Lauf Seiglaというグラベルバイクを観察する記事です。昨年から海外の有力メディアによる試乗で非常に好評だったことが記憶に残っていただけでなく、グラベル関連コミュニティでもよく名前が挙がるので気になっていたモデルです。LaufのGritフォークについては単体で使われている方も少なくないと思いますが、この完成車については日本ではまだあまり流通していないようです。
高周波振動のカットを目的とする独自のGritサスペションフォーク(30mmトラベル・メンテナンス不要のグラスファイバースプリング式)を備えながらも完成車価格はお買い得感があり、軽量で、筆者が目にしてきた情報に限って言えば悪評がなく、人気急上昇の1台という印象を受けます。
公式 Lauf Seigla
Gritフォークの完成車はメカニカルで39万円・ワイヤレス51万円から
Laufの公式サイトを見る限り、フレームはSeiglaの全シリーズで共通、リジッドまたはGritフォーク(Grit 3rd gen)か、機械式かワイヤレスか、という区別があり、ハイエンドのRace / Ultimateモデルはホイールがカーボンという大きい違いがあります。最も人気があるのはGritフォークのWeekend Warrior(週末戦士)だと思います。
- Seigla Rigid Weekend Warrior $2,540
- Seigla Weekend Warrior $2,890
- Seigla Rigid Weekend Warrior Wireless $3,440
- Seigla Weekend Warrior Wireless $3,790
- Seigla Rigid Race Wireless $4,640
- Seigla Race Wireless $4,990
- Seigla Rigid Ultimate $6,240
- Seigla Ultimate $6,590
コンポはUltimateがSRAM AXS Red, RaceがAXS Force, それ以下がAXS Rival / メカRivalです。公称重量は黄色でハイライトしたWeekend Warrior Wireless(Gritフォーク・Rival AXS)の場合で9.11 kg / 20.08 lbs(Mサイズ)。試しにカートに入れてみたところ日本への発送も可能らしく、予想税額$388.90・送料$99の計$4,277.90と出ました(本記事時点のレートで約57.7万円。税額は注文後に正確な数字が知らされるそうです)。
海外ユーザーと批評家による感想
以下、海外掲示板で見かけたSeiglaユーザーの感想です。内容からWeekend Warrior Wirelessを使っている方と思われます。
出典 This Lauf Siegla is my first dedicated gravel bike and I’m in love.
- 2台のエンデュランスバイクをグラベルバイクに改造して使っていました(Trek DomaneとSpecialized Roubaix)。そのバイクは好きでしたし、普通に良かったのですが、Seiglaはグラベルでの私の生活を変えました。700×57または29erx2.25のクリアランスがあると、快適さは比類がありません。29erタイヤを使っていた時はあまりに跳ね気味だったので、Atomik fusion carbonホイールに700×48を履かせて乗っていますが、しなりも機敏さもあります。19lbs 2oz (8.67kg)なら私のBMC Timemachineより数オンス(100g弱)重いだけなので感動しました。グラベルの微振動を飲み込んでくれるLaufのgritサスペンションフォークはいくら褒めても足りません。カーボン(ホイール)と組み合わせると時々グラベルを走っていることを忘れます。4000ドル以下でワイヤレスコンポのグレートなカーボングラベルバイクを探しているなら、Lauf Sieglaを検討すべきですよ
- (フォークはどう?)高周波振動のグラベルなら完璧に路面をスムーズにしてくれます。リバウンド調整のようなものは何もないので、チャンキーなシングルトラックだとそこまで素晴らしくはないです
- (ツーリングではどう?)登りでも平地でもグレートな軽量バイクです。ただ舗装路でのツーリングに出るとしたら、2xセットアップのエンデュランスバイクのほうにするかなと思います
以下はCyclingTipsの2022年9月の記事から。コンポ不明ですがGritサスペンションモデルについての2人のテスターからの評価です。
出典 Our favorite bikes from the 2022 gravel and all-road Field Test
- (テストした10台のオールロード・グラベルバイクの中で)最も乗っていたいと思ったのは、Lauf Seiglaだ。非常にユニークで、魅力的で、グラベルイベントが開催されるような場所ではかなり有能なマシンだ。ロードバイクと置き換えたくなるようなグラベルバイクではないが、アンダーバイキング(=バイクの性能が追いつかないような道を走る)で秀でる印象的なマシンだ。さらに良いのは、ものすごくお値打ちだということだ
- Lauf Seiglaはテストしたグラベルバイクの中での私のお気に入りでした。ハイエンドグラベルの中でもお気に入りでした。リンゴとオレンジを比べるようなテストをたくさんしましたが、このLaufには私が期待したもの、モダン・グラベルバイクがこうであったらと思うもの全てがありました。450mのシングルトラックの登りも走ったところ(つまりアンダーバイクした)、ラインは維持できて、小石の庭も走れましたし、効率的に登って登って登ることができました。ダートでの下りでも同じように操作性が良く、グラベルレースもやれると思いました。サスペンションは波打った道やバンプの振動を吸収しながらも鈍重さが全くありません。このバイクはアドベンチャーにもファストライドにも使う人にテイラーメイドされたものです
Lauf Sieglaはファストグラベル向きのバイクかもしれませんが、バイクパッキングで愛用されている方も少なくないようです。軽量かつGrit 3rd genフォークもトラクションがあるのか、登りでもすごくいいらしいですね。日本におけるグラベルライドとも相性が良さそうな1台のようにも思えます。