Wahooが先日発表したばかりの新製品KICKR STEER(紹介記事)について、オランダ在住の著名ブロガーDC Rainmaker氏が動画とブログ記事で使用感を紹介しています。
出典 Wahoo KICKR STEER In-Depth Review
ハードウェアの使用感は非常に良い
以下、記事の主要な点を抜粋しました。
- Wahooは今日、新しいハードウェア・新しいRGT app機能・新しいファームウェアの3つを発表した
- KICKR STEERはバイクフロントにマウントする電子部品のないアクセサリーで、Wahoo RGT内でステアリング機能を提供するものだ
- アバターがよりタイトにコーナーを取れるようになる
- なおステアリング自体は既存のKICKR Bikeのステアリングボタンや、RGT Companion App、キーボードでも操作はできる
- マウントはWahoo ELEMNTシリーズ互換だが、Garminのクォーターターンアダプターが同梱されている。このマウントは金属製でかなりガッシリしており、スマホホルダーを装着するための特別なラッチが付いている
- 組み立ては簡単で、高さも調整可
- Elite Sterzo SmartやJetBlackのステアリングデバイスはオープン規格だが、Wahooはクローズドな独自規格で行くことにしたようだ
- いくつかのターンでは素晴らしく速く反応したり、2〜4秒の遅れがあったりと、結果は一定していない。全ての感度設定を試したが、もっと感度の高い設定があってもいいと思う
- STEERは2段になっているので、フードからでもドロップからでもアクセスできてフィールはとても良い
- サイクリング的な意味では必ずしも自然ではないかもしれないが、ビデオゲーム的な意味では本当に自然な操作感だ
- ライド中にスマホを取り出したい時は、アバターに影響を与えないようステア機能を無効化するボタンをアプリ上で押す必要がある
- アバターは最後に選択した「レーン」に留まり続ける。どんな道でも、例えば左に動いたのならその左側のレーンで走り続けることになり、何かに乗り上げて路肩に倒れたままになったりはしない
- 操舵感としては、KICKR STEERのフィールは非常に良い。KICKR BIKEやその他のスマートバイク、Elite Sterzo SmartやJetBlackのようなターンテーブルもどれも良いものでそれぞれ長所短所はあるが、自然な動きに関してはSTEERには最も良い「フィール」がある
- 上ハンからも下ハンからもアクセスできるため、ハンドルバー全体を動かしたくない場合はそうする必要がないのはありがたく、好みである
- 欠点としては、私だけかもしれないがトレイナーライド中はメールなどスマホをよく使うので、スマホを置いたままにしておかないといけないのは困る
- Zwiftでは使えないのも欠点だ。RGTをやっている人はとてもとても少ない。WahooはZwiftでもこれを使えるようにアプリを開発できたかもしれないし、Zwiftと協業してCompanion Appに組み込めたかもしれない。しかしWahooはいまZwiftとの訴訟で忙しいため、それは実現しないだろう。Wahooに問い合わせて見たところ、Zwiftとの統合計画はなく、アプリ面で何か開発するとしたらZwift側になるそうだ。Zwiftが過去数年間ステアリング機能をほったらかしにしているのを考えると、自社に訴訟を起こしているような会社を助けるコードを追加するとは思えない
- (マウントが)ラウンド形状のハンドルバーでしか使えないのも欠点。エアロ・トライアスロン・TTハンドルでは使えない
- 定価99ドルは、プラットフォーム限定の電子部品のないアクセサリーとしては少し高価だが、週末にWahoo Xサブスクライバー向けに49ドルで売っていた。これなら納得の行く価格だ
- ハードウェア的にはややクレイジーな外観だが、動作は非常に良い。丈夫で耐久性もあり、Wahooの審美性にマッチする。スマホに触れなくなることだけ、多くの人々の需要とマッチするかどうかはわからない
- あなたがRGTユーザーでラウンドハンドルバーを使っていて、レースにもう少しリアリズムを求めるのなら、これはクールなアクセサリーだ
動画も見ましたが、Ray氏の様子を見ていてもKICKR STEERはかなり使い心地が良いものらしいですね。特にテレビゲームのコントローラーに慣れている世代にとっては、ハンドルを物理的に回すよりもむしろこのほうが自然な操作に思えることもあるようです。
大きく残念なのは、レースに参加するようなユーザーの多くが使用している可能性があるノンラウンド形状のハンドルに対応していないところ。また同氏も強調しているように、Zwiftでは使えないところですね。WahooはZwiftに対し、スマートトレーナーのZwift Hubが同社の特許を侵害しているとして提訴しているため、いま関係があまり良くないことが背景事情にありそうです。