先日「Commencal FCBはシティバイクを名乗る不審なグラベル車両」という記事を書きました。シティバイクという名前なのに実際はグラベルも走れてしまう…という面白い自転車ですが、本記事で紹介するFUJI RAFFISTA(ラフィスタ)というモデルもまたそうした方向性を目指したバイクかもしれません(後述しますが走行感はかなり異なるとは思います)。
1×10で650B(27.5)2.2インチまで対応可能
これがそのFUJI RAFFISTA。ぱっと見た感じ既にカッコいいです。グラベル的にもフルリジッドMTB的にも見えます。フロントシングルで650Bのファットタイヤ、スキンサイド(タイヤChaoyang製の27.5×1.75。最大2.2インチまで対応)高価なものではないですが雰囲気出ています)。フレームはアルミでフォークはクロモリ。
このモデル、FUJIの米国サイトにはリストされていないので日本企画のバイクと思われます。調べたところ2017年頃から存在するモデルで、元々はフロントトリプル・3×9のクロスバイクだったようですが、2019年以降現在のグラベル的な仕様になったようです。これからこのパターンでグラベル化するクロスバイクが増えてくる予感がします。
ブレーキはシマノのMT200。これはACERA(アセラ)グレードですがちゃんと油圧式です。ポストマウント。
ドライブトレインはShimano Deore 10 speedが基本でクランクはFSA。フロント40T、リア12-42Tとグラベルではごく一般的な構成。完成車重量は11.4kg。タイヤやパーツのグレードを考えると極端に重いわけではなさそうです。
完成車定価は税別¥89,000となかなか魅力的な車両です。ただしこの価格帯ではチューブレスレディはやはり厳しいのか、ホイールはクリンチャー用となっています。この価格帯のスポーツバイクを最初の1台に買う人にとってチューブレスは敷居が高いと思うので、これで良いのでしょう。
ただしジオメトリはよくわからないところがあり、公式サイトを眺めるとBBドロップは全サイズで45とあります。これ誤植でないとしたらトラックバイクなみですが… あとクロスバイク時代とジオメトリがどう変わったかも見てみたかったのですが残念ながら表に辿り着けず。画像からは(サイズいくつのモデルか不明ですが)BB位置は確かに高めには見えます。ホイールベースは長めで安定走行に振ってあると思います。
サイズは15, 17, 19, 21インチから、カラーはマットブラックとオリーブの2パターンから選べます。どちらもカッコよくて飽きが来ない感じです。最近のフジのグラフィックやペイントはすごく綺麗だなと思います。
このRAFFISTAで最初は自転車通勤。途中で会社に行くのがイヤになったら、行くのをやめて自転車店に立ち寄り、前後キャリアとパニアバッグを購入(RAFFISTAはちゃんと前後キャリア用のアイレットがあります)。その足でモンベルか好日山荘に向かいキャンプ用品を購入。
そしてそのまま失踪、長い自転車旅へ。一ヶ月後には北海道・知床半島でヒグマを眺めながら人生の意味を見つめ直す。そんなことも可能な、とても危険な、いや夢のある1台ですね。
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