英Bikeradarが2023年のロードバイクトレンドを予測する記事を出しています。電動コンポがより普及し、UCI規制緩和を受けエアロロードが復活、エンデュランスロードが2つの系統に分岐し、フックレスリムが支配的になる…等々の予測があるのですが、Classified Powershift(ハブ内蔵2スピードワイヤレス変速システム)に関する大胆予想が個人的にいちばん興味をひきました。
出典 10 road tech trends and predictions for 2023 – BikeRadar
Classified搭載バイクがツール・ド・フランスでステージ優勝?
以下、同記事の”Classified wins at the Tour de France and takes over the world”(Classifiedがツール・ド・フランスで勝利し世界を支配する)という見出しのセクションの要約です。
- Team Uno-Xがツール・ド・フランス2023のワイルドカード枠を得た。これまでは小規模なレースで同チームの選手達がClassified PowerShiftハブシステムをテスト使用するのを見てきたが、今年最大のレースでも使うだろうと私は思う
- 去年のクリテリウム・ドゥ・ドーフィネで会ったチーム・メカニックの1人がお喋り好きの良い奴で、Classifiedをより大きいレースで使うことを考えていると言っていた
- シマノ(そしてスラム・カンパニョーロ)による支配(を崩し)、プロサイクリングにおける変速システムの再構築が発生するから、大きい話題になっても不思議ではない
- Jens Haugland(Team Uno-XのGM)は最近Lanterne Rougeのポッドキャストで、吸収されて終わる逃げだけを目標にはしない、と言った。所属選手の資質や、狙ってステージを獲りにいく姿勢を考えると、Team Uno-Xはステージで1勝あげられると思う。Classifiedを使ったから勝てたという話になり、その後同社は世界を支配する。多分な
現実性はあるか
既報のようにノルウェー・デンマークベースのTeam Uno-Xが今年のツールに出場することが確定しています。また下のインスタ投稿でもわかるように、Team Uno-XとベルギーClassifiedは親密な関係にあります(2週間前の投稿)。
しかしTeam Uno-Xの公式サイトを見ると、スポンサー(Partners)の中にシマノの名前は見えても(※シューズだけの提供のように見えなくもない)、現時点ではClassifiedの名前は見当たりません。
Dura-Aceには1xシステムがありません。そう、いまのところは。それともシマノから1xの新しいシステムが出るのか。特定の何日間かだけClassified搭載のバイクを使う、というのは予算的にもオペレーション的にも簡単なことではなさそうですが、Classifiedからしてみれば、たった1日だけでもグランツールに(しかもツール・ド・フランスに)実戦投入されたら巨大な実績になるので、大枚を払ってでもやってほしいところではあるでしょうね。
Classifiedはカンパニョーロと共同で何か開発しているのではないかという噂も去年見聞きしました。その真偽はさておき、優秀なシステムならいずれシマノ・スラム・カンパが買収・吸収してしまいそうな気もしますが、どうなることでしょうか。