Cinelli Tutto Plus(チネリ・トゥット・プラス)というフレームを眺めていたら面白いスペックで、久々に1台組みたいなぁと思えてきました。イタリア語の”Tutto”は「ぜんぶ」という意味。その名の通りシングルスピードでもディレイラー付きでも運用できる、何でも屋さんフレームです。
タイヤは45mmまで対応
ブレーキ台座はVブレーキ(カンチ)で、下は完成車の画像。これはシングルスピードでセットアップされていますが、リアエンドは130mmなので普通のロードバイク用リアホイール(クイックリリース)が使えます。フリーハブに適宜スペーサーを入れてシングルコグを入れれば手持ちのロード用ホイールが使えます。
さらに下の画像。水平にハブ軸を入れるトラックエンドタイプ(ホリゾンタル・ドロップアウト)ですが、ディレイラーハンガーも付いています。その気になれば変速仕様にもできるわけです。
フォークレイクはロードバイクで一般的な45mm。それでいて最大タイヤクリアランスはなんと45mm。旅用バイクとして使うのも面白そう。と思ったら、やはりフロントにもリアにもラック用アイレットがあり、フォークにはライトホールも用意されていて、泥除けにも対応。
BBは当然安定のBSA 68mmネジ切りタイプでシートポストは汎用的な27.2mm。ヘッドセットもEC 34/28.6 | EC 34/30とごく普通。フレーム重量は2100g、フォークが未カット状態で1150gとガッシリ・ドッシリ目なのは仕方ありません。シングルスピード仕様の完成車だと10.2kgとなっています。
シングルスピード・グラベルに仕立てても面白そうですよね!
チネリ版サーリー・クロスチェック?
日本国内だと完成車が¥129,800。フレームセットの販売は基本的にないようですが、スイスの海外通販老舗ベラチスポーツにはなぜか最小サイズS(水平トップチューブ長510mm、シートチューブ長48cm)が25%OFFの67,093円でリストされています。送料14,507円なので約8.1万円。しかも即納可能。買いやすい値段なのもいいですね(探したらベラチにTutto Plus 完成車もありました。但し納期は9月以降)。
丈夫で遊べて、便利そうで楽しそうなフレームです。
似たようなコンセプトのバイクですぐに思い浮かぶのはSurly Cross-Check(サーリー・クロスチェック)。クロスチェックもシングルスピード・ディレイラー両対応。タイヤクリアランスは700x42mm。エアエンドは132.5mmなのでロード用ホイールもMTB用ホイール(共にクイックリリース)も使える変態仕様(Gnot-Riteという超適当エンド規格 笑)。
Tutto Plusは「チネリ版クロスチェック」という感じかもしれませんね。考えてみればチネリのちょっといい加減でユルいところ、サーリーに似たところがあります。