ツール・ド・フランス2023の第13ステージでリタイアしたカレブ・ユアン(Lotto Dstny)について、チームマネージャーがフランス誌L’Équipeからのインタビュー中で苦言を呈しています。
出典 « Je n’ai jamais vu ça » : Stéphane Heulot en colère après l’abandon de Caleb Ewan
以下、インタビュー記事から一部を抄訳します。
Lotto Dstnyのマネージャー、ステファン・ウーロは次のように語った。
ユアンは昨日(木曜日)からもうリタイアのことを話していた。ツールのライダーがこういう考えを持つようになるのは… チームやスタッフ、チームメイトやパートナーに向かってこういうことを口にするようになるのは、とても素晴らしいことだとは思いませんね。
(ユアンには)もっと多くを期待していた。前回のスプリント(15位でフィニッシュした水曜日のムーラン)から、彼はもう気が抜けているのがわかった。(このフランス人のマネージャーを最も驚かせたのは、この最後のスプリントでのユアンの態度だったという)隣にリードアウトがいたのに、付いていこうとしなかった… リードアウトをないがしろにしているよ。私にはこれは受け入れられない。パイロットフィッシュ(=リードアウト)はあの位置にいるために大変なリスクを負っているんだから。
(ユアンの契約が来年まであることについて、ウーロは慎重な態度を見せる)私は何もできない。彼次第だよ。私はこういうタイプの性格の人間をどう扱ったらいいのかわからない。こんなのは見たことがない。彼はチームに多くを要求する、自分のために多くを、いつも自分のために要求するんだ。マキシム・ファンヒルスが(ユアンに対して、2位で)答えを返したことは、とても嬉しく感じているよ。
この報道について、海外掲示板では次のようなコメントが寄せられています。
- チーム運営側が自分のところのライダーを公開の場でこき下ろすのが最近のトレンドみたいだけど、どうなってるの?
- (上の人に)F1チームから学んでいるのかも?
- ルフェーブルから学んでいるんだよ(※筆者注:パトリック・ルフェーブル氏は失言・毒舌で有名)
- こうしたことを公開の場で言うのは少し奇妙な気がする、ただ彼のフラストレーションは理解できる。しかし、世界最高のライダー、つまりハリー・スウィーニーをツールに連れてこないからこういうことになるんだよ
- 残念だね… でも確かにカレブ・ユアンについては多くのことが辻褄が合わない
- (上の人に)新しい話ではないよ、こうした噂はずっとあった。特に他のライダーに不評なのは、本質的にはベルギーの宝くじ会社にスポンサードされているベルギーのナショナルチームに6年いるのに、彼はフラマン語の単語をひとつだって覚えるのを拒んでいるんだ。一語もだよ
- ロビー・マキュアンはLottoで過ごしたあと、昔も今もオランダ語が流暢なんだけどね
- (上の人に)フラマン女性と結婚しているからというのもあると思う
- この話は納得が行くね、ユワンはチームまるごと自分のために仕事させているのだが、これは正気ではない
- (ユアンが)そういう人だとは知らなかった、とても傲慢な男みたいだね
- (ユアンは)動画ではいつも傲慢な様子だった
- (上の人に)ヤコブセンやフィリプセンはずっと人が良さそうだし、ユワンのような人よりも気楽な人たちに見える。でもドアの向こうで何が起こっているかは誰にもわからないよ
- 驚きはしないな。私はオーストラリア人だから、当然オージーが活躍するのを見るのが大好きだけれど、カレブは驚くほど好きになれないし、彼を応援する気持ちになれたことがない。彼はわがままで、特権があると思っているし、リタイアも多い。レースの精神とは折り合わないように思える。グランツールは12回スタートして、3回しか完走していないと思う
- 私もオーストラリア人だけど、彼は私に傲慢に振る舞ったことは一度もなかったよ。でも過大評価されているとは思う
インタビュー記事についての私自身の第一印象も、身内を公開処刑するようなことをしても良い結果にはならないのはないか、というものでしたが、来シーズンに向けて檄を飛ばしているとも取れるのでしょうか。ステファン・ウーロ氏も相当鬱憤が溜まっているのかもしれませんが、この状況ではユワンもチームと信頼関係を維持するのは難しそうに見えます。
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