Stan’sといえばシーラントの最定番ブランドですが、同社が2019年秋以降発売しているチューブレスタイヤ用パンク修理ツール「Dart Tool」の品質が低下しているのではないか、と指摘する声が目立つのでご紹介します。
Dart Toolは「返し」の付いた白いプラスチック状の矢の先端に、タコの脚かキノコの傘のようにヒラヒラした薄い布上のプラグを取り付けているもの。筆者も常時携帯してはいるのですが、チューブレスタイヤで未だパンクしたことがないので未使用の製品です。
2021年後半からの低評価が目立つ
ソースはAmazonのカスタマーレビューです。下の製品ページでは、特に2021年後半から、海外での低評価レビューが目立ちます。
- 小さいプラスチックのバーブ（返しのある部分）が壊れるようになり、タイヤの中に落ちるようになりました。昔は良かったのですが今では使えないものになりました（2021年9月・英国から）
- 元製品に付属するものほど丈夫ではない（2021年11月・アメリカ合衆国から）
- 最初は高価だが良いものだと思っていました…が、3パックも無駄にしてしまいました！大部分がバーブのところで壊れてしまい、どれもタイヤに入っていきませんでした。3回連続で失敗したのでトレイルに取り残されてしまいました。友達のMuc-offのチューブレスリペアキットを使ったら一発目で成功（2021年12月・英国から）
- 短いあいだは機能しているように見えましたが、空気圧を加えると外に吐き出してしまいます。空気が急に減っていくロードタイヤに入れるのも難しいです。40psi以上入っていると、どれほど長く放置していてもプラグが吐き出されてしまいます（2022年2月・英国から）
- Stan’sの評判が高いのでこれを購入したのですが、使用時にパッチの素材が破けてしまいました。プラグのリフィルを5つ購入していたので、合計7個のプラグを使い小さい穴を埋めようとしましたが、すべて失敗しました。最初のプラグが破けた後に千枚通しで穴を拡げてみたりもしましたが、それでもプラグが破けます。自分の使い方が悪いのだと思っていましたが、他の人のレビューを全部読んでみたところ、これは欠陥製品だと考えるようになりました。使っている時に解説動画を4回見たりもしましたがやはりダメでした！（2022年4月・アメリカ合衆国から）
- 最初の2つはうまく行きましたが、今日使った4個は壊れました。白い先端はちゃんと中に入っていくのですが、黒いプラグが取れてしまいます。お金の無駄でした（2022年4月・スペインから）
- 「不発弾」にますます当たるようになってきました。最後に買ったリフィルのうち2個はプラスチックの部分はタイヤに入りましたが布の部分が入りませんでした。今回買ったものも1個目がそうでした。これを使い続けたいとは思うのですが値段は少し高く、外れが何個かあるとストレスがたまります。これが一時的な品質管理上の問題であり、今後改善されることを期待します（2022年8月・アメリカ合衆国から）
多くの方の声を総合すると、最近流通しているDart Toolは登場時と何か仕様が変わっているような印象を受けます（白いバーブだけでなく黒いプラグ素材も丈夫でなくなった？）。さらに2021年7月にアメリカからレビューしている方の写真を見るとバーブに「返し」が見られず、これが原因ではないかという意見も。
ベーコンストリップの携帯も賢明？
Stan’sのこのリフィルキットのAmazonでの全体的な評価は4.5星となかなか高いのですが、これらのレビューを読む限り、最近Dart Toolを買われた方は下の写真のような「ベーコンストリップ」タイプの工具もバックアップとして携帯したほうが良いかもしれないですね。
ベーコンストリップタイプのチューブレスプラグは各社から出ています。千枚通しを兼ねたアプリケーター先端に挟んだプラグを挿入する、という仕組みはどれも同じです。これを使った場合でもシーラントの残量が十分でない場合はうまく塞がらないという意見があるので、シーラントの定期的なトッピングも忘れないようにしましょう。
KOM Cycling
