腕を冷却するスリーブ(=アームカバー)を使っている人はいますか? 暑さと日光の下ではロングスリーブのほうが涼しいと多くの人が断言していますが、本当ですか? というスレッドを海外掲示板で見かけました。
以下、個人的に目立った意見をピックアップしてみます。
- 私はもちろん使っています。少しだけ涼しくなります(水に浸せば、かなり涼しくなる)。しかし私がアームカバーを使うのは、主に日焼け止めを塗りたくらなくてもいいからです(175いいね)
- (上の人に)それに日焼け止めよりも効果がありますし、安上がりにもなりますね。でも僕はアームカバーは飛ばして、長袖ジャージを買うようにしています。するとさらに快適ですね(40いいね)
- 日焼け止めについては同感です。日焼け止めを使うと、まるで皮膚呼吸ができずに窒息しそうに感じます。私はいまパールイズミの夏用ロングスリーブでライドしています。このほうがずっといいです(6いいね)
- 夏にロングスリーブを着ている人はクレイジーだとずっと思っていましたが、なるほどこれは納得できる話ですね(4いいね)
- 私もアームカバーを使っています。日焼け止めを塗り直さないと、と心配しなくても良いのがグレートです。皮膚がんの防止に良いです。暑さに関しては、全体的にそれほどひどくはないです。登りではメーーッチャ暑すぎるとは思いますけど。素肌のほうが間違いなく涼しいですが、日焼けを防止したいのなら我慢できる範囲です(24いいね)
- 夏は日焼けを避けるためにアームカバーを使っています、存在価値のあるものだと思います。ライド中、ライド後の痛みが少ないです。冷却については、氷のように冷たくは絶対にはなりませんが、夏の灼熱に直接さらすよりは、はるかに良いです。アームカバーに水をかけて涼しさを保てたりもします(37いいね)
- (アームカバーは)確かにいいよ。ただしUVカットのものを選ぶようにね(8いいね)
全体的に夏のライドにおけるアームカバー(または長袖ジャージ)の効用については肯定的な意見が多い印象を受けます。主にある程度の冷却効果(ただし環境・運用方法による)、日焼けによる体力消耗・皮膚がん防止、日焼け止めを使わないことによる皮膚呼吸の良さ(?)、の3つの軸で意見が寄せられているように見えます。
ただし反論的な意見として「運動中に身体に熱を蓄積するのは主に運動そのものであって、太陽照射ではない、また、どのようなウェアも皮膚の上にある限り、汗の蒸発と空気対流による熱放散を妨げることになる」というコメントが寄せられており、そこからはかなり複雑な議論になっています。熱力学が絡む問題なので、単純な結論を出すのが難しいようです。
本日が最終日を迎えるツール・ド・フランス2023を見ていても、アームカバーを使って走っている選手はいないように思えます。毎日のように走っているプロサイクリング選手の意見を知りたいところですね(トレーニング中はどうなのだろう。あとプロサイクリストは皮膚がんについてどの程度意識しているのだろう? 等々気になります)。
私自身は、日焼けしない方向なのでやはりアームカバー(ここ数年はアームカバーと一体化したパールイズミのインナー)を使いますが、個人的な感想としては、ヒルクラのような高強度、かつ風が少ないとやはり暑い。湿度が高すぎる時はやはり暑いこともある。超低速ポタリングでも暑く感じる時もある。低強度で、かつ風があって湿度も高すぎない日なら快適、という感じはします。
肌が普段から日焼けしている状態なのか、また発汗能力がどのくらい育っているのか、主に走るコース・強度・速度域がどのようなものなのか、によって評価が左右されるアイテムなのかもしれません。
セパレートタイプのアームカバーは状況に応じて着脱できるのがメリット。インナーと一体化した「インナートップス・コールドシェイド」は面倒がないところが長所です。ご興味のある方は一度試してみてはどうでしょうか。