フレーム・完成車

Orbea Avant 2021 ケーブル内装化で上位モデルっぽい外観になったお手頃価格のオールロード

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スペインのビッグブランド、オルベアのAvant(アヴァン)。フランス語で「前へ」を意味するこのモデルは数年前から存在するエンデュランス・コンフォート・オールロード系のロードバイクですが、2021年モデルはカーボンフレームが廃止され、アルミフレーム・カーボンフォークのみの構成となり、値段もかなり安くなりました。

公式 AVANT – Orbea

ケーブルは内装化されエントリーモデルながら高級感あり

さらに2020年までのモデルとの大きい違いは、ケーブルが内装式になったこと(※メカニカル・電動両対応。ただしチェーンステー下のみケーブルが外を這っています)。エントリー向けのアルミフレームとしては珍しいですが、これからはあらゆる価格帯でケーブル内装式が当たり前になってくるのかもしれないですね。

ただ、内装式ケーブルはエアロ効果やスッキリした見た目などの長所がある反面、ケーブルのインストールは外装式に比べてやや手間がかかるため、これを歓迎しないユーザーもいるかもしれません。

Avantの2021年モデルはディスクブレーキモデルが3種類ある他、リムブレーキのモデルも若干用意されています(リムブレーキモデルは国によって選べるものと選べないものがあります)。そしてリムブレーキモデルはケーブルが外装式で、2020年モデルとの違いはあまり感じられません。

最安はClarisベースの約15万円

AvantのディスクブレーキモデルにはH-30D, H-40D, H-60Dの3種類があり、フレームとフォークはいずれも共通ですがコンポはぞれぞれShimano 105 R7000、Tiagra 4700、Claris R2000がベースになっています。各モデルの主要コンポと価格を下表にしてみました。

モデル コンポーネント 価格
AVANT H30-D Shimano 105 R7000 11 speed ¥209,000
AVANT H40-D Shimano Tiagra 4700 10 speed(ブレーキは Tektro MD-C550 ) ¥159,000
AVANT H60-D Shimano Claris R2000 8 speed ¥137,375

価格は税込みか税別かは書かれていませんが、まず税別であると思われます。Clarisモデルの場合、税込みにすると151,112円です。Claris組みのアルミ完成車のわりに高いという意見もあるかもしれませんが、実売価格は若干下がるかもしれませんし、ケーブル内装式の新フレームでディスクロードと考えると結構お手軽価格ではないでしょうか。

あとオルベアのウェブサイトはかなり情報が少なくスペックでわからないところも多いのですが、海外メディアにリークされている情報によると最大タイヤクリアランスは35mm(bikerumor.comより)で、さらに「複数デバイスへの給電に関する新機能」が搭載されているという未確認情報もあります。

AVANT H30-D完成車のスペック

最上位モデル、105ベースのAVANT H30-Dのフルスペックを以下に記載します。カセットはコスト削減のためかサンレース製になっています。チェーンリングは50×34、カセットは11-34とワイドなギア比で初心者でも使いやすいはず。あと書かれていませんが前後フェンダーは付けられるそうです。前後キャリア用アイレットはありません。

  • フレーム Orbea Avant Hydro disc, hydroformed triple butted aluminium, HS 1,5″ ICR, BB 68mm – BSC English, Thru Axle 12x142mm rear, thread M12x2 P1, Internal Cable Routing, SP 27,2mm, MMS system.
  • フォーク Orbea carbon fork 2021, aluminum steerer, 1-1/8″ head tube
  • クランクセット Shimano RS510 34x50t
  • ヘッドセット Acros Alloy 1-1/2″ Internal Cable Routing
  • ハンドルバー OC1 Road, reach 80mm, drop 125mm
  • ステム OC1 31.8mm interface -6º
  • シフター Shimano ST-7020
  • ブレーキ Shimano R7070 Hydraulic Disc
  • カセット Sun Race CSRS3 11-34t 11-Speed
  • リアディレイラー Shimano 105 R7000 GS
  • フロントディレイラー Shimano 105 R7000
  • チェーン Fsa Team Issue
  • ホイール Orbea wheel: Cosra with 12mm E-Thru hubset Shimano RS470 28H
  • タイヤ Vittoria Zafiro V Rigid bead 700x28c
  • シートポスト Alloy 27.2 Offset 20
  • サドル Selle Royal Seta RS
  • バーテープ Orbea Eva
  • フロントハブ Orbea Thru Axle 12x100mm M12x2 P1 Solid
  • リアハブ Orbea Thru Axle 12x142mm M12x2 P1 Solid

トップグレードだけはディスクブレーキが油圧式です。TiagraとClaris組みはテクトロのメカニカル。これはTRP SPYREに交換するともっと良くなるでしょう。

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入門用ロードバイクとしてClarisモデルを購入して、パーツをグレードアップしながらメンテナンススキルを身に付けていく、という感じの楽しみ方にもぴったりの1台ではないかと思います。ジオメトリもリラックス系・ゆったり系なので乗りやすいと思います。

あとすごく大事なことですが、カッコいい! H60-Dでも15万円以下のバイクには見えないですね。最初の1台にも良いでしょうし、通勤通学用マシンとしても面白いのではないでしょうか。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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