タイヤ・チューブ

iRC FORMULA PROは何か良いものらしい ー おすすめチューブレスタイヤ・ミニアンケートから

先日「この自転車用タイヤは不良品? 返品・交換してもらえる? 私の個人的な考え方」という記事を書いたのですが、Twitterフォロワーの皆様に「逆にこれはいいよ」というタイヤをチューブレス限定でお聞きしてみました。回答数は10件弱だったので定量的に何かを言うことは出来ないのですが、個々人の貴重なリアル体験はどれも参考になります(ご意見ありがとうございました)。ということで見ていきましょう!

HUTCHINSONはハメやすい?

HUTCHINSON(ユッチンソン・ハッチンソン)のチューブレスタイヤがハメやすい、というご意見がありました。勿論ホイールとの相性も考えないといけないのですが、皆さん同じホイールで複数銘柄のチューブレスタイヤを試されているので、HUTCHINSONは相対的にハメやすいのでは、という印象は持ちますよね。

ちなみに今回Mavicに関するご意見はなかったのですが、Mavic Yksion Pro USTはHUTCHINSON製造と言われています。私はYksion Pro UST(旧型)を使ったことがありますが、Mavicホイールでは(当然かもしれませんが)非常にハメやすかったですね。巷では逆にメッチャ外しにくい・路上で外すのはムリ! という話もよく聞きましたが、私の場合はそれはなかったです。ホイールによるのでしょうか。

CONTINENTALは安定品質?

コンチネンタルは品質が安定しているというご意見もいただきました。ちなみにコンチネンタルはドイツ製造で、シュワルベはインドネシア製造。本国での製造のほうが品質は維持しやすいというのはあるのかもしれませんね。

なおコンチネンタルのチューブレスタイヤの特徴として、フックレスリムには対応していません。トレンドがフックレスに向かっているだけに今後同社がどう出てくるのか気になるところ。

またGrand Prix 5000 TLは多くのホイールでハメにくいという話をよく耳にします。ここだけご注意。あとコンチネンタルといえど品質のバラツキはやはりあるようですね。

GIANTもなかなか良いらしい

GIANTを8本使って安定していた、というご意見も。恐らくホイールもGIANTかもしれませんが、MAVICやGIANT、SPECIALIAZEDのようにホイールとタイヤを同一メーカーで揃えられる場合はあまり苦労しないことが多い印象があります。

iRCはかなり良いらしい

下で紹介するご意見以外にも目に止まったのですが、iRCはかなり評判が良いようですね。特にRBCCで初期不良やトラブルを経験したことがないというご意見が複数。私はまだ使ったことがないのでちょっと興味が出てきました。ビードも上げやすいと聞きます。またパナレーサーも評価が高く、ビードが上がりやすいわけではないが初期不良は少ないという声が。

SCHWALBEにはやはり厳しい意見が

一方でシュワルベの品質についての疑問はやはり目立ちます。販売ボリュームが大きいこともあると思いますが、それを考慮に入れたとしてもトラブル報告が多い印象を受けます。

勿論、ちゃんと使える個体なら高性能で良い製品が多いのでなかなか悩ましいところです。

iRCのチューブレスタイヤ・ラインナップを見てみよう

今回お寄せいただいたご意見の中で突出して評価が高かったのはIRC(井上ゴム工業)のチューブレスタイヤです(他に消えてしまったツイート、探せなくなってしまったツイートでも好評価でした)。

そのiRCのロードとグラベル用チューブレスタイヤのラインナップを見てみましょう。2020年9月現在、iRC公式サイトではロード用チューブレスが

  • FORMULA PRO TUBELESS RBCC
  • FORMULA PRO TUBELESS X-Guard
  • FORMULA PRO TUBELESS READY S-LIGHT

の3モデル。グラベルモデルが

  • BOKEN PLUS TUBELESS READY (*650B)
  • BOKEN TUBELESS READY
  • MARBELLA TUBELESS X-Guard

の3モデルとなっています。

RBCCは「RICE BRAN CERAMICS COMPOUND」の頭文字から取られていて、「米ヌカから作られる硬質多孔性炭素素材RBセラミック粒子」をトレッドに配合しているそうです。「X-GUARD(クロスガード)」とあるモデルは「サイドカットの抵抗値が約40%向上」しているとのこと。

FORMULA PROはTUBELESS READY S-LIGHT以外、シーラントがなくとも運用できるリアル・チューブレスであるところも特徴ですね。

ロード・チューブレスのFORMULA PRO TUBELESS RBCCについては、nucckyさんによる2019モデルのレビューをCBNで読むことができます。

シマノRS500(リムはWH6800と同品らしい)に25Cの組み合わせです。6から6.5気圧くらいで走ると、転がりがかなり軽いにもかかわらず、ショック吸収が感動的によいです。7気圧以上にあげても転がりの改善を感じない割にゴツゴツした乗り心地になります。今まで経験したチューブドのクリンチャーとは比較にならない気持ちの良さがあります。

タイヤ表面のビード付近にひび割れが見られますが、外したタイヤを触った感じや裏側の見た目からは表面のだけの問題のようです。空気抜けとは関係なさそうです。

取り外し、取り付けはクリンチャーよりは硬いものの、相当頑張れば、手でできる程度です。自分は頑張りたくないので、純正タイヤレバーを使って、あっさり入れています。

FORMULA PRO TUBELESS X-Guardについては3220さんによる最新型第5世代のレビューがあります。

まず嵌めやすさで感動、もう普通のクリンチャー、自社製品のチューブレス専用タイヤレバー殺し。ビードがかなり改良されたんだと思うけど、ローション適量塗布しておけばフロアポンプでフツーに空気入れてるうちに「え、上がってたの?」ってレベルで上がる。

シーラント増やしてボトルの水やら着替えやらで車重増えてるはずの自転車漕いでいるのに、脚への疲労が少ない。帰宅した時のヘトヘト感みたいなものが無くなったなぁと。

お二人の投稿を拝読すると、チューブレスならではの転がりの軽さ、ショック吸収性は勿論、やはりハメやすさとビードの上げやすさが言及されているので、他の方々のご意見も総合するとどうもこれは良さそうだ、と思えてきますね。次にロードのチューブレスを交換する時に試してみようと思いました。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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