待望のシマノ新型デュラエース(R9200)の「野生の姿」がバロワーズ・ベルギー・ツアーで初めて確認されました。Bikeradarによる独占スプーク画像だそうです。シフターやフロントディレイラーの写真は出典リンク先の記事で見られます。
EXCLUSIVE❗️ Shimano's NEW Dura-Ace 9200 groupset spotted at Baloise Belgium Tour. https://t.co/BgS6WAWGWQ
— BikeRadar (@bikeradar) June 12, 2021
出典 Exclusive | New Shimano Dura-Ace spotted at the Baloise Belgium Tour – Bikeradar
以下、Bikeradarの記事の要約です。
- バロワーズ・ベルギー・ツアー参加中のTeam DSMの少なくとも2台のバイクに、新型デュラエースと思われるグループセットが搭載されていることが確認された
- 全体的な外観は現行世代のそれと類似しているが、クランクセットはより角張ったデザインになっており、フロントディレイラーはより小さく、リアディレイラーはより細身になっている
- ディレイラーはフロントもリアもフレーム内にワイヤーを這わせているため、これがセミワイヤレスなのか、9100デュラエースのようにフルワイヤレスなのかは不明だ
- 2021年シーズン前まではTeam SunwebであったTeam DSMはシマノと長期的な関係があるため、このチームのバイクで新型デュラエースがパブリック・デビューを飾るのは驚くべきことではない
- 12スピードである
- シフターは恐らくよりエアロな形状でテクスチャーのあるグリップとなっている
- クランクセットは鋭角的で、デュアルサイド・パワーメーターを搭載している
- ローターはXTR MT900が採用されるのかもしれない
- ワイヤードなのかセミワイヤレスなのかはまだわからない
- シフターのピボットから上の部分はすべて隠れているが、恐らくエアロ性能向上のためかもしれない
- レバーブレードの形状は現行製品と似ているが、単に外側にフレアしているというよりも、バーからわずかにオフセットしているように見える
- フードのグリップはテクスチャード加工されており、グラベルコンポのGRXのフードと似ていないわけでははないが、比較すると控え目な加工になっている
- DSMのメカニックはフードからDura-Aceロゴを削ろうとしたようだが、全体的な輪郭ははっきりしており、これがほぼ間違いなくデュラエースであることを確信できる。その他の箇所でのロゴはテープで隠されている
- シフトパドルは現行世代よりも大型化しているように見え、恐らくディンプルの代わりに線の入ったラバーグリップが使われている
- クランク形状はDura-Ace 9100とはかなり違う。4アームデザインは踏襲されているが、アームとスパイダーはこれまでよりも角張っており、ロゴが位置する箇所の上下のセクションが盛り上がっている。アームのエッジは面取り加工されている
- このバイクで見られるチェーンリングは現行デュラエースよりも統合感がないので、製品版ではないのかもしれない。確かなことは言えないがTA Specialitiesのようなサードパーティー製品に似ている
- クランクにはデュアルサイド・パワーメーターが搭載されている。2020年のパイオニアの統合を考えると、同社のテクノロジーが採用されているかどうか楽しみだ
- ダイレクトマウントのリアディレイラーは9150 Di2と似たスタイルだが、より細身で鋭角的なデザインになっている。ディレイラーケージは現行製品よりもかなり長くなっているように見え、ミディアムケージ(GS)が用意されているのかもしれない。30Tよりも大きいカセットも登場するのだろうか
- カセットスプロケットの歯数構成やチェーンについて詳細はわからなかった
- XTR MT900ローターはDura-Ace RT900ローターよりも軽量であるためプロチームで広く使われているが、シマノがこれをロード用として正式に採用することはありうる
- リムブレーキ版が登場するかは不明だ。リムブレーキを標準装備とする唯一のワールドツアー・チームのイネオス・グレナディアズが正式発表前に使わない限り、どんな見た目になるかはわからない
- このバイクにはブランドロゴなしのミッドデプスのカーボンチューブラーホイールが搭載されている。これは2020年のツール・ド・フランスで多くのチームが使っていたものとほぼ間違いなく同じだが、これは最小コグ11TのDA9100のカセットで使われていたことを考えると興味深い。新型グループセットでは10Tコグは使われないのだろうか?
- シフトレバーはシステムとワイヤーで物理的に繋がっていない可能性はあるが、写真では判別が付かない
- カラースキームはR9100のブラック・グレー基調から逸脱しておらず、非常に良く似た艶のあるフィニッシュだ
- ちなみにバイクに装着されていたペダルはPD-9100だった
セミワイヤレスシステムの全貌がまだ不明ですが、恐らくフロントディレイラーとリアディレイラーは中央バッテリーに接続され、シフターとディレイラー間の通信のみワイヤレスになるのでしょうか。シフターの写真をよく見ると、充電ステータス表示用と思われる穴も見えたりしますね。
カセットスプロケットの最小コグについては、これまで他のサイトで目にした情報によるとデュラエースは新しいマイクロスプラインハブを採用しており、それを使うなら10Tコグが使えるという噂があります。またトップ11T以上のカセットなら現行フリーハブにポン付けできるという説もあります。
また30T以上のワイドレンジスプロケットに対応する可能性があるので、これは歓迎されると思います。まだまだ詳細は不明ですが、ツール・ド・フランスではほぼ間違いなくより詳細な姿が確認されることでしょう。
XTR MT900ローターをR9200でもそのまま採用するのは少し考えにくいですが、現在のシマノの生産キャパシティを考えるとそういうことがあってもおかしくはなさそうです。