ライト関連

CAT EYE OMNI5・OMNI3 AUTO・TIGHTの発光具合を同じ露出で撮影して比べてみた【テールライト視認性王者決定戦】

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CAT EYEのテールライト「OMNI5」を入手しました。先日、下の記事で同社の「OMNI3 AUTO(3 LED)」と「TIGHT(5 LED)」の視認性を比較してみたのですが、これが単純な優劣を付けるのが難しい「良い勝負」であり、5 LEDの「OMNI5」とTIGHTを比較したらどうなるんだろうなぁ……という興味で記事を結んでいました。

【視認性対決】CAT EYE TIGHT vs. OMNI3 AUTO かなり良い勝負だが…
CAT EYEの人気のリアライト「TIGHT」(高い防水性と耐震性を誇る)と「OMNI3 AUTO」(明るさと振動の検知による自動発光とランタイムの長さを誇る)。発光状態の両者は夜、実際にどのように見えるのか。撮影条件をなるべく揃えて、写真...

TIGHTは「強く」光るライトであり、OMNI3 AUTOは「広く」光るライトである(とする)。なら、OMNI5は「強く広く」光るライトではないのか。純粋に視認性だけに注目するなら、5灯という数の威力に加え、全方向性という質的な力も兼ね備えているのだから、OMNI5がチャンピオンになるのではないか。そんな仮説が頭に芽生えたため、実際に試してみることにしたのでした。

OMNI5の見え方

まずはOMNI5単独での見え方をご紹介しましょう。なお、本記事では「見え方・視認性」のみに着目しますので、ランタイムや耐久性といった属性は考慮しません。その点ご了承下さい。また、ボディ中央に見えている白い線はモビロンバンドです。

これは真後ろから見たところです。

CAT EYE OMNI5

やや斜め後方からのショット。

CAT EYE OMNI5

これは真横からのショット。

CAT EYE OMNI5

OMNI5単独だと感想を持ちにくいかもしれませんが、OMNI3 AUTO同様、側面を含めた多くのアングルからも高い視認性を確保しているようには思います(ちなみにOMNI5のほうがOMNI3 AUTOより古いモデルです)。

OMNI5 vs. OMNI3 AUTO vs. TIGHT

次にOMNI5・OMNI3 AUTO・TIGHTの3つを真後ろから見た時の様子を横並び比較してみましょう。写真の露出は撮影時に筆者が感じた明るさに合わせ、すべてマニュアルで同じ露出に固定しています。バイクも同じ位置で撮影したので、環境光の影響もありません。撮影角度も可能な限り合わせています。

皆さんこれを見てどう思われるでしょう。どれがいちばん明るい、あるいはどれがいちばん視認性が高いと感じますか。私の感想は、最後に述べたいと思います。

OMNI5 vs. OMNI3 AUTO vs. TIGHT

これは真横から見た時の様子です。上と同じ、左からOMNI5・OMNI3 AUTO・TIGHTの順番です。露出は全く同じで、角度もなるべく同じに撮りました。

OMNI5 vs. OMNI3 AUTO vs. TIGHT

OMNI5 vs. OMNI3 AUTO

次にOMNI5とOMNI3 AUTOを、左右のシートステーに配置した状態で撮影してみました(実際の運用ではもっと下に設置することが多いでしょう。今回は写真の見やすさを優先してこの配置にしてあります)。どちらが明るい、あるいは優れていると言えるでしょうか。

OMNI5 vs. OMNI3 AUTO

OMNI5 vs. TIGHT

同様にOMNI5とTIGHTを左右のシートステーに設置して撮影しました。この写真のOMNI5は、上の写真と見比べてもらえるとわかるのですが、角度が同じでないせいか、発光量がちょっと弱く見えるのでちょっとフェアではありません。上のOMNI5の写真も頭に入れていただいた上で、TIGHTと比較していただければと思います(ただ、上下でOMNI5の筺体・レンズ全体の発光具合に大きい影響は出ていないと感じますけれども)。

OMNI5 vs. TIGHT

TIGHTの真後ろからの強さというか、アピール力、あるいはパンチはやはりちょっとだけ上かな、という感じはします。それでも「ワンランク上」とまでは、個人的には言えないかな、という感じがしますが、どうでしょうか。

結論:どんぐりの背比べ?

読者の皆さんはどのような感想を持たれたでしょうか。どれがいちばん優れている・視認性が高い・好みであると思われたでしょうか。

私自身は、実は撮影時もこの記事を書きながらも、顎をさすりながら、

わ、わっかんねぇ…

と結論が出せない状態です。

ただ、ひとつだけ明確な感想があります。それは「OMNI3 AUTO、謎に優秀すぎじゃね?」ということです。

絶対的な発光の強さでは、TIGHTが明らかに上だと感じますし、OMNI5も若干上かな、という気はします。

しかし「LEDが3個という不利な条件なのに、OMNI3 AUTOはかなり僅差に近い勝負に持ち込んでいないか」という感想が強いのです。

ここで3製品の基本スペックを表にして眺めてみましょう。防水性能やフタが振動で外れたりしないという点、また最長点灯時間ではTIGHTが絶対王者ですが、総合的なランタイムではOMNI3 AUTOのバランスの良さが際立っているように個人的には感じます。

OMNI5 OMNI3 AUTO TIGHT
点灯 60時間 100時間 120時間
点滅 90時間 200時間 180時間
ラピッド 120時間 350時間 160時間
LED 5個 3個 5個
防水性能 IPX4 IPX4 IPX7
重量 41.8g 41.6 g 49g
実勢価格 ¥1,379 ¥1,973 ¥1,936

OMNI5は、点灯時間がOMNI3 AUTOの60%にまで落ちるわけですが、その差を正当化できるほどまでに明るいと言えるだろうか? 個人的には「それはちょっと微妙かなぁ?」という印象です。でも、OMNI5はいちばん安い(価格は本記事作成時点のものです)。

皆さんはどう思われたでしょうか。私は「視認性の点ではどれも極端には違わないから、安いのが欲しければOMNI5、AUTO機能が欲しければOMNI3 AUTO、防水耐震性が大事ならTIGHTを選ぶ」という考え方でいいんじゃないのかな、と思いました。

TIGHTは、サイドからの視認性があまり良くないですが、自動車のドライバーに極端な大きい影響を与えるほどではないかなという気もします。

それにしても「こいつがいちばんいい!」というわかりやすい結論を得られなかったという意味で、やってみて面白かった観察ではありました。

まぁ、どれを買っても後悔することはないと思います。もっと安い中華ライトもいくつかあるのですが、キャットアイは品質が安定している(個体差が少ない)ので、そこは安心して買える点です。困った時のカスタマーサポートも、素晴らしいですよ。

もし、この3つのライトの中でどれを買ったら良いのかな? と迷うことがありましたら、この記事を思い出していただければ、嬉しく思います。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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