やや不審なグラベルバイクを発見しました。元SUNN出身のフランス人、マックス・コメンサルが立ち上げたアンドラ公国ベースのMTBブランド、コメンサル。そのラインナップに1台だけ「シティバイク」が存在しています。
その名もFCB。これは”FAST CITY BIKE”(速いシティバイク)の略だそうです。
ということは、クロスバイクのようなものでしょうか…!?
WTB Venture 700 x 50を搭載
これがCOMMENCAL FCBのお姿です。どう見ても雰囲気がグラベルww しかも驚くことにタイヤクリアランスは700 x 50C。WTB Ventureのチューブレスをはいています。それで名前が「速いシティバイク」www
少なくとも昨年には存在していたモデルですが、2020年モデル付属のタイヤはWTB EXPOSURE 700x32c。ジオメトリの変更があったのかどうか定かではありませんが2021年モデルはこの50Cが入っています。リムはAlexrims GX26P。
駆動系はSRAM Apex 1×11。ブレーキは油圧式のTEKTRO HD-R280という構成。ケーブルは内蔵式で見た目もスッキリしています。
ハンドルは640mmという絶妙な幅です。オフロードでもそこそこコントロールできて、都市部で走っても極端に邪魔にはならない感じでしょう。勿論、道路交通法上は車幅が600mmを超えると歩道を走ってはいけないので、FCBのフィールドは車道のみとなります。これは頑張ってまず640mmのハンドリングを味わいたいですね。
ジオメトリ
ジオメトリを観察してみます。全4サイズ展開ですが、全てのサイズでヘッド角が71.5°。チェーンステー長は全サイズで416mmと短め、BBドロップは65mmと確かに高速で機敏な走りに振っているように見えます。フラットバー・グラベルというと最近もSpecialized Diverge Evoが話題になりましたが、ジオメトリはかなり違っています。
あとスタンドオーバーハイト・リーチ・スタックを見るとSサイズでも相当大きいですが、これは何かの間違いかな?
会社帰りにふらっと崖を下りに行けるバイク?
バイクパッキングでのんびり楽しむ…というより、駅前にある高層ビルで会社勤めを終えた帰路、近くの山まで走って崖でも下るか、みたいな楽しみ方が似合いそうです。フランス出身のMTBライダー、ヨアン・バレリがこのバイクでトレイルを走っている動画を見つけたので下に貼っておきます。
自転車通勤と週末のオフロード・ライドを1台で楽しみたい、という人にもすごく良さそうなバイクに見えますね。
ボトルケージ穴は2本分ありますがダウンチューブ下にはなし。フェンダーとリアキャリア用の穴はあるように見えます。やっぱり高速グラベル号。荷物はサドルバッグではなく、バックパックで背負ったほうがライドを楽しめそうです。
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この仕様での完成車重量は10.9kg。フレームは6061アルミですがフォーク素材は不明。足回りを考えるとまずまずの重さではないでしょうか。
このFCB 2021年モデル、米国定価は$1,099で、本記事執筆時点の為替レートでは117,790円。2020年モデルの日本での価格は税別169,800円でした。15万円以下ならちょっと本気で購入を検討したくなります。
発売は今年2020年の10月以降ということで、コメンサルUSAのサイトでは予約受付中。ただし日本への配送はしていないので国内代理店さんが仕入れてくれることに期待したいところ。なんだか楽しそうなバイクです。