主にスチールのアドベンチャー系バイクやトラックバイクで欧州では高い人気を誇るジャーマン・ブランド、Bombtrack(ボムトラック)がチタングラベル「Hook EXT Ti」を発表しました。
出典 2021 Hook EXT TI – Bombtrack
出典 2021 Bombtrack Hook EXT Ti gravel bike extends your adventure in timeless titanium
同社は既存のHookオールロード・クロスやグラベルよりもクリアランスを拡張したEXTが成功を収めたため、より速く軽量なカーボン版「Hook EXT-C」を発表していました。その後はサスペンション付きの「Hook ADV」も手掛けましたが、今回はEXTに立ち戻り、贅沢なチタンで生まれ変わらせることにしたそうです。
以下、主要な情報をなるべく読みやすくまとめてみました。
1xでも2xでも行けるグラベルフレーム
- フレームは台湾製で3AI-2.5Vチタン
- フレーム重量はLargeのリアアクスル・ディレイラーハンガー込みで2060g。フォークは未カットで600g
- アイレット(ダボ穴)は潤沢にありマッドガード・キャリア対応。トップチューブにもフォークにもあり
- フォークはフルカーボンのEXT V2。ハブダイナモ用ルーティングが用意される
- フレームの大部分はラウンドチューブだが、トップチューブはわずかに平らでチェーンステーはS字型にベンド。ヘッドセットは1.5インチテーパード
- ケーブルはほぼ内装式
- フレームもフォークも12mmスルーアクスル
- BBは86.5mmのスレッド式T47を採用
- フラットマウントディスクブレーキ用で対応ローター径は140mm/160mm
- ディレイラーハンガーにはSRAM UDHを採用
- フロントディレイラーは電動・メカニカル両方のルーティングに対応するが31.8mmバンド式なので1xのほうが見栄えは良いだろう
- チェーンリングはロードコンパクトの50x34Tまたは1x44Tまで使用可能なクリアランスがある
- 電動でもメカニカルでも1xでも2xでも使えるようにケーブル穴は充実
- クリアランスは公式には700x40c/650×52となっているが写真では21.6mmのStan’s Grailカーボンリムに42cタイヤをはかせているので、Shimano GRXフロントディレイラーを使ったとしても少し余裕がありそうだ
- ジオメトリは2.0インチの650bタイヤを基準に考えられているが650×52と700x40cは基本的にはほぼ同じ外径だ
- シートクランプ径は31.8mmでシートポスト径は27.2mm
- 現在のところフレームセットのみでの販売
- サイズはXSからXLまで5サイズが用意され、価格はカーボンフォーク込みで$3,500 (3,000ユーロ)※ドルベースで約36.6万円
- 2021年モデルは50セットのみの販売となり、ファーストバッチは来月から店頭に並ぶ
※動画で見えているTuneのチタンシートクランプなどは付属しないそうです。こうやって見るとアルマイト系パーツと合わせるとコーディネートが楽しそうですね。
チタン・グラベルバイクが来つつある?
チタン製のグラベルバイクと言えば先日、下の記事でデカトロン「GRVL Ti 900」についてお伝えしたばかり。これはTwitterでかなり反響がありましたが、今後各社からチタン製のグラベルバイクが続々と登場するのでしょうか。
考えてみれば多少の重量はあってもスチールに独特のしなやさかや粘りを加味したチタンは(チタンもいろいろで一概には言えませんが)、バイクパッキング系のグラベル・アドベンチャーバイクとの相性は良さそうですよね。お値段はそれなりにしますが、このBomtrack Hook EXT Tiの仕様であれば一生乗り続けられそうです。
ただ、Bombtrackは日本でも流通していると思いますが、Hook EXT Tiの来年分は50セット限定とのことで入手自体はかなり困難かもしれません。