3月11日に、シマノの新型デュラエース関連と思われる新しい特許申請文書が米国特許商標庁のサイトで公開されています。その中に、これまで話題に上ってこなかった謎のデバイスの姿を確認できます。
出典 POWER SUPPLY DEVICE FOR HUMAN-POWERED VEHICLE – USPTO
多目的コントローラーか
まずはドローイングをご覧下さい。赤丸で囲った16, 16a, 16cの部分です。この16番のデバイスは文書では「操作部品(operating member)」と呼ばれています。
この「操作部品」は、一例として下図のようにハンドルバー上に設置することを想定しています。有線ケーブルがダウンチューブを通ってバッテリーに向かっています。
システムの再起動や有線通信が目的?
この有線デバイス、一体何なのでしょうか。特許文書からいくつか抜粋してみます。
- …the power supply device according to the first aspect further comprises a battery and an electronic controller.
このパワーサプライ装置は、バッテリーと電子制御装置(electronic controller)を含むことができる - …the power supply device according to the second aspect is configured so that further comprises an operating member. The electronic controller is configured to be rebooted to a predetermined setting upon the operation member being operated.
このパワーサプライ装置は、さらに操作部品(operating member)を含むように構成される。電子制御装置(electronic controller)は、操作部品を操作することにより、あらかじめ決められた設定で再起動するように構成されている - …it is possible for a rider or user to easily reset a predetermined setting…
ライダーやユーザーは簡単にあらかじめ決めた設定をリセットできる… - …is configured so that the operating member has a connector configured to selectively mate with the first electrical port, the second electrical port, and the third electrical port.
この操作部品にはコネクターがあり、第1電気ポート、第2電気ポート、第3電気ポートと選択的に結合するよう構成される
まず間違いなく言えるのは、システムの再起動機能があることです。ライドやレース中に万一不具合が発生した場合、手元ですぐに対応できるように備えられているのでしょうか。
そしてこの「操作部品」は、プッシュまたはプルボタン、あるいはロータリー式スイッチいずれかの可能性があります。また、必ずしもこの部品が必要でないこともあるとも書かれています。
リアディレイラーやフロントディレイラーを有線でコントロールできる他、「第3電気ポート」も操作できるとあります。ここで使われるものとしてすぐに思い浮かぶのは電動ドロッパーポストですが、様々な拡張が考えられますよね。果たしてどのような全容になるのでしょうか。
もしこれが1xシステムに応用される場合、ブレーキレバーだけシマノでない製品を使って、このボタンでリアディレイラーだけ動かす、という使い方もできたりして!?
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