Marin Bikesがフラットバー・グラベルバイク「DSX」4モデルを発表しました。マリンは”Made For Fun!”(楽しむために作られました!)をスローガンとしており、このDSXシリーズも初心者やシニアを含む幅広いライダー層に楽しんでもらうことを想定して開発されたようです。
公式 Marin Bikes | Gravel/Beyond Road (グローバル)
公式 GRAVEL ROAD BIKEPACKING BIKES | MARIN JAPAN (日本)
国内価格は10〜12万円
フレームジオメトリは2種類あり「DSX / DSX 1 / DSX 2」はロードバイク寄り。フロントサスペンションモデルの「DSX FS」のみMTB寄り。日本国内では「DSX 1 / DSX」のみ販売され、無印DSXは「DSX BASE」という名称になっています(本記事時点)。
- DSX 2 $1,349.00
- DSX 1 $1,199.00 / ¥125,000(税込)
- DSX (DSX BASE) $979.00 / ¥104,500(税込)
- DSX FS $1,699.00
フレームは6061アルミ、フォークはカーボン。142x12mm。前後マッドガード対応、リアはラックマウントあり。ドロッパーシートポスト対応。
DSX 2はShimano Deore 12スピード、DSX 1はDeore 11スピードを中心に組まれています(クランクやブレーキ等を除く)。DSX (DSX BASE)はMicroshit Advent 9スピードがベース。グレード差はこれら駆動系パーツの違いが主で、タイヤはどのモデルもWTB Riddler 700Cx45mm。
オフロード対応のアーバンバイクとして素晴らしい
CyclingTipsのJames Huang氏による試乗記事によると、
- (非フロントサスモデルの)DSXは同社のドロップバー・グラベルバイク「Gestalt X」をベースにしている
- DSXはフラットバーに最適化するためGestalt Xよりリーチを10-30mm伸ばしている
- チェーンステーは荷重分布のバランスを取るため415mmから425mmに
- フォークレイクは50mm、ヘッドチューブはGestalt Xより1.5°緩やかなのでトレイル量はより安定的な81mmに増えている
- BBドロップは80mm
- クリアランスは最大29×2.1インチMTBタイヤまで対応
- キックスタンド用プレートがチェーンステー下に溶接されている
- 1x専用設計
- リムは無印で残念ながらチューブレスには対応していない
- 重量はテストモデルのMサイズで11.12kg
- 基本的には、良い点も悪い点も含めて古いMTBのようだ
- ホイールベースは特に長いわけではなく、モダン・グラベルバイクほどの安定感はないがGestalt Xほどナーバスな挙動でもない
- トレイル量は余裕があるものの短いステムとフラットバーでの組み合わせでは、コントロール性のためにはもう少し(リーチの)長さが欲しいと感じられ、長距離ではやや息苦しく感じることもあった
- 凹凸が多い道での振動吸収製は高くないが、よりスムーズなダートを走るなら不満ではない
- 敏捷さがありアップライトなポジションなので都市部でのライドには特に向いており、通勤バイクとしては素晴らしいだろう
- チューブレス対応でないことは大きい短所だが、Marinは元々このバイクをチューブレス対応にする予定だった。しかしCOVIDによるサプライチェーンの問題でチューブドに変更せざるをえなかった
とのことです。
クロスバイクを検討中なら選択肢に
オフロードをガチ走りするならもう少しリーチが長いほうが良い、という感想ですが、Marin的にはより多くのライダーに使ってもらうためこのジオメトリが落とし所だったようです。試乗感を読んでいると日本における「クロスバイク」のフィールドとうまく重なってきそうなモデルになっているように思いました。
1xで極太タイヤのクロスバイクがあったらなぁ、という方の選択肢になるでしょう。キックスタンドに対応している点からも狙っているユーザー層が伺えますね。国内価格にしてもDeore 11スピードベースの完成車で¥125,000、Microshift Advent 9スピードベースで¥104,500とかなり買いやすい設定なので、日本でも見かけることが増えるかもしれませんね。
普段の通勤通学で乗りたおしつつ、週末は短距離オフロードでのんびりピクニックライド、という使い方が想像できます。チューブレス化やステム・シートポストの交換など、自分好みの乗り味に改造する楽しみもありますね。