シマノが2021年1月25〜26日にかけて、米FCC(Federal Communication Commission: 連邦通信委員会)に2件の「ワイヤレスデバイス」の認証申請文書を提出していることがわかりました。
Dura-Ace R9250の無線通信モジュールか
申請されているのは「WY7-927A」というFCC IDのトランスミッターと、「WY7-3GK1」というリアディレイラーです。
下はトランスミッターモジュール。米国で無線通信製品を販売するにはデバイスにFCC IDとIC Numberをプリントする必要があるのですが、この文書では「製品が小さくIDを表示するスペースがないため、FCC IDをユーザーマニュアルとパッケージに記載し、IC Numberをユーザーマニュアルに記載したい」と書かれています。
これはSTIに仕込まれるトランスミッターではないかと思われますがどうでしょうか。
下はリアディレイラーにFCC IDとIC Numberをプリントした図です。製品全体の姿がわからないようになっていますが、これはもしかしたらDura-Ace R9250 リアディレイラーの初流出画像の可能性があります(デッサンですが)。
これらのことから、新型デュラエースはフルかセミかは依然不明ではありますが、ワイヤレス通信に対応したモデルになるのは間違いありません。
フロントディレイラーは無線ではない?
しかし、ここで1つ謎があります。それは、フロントディレイラーについての無線認証申請が見当たらないことです。
ということは、これらの特許はDura-Ace R9250とは無関係の1xコンポに関するものなのか。それとも、フロントディレイラーとリアディレイラーとバッテリーモジュールが配線で繋がっていて、FDとの通信はRDがまとめて受け取る、というモデルだったりするのでしょうか。ワイヤレスなのはSTI〜RD間のみ。
STIの電源供給は、自家発電でボタン電池に蓄電。いや〜、面白いですね!
情報解禁は7月26日
今回申請されているWY7-927AとWY7-3GK1は、申請日以降180日間は一部の文書を公開しないよう請願されています。下の画像で赤枠で示した文書がそれですが、中には”External Photo(外観写真)”というファイルがあります。その中に…その中にRD-R9250の姿が隠されているに違いありません!!
情報解禁日は7月26日なので、その時までに新型デュラエースが発売されるのは間違いないでしょう。恐らく3月23日のシマノ100周年記念にあわせて製品の発表があり、6月26日開始のツール・ド・フランスで「野生のR9200シリーズ」が目撃されるようになり、以後少しづつ流通開始。という運びになるのでは、と予想しています。