今年のツールでも大活躍を見せているワウト・ファン・アールト。J SPORTSの解説ではサッシャ氏が「3人いるんじゃないか」や、マトリックス・パワータグの狩野智也氏が「地球生まれかどうか確認すべき」などとおもしろコメントを残されていましたが、ワウトの奥様は出産間近で、彼はツール期間中に子供(第二子)が生まれそうなら途中でリタイアすることを公言しています。
この件について海外掲示板ではこんなコメントが見られます。
- 優先順位というものだ! 健康な赤ちゃんと未来に恵まれますように!
- ツールは来年もあるからね。出産に立ち会う機会は1度しかない
- 2週間前にそう言っていたね。グリーンジャージ(マイヨヴェール)のために躍起になっていないのはそれが理由のひとつだ
- 彼は本当に素晴らしいね。今日の登りを見ていて、愛してるぜ、という気持ちになった(ロマンティックな意味ではなく、サイクリスト的にあんなカッコいいことをやってくれてありがとう、という意味です)
- (上の人に)あの時は俺の身体のなかにはロマンティックな感覚も湧き上がったよ
- レース全体をスキップするべきじゃなかったのかな。だって中途半端にやるくらいなら、なぜ参加するんだ? 赤ん坊のために家にいたって誰も怒らないと思うよ
- ツール・ド・フランスを途中退場する、とチームに告げられるくらい実力がある状態を想像するといい… それでいてチームシートの頭に名前がある状態を
- ワウトの奥さんがツール中に出産して彼が棄権する場合、ユンボ・ヴィスマとヴィンゲゴーの勝利確率にはどのくらい影響するだろう? あとワウトはステージで1勝挙げるために全力で行くかもしれないですね
- (上の人に)ユンボにはまだ超強力なドメスティックが残っていますよ。ヨナス・ヴィンゲゴーにとっての唯一のリアルな脅威は、チームがタッグを組んで攻撃してくること。もしジャイ・ヒンドレーやアダム・イェーツが同じレベルのパフォーマンスを維持できるなら、彼はポガチャルをうまくマンマークできないし、この2人と一緒に行くとポガチャルが自由にペースを作るチャンスを与えてしまう
- ヴィンゲゴーが第2ステージでワウトを助けなかったのは愚かだったね。助けてワウトがステージ優勝していれば、彼は奥さんのところに戻るまではヴィンゲゴーの援護に全力で集中できたはずなのに
それぞれ考えさせられる感想ばかりですね。「早めにステージ優勝を決めておけば、あとは何もかもヴィンゲゴーのためにやる」という気持ちがワウトにあったのであれば、第2ステージのゴールで路上にボトルを叩きつけたことも「そういう気持ちもあったのかな、さっさと勝っておきたいという焦りがあったのだろうか」と思えてきました。
ちなみにワウトはヴィンゲゴーと仲違いしているわけではないらしく「あの時もうちょっとだけうまくやってくれたら良かったのになぁ」という、ややサバサバした感じの発言をインタビューで残していました。
ヴィンゲゴーは今年のツールを勝てるのか。その命運を握っているのが実はワウトの赤ちゃんだったりして(レース期間中に生まれるのか、生まれるとしたらいつなのか、等々)。