折りたたみ小径車で人気のTernから出ている「Vektron S10」というE-BikeのレビューがCBNに投稿されています。評価が非常に高く、個人的にも乗ってみたいと思わせる1台です。モータユニットはBosch製、変速はShimano Tiagra 10スピード。2022年モデルの重量はキャリア等のオプション品込みで22.1 kgとなっています。
公式 Vektron S10 | Tern Bicycles
参考 Tern VEKTRON S10 – CBNレビュー
標準パーツが素晴らしい
CBNにレビューを投稿して下さったrinreyさんは2021年モデルを所有。車体のみならずE-Bikeについての考察も読める詳細な内容なので是非あわせてお読みいただくとして、2022年モデルからはリアキャリア・フェンダー・チェーンガードがセット販売となっているそうです。オプションなしの2021年モデル重量は19.8kg(カタログ値)とのこと。
初期状態でブレーキに油圧のMagura MT4、グリップにErgon、ペダルにMKS、タイヤにSchwalbe Big Apple(406, 20×2.15)が採用されており、どれも「とりあえず」ではない選択であるところに好感が持てます。rinreyさんの個体に見えるAbus Bordoロックとオルトリーブのバッグが良く似合っていて「俺も買ったらこんな風に乗りたい!」と思ってしまいました。
ライド感・走行性能は?
アシストフィールや走行性能、航続距離についてはレビューで詳しく読めます。E-Bikeはこうした実使用環境での使用感・実力がメーカー公式サイトからは全くと言って良いほどわからないので、大変参考になります。以下、一部をご紹介します。
どのモードでも、低速域で強めにアシストがかかっている状態で急に脚を止めた時に若干のギクシャク感はあるものの、電動アシスト特有の【自分の意志と実際のバイクの挙動がズレる不快感】はかなり抑えられており、ボッシュ製ドライブユニットの制御の緻密さが感じられます。
(中略)
個人的には10%弱の勾配が少し続く程度であればエコモードでも十分で、10%を超える坂や、峠越えになるとツアーモードにしようかなといった感じです。スポーツモードは15%以上の急坂用、ターボモードは20%以上の激坂用という感じで、特にターボモードはパワフルすぎて常用する必要性は全く感じません。
試しに、ロードバイクで走りに行く山(標高差約400m、距離約6km、平均斜度約7%)をヴェクトロンで走ってみました。(ツアーモードを使用、軽く心拍数が上がる程度でペースは上げない状態)結果、ロードで走った時(追い込まず普通のペースで走った状態)と比べて大体8分程度早いタイムでした。
斜度の変化に合わせてこまめに変速していれば、時速16〜18km位をずっと楽に維持し続けられる感覚で、この程度のコースであればスポーツモードやターボモードの出番はなく、ツアーモードで十分に走れます。
(中略)
カタログ上の航続距離はエコモードで約100kmという事ですが、平坦路メインでアップダウン少々というコースであればもっと走れる感覚です。頻繁なストップ&ゴーとそこそこの登りを織り交ぜたコースだと80〜90kmくらいかな…
観光的な山岳サイクリングでも楽しいでしょうし、2.5時間でフル充電可能とのことなので宿に泊まりながらのツーリングでも良さそうですね。
やはり輪行で使ってみたい
キャリア込みで22kg、形状もコンパクトではなく輪行は決してラクではないとのことですが、東京在住の私としてはやはりこれで遠征してみたくなります。丈夫なキャリカートで運び、カートだけ駅のコインロッカーに預け、復路も同じ駅から、という使い方なら… いやちょっと待て。カートをキャリアに乗せて走ればそんな必要もない!?
2022年モデルの価格は税込み¥365,200と決して安価ではありませんが、Tiagra 10スピードコンポ・充実したパーツ・ボッシュ製モーター・純正キャリアやフェンダーを搭載した折りたたみ小径車の一流メーカーによるパッケージと考えると、妥当な値段かなと思います。
しかし調べてみると流通量はあまり多くなく、Amazonでは扱いなし・楽天でも在庫があるのはごく少数のショップで、一部カラーのみの取り扱い。欲しいなーと思った方は在庫のあるうちに買ったほうが良いかもしれません(フォレスト/ガンメタルカラーは多くの店舗で5月以降の入荷になるのだとか)。