ヘルメットやサングラスでお馴染みのスウェーデンのブランド、POC。昨年2019年のユーロバイクで、 環境に合わせて「瞬時に」明るさが変わる液晶サングラス「ASPIRE SOLAR SWITCH」を発表していましたが、いよいよ本格的に流通がはじめる模様です。
公式 POC | Aspire Solar Switch | Performance Sunglasses
バッテリー不要
ASPIRE SOLAR SWITCHはフレーム上部のセンサーで明るさを検知。また、そこがソーラーパネルにもなっていてそのパワーで動作するようです。そのためバッテリーは不要。環境に合わせて明るい・暗いの2段階(カテゴリー3とカテゴリー4)に変わるようです。
サングラスのカテゴリーについて
ここでちょっと豆知識です。サングラスはEN1836規格によって、光線透過率で次のようにカテゴリー分けされています。
- カテゴリー0:光線感透過率80%以上
- カテゴリー1:光線透過率43%〜80%
- カテゴリ-2:光線透過率18%〜43%
- カテゴリー3:光線透過率8%〜18%
- カテゴリー4:光線透過率3%〜8%
POCのこのサングラスは透過率8%〜18%のカテゴリー3と透過率3%〜8%のカテゴリー4との間を行き来するものになっているようです。
透過率が瞬時に変化
下のPOCによる紹介動画で、実際にどの程度の反応速度かがわかります(1分58秒〜)。じわじわと濃度が変わってくる一般的な調光(Photochromic)レンズに比べて本当に速いですね。
下の写真は上の動画から切り出したものです。これはセンサー部を擬似的に暗くして、レンズを明るくしている状態。
こちらはセンサーに光を当ててレンズを暗くしている状態です。
操作にあたって何かボタンを押す必要はないそうです。フルオート。
重量は51g。価格は380ユーロ・400ドル
このレンズはLCDディスプレイなどと同じ液晶(Liquid Display)を採用しています。レンズにはカールツァイスのコーティングが施され、サングラス全体の重量は51gと言われています。Oakley Jawbreaker Prizm Roadの実測重量が34gと言われているので、それに比べると若干重いですが17g程度なら気にならなそうです。
昨年暮れに一度販売されていたようですが、現在は在庫なしとなっています。カラーはウラニウム・ブラックのみ、サイズはワンサイズ。
価格は3,799クローネ、ユーロだと€380、ドルだと$400と言われています。大体4万5,000円前後でしょうか。自転車用サングラスとしては勿論安くはないのですが、トンネルの多い道などでの使用感が良好ならそれほど高くもないような気もします。
明るさの変化が段階的でなく瞬時に変わるところは、好みもあると思いますが個人的にはメリットのほうが多い気がします。短いトンネルでもサッと視界が明るくなってくれたら大変ありがたいです。
一般的な調光レンズは経年劣化でうまく色が変わらなくなってきたりしますが、液晶レンズだとそういうこともないでしょうか。店頭に並んだら是非手に取って試してみたい製品のひとつですね。
売り上げランキング: 80,367