ドイターの「ウルトラライド6」を紹介します。実測重量341g(公称380g)と超軽量なバックパックです。公称容量は6L。ドイターのバイク用バックパックの中で最も小型の製品です。2020年モデルはブラックとネイヴィーxスチールの2色展開で私はブラックを購入しました。
超軽量なのに本格仕様
341gしかないのに背面はドイターの他のモデル同様、立派なパッドがあって通気性も確保されています(エアストライプ・システムという立派な名称があります)。はじめてドイターのバックパックを使った時、最初に感動したのがこれでした。
ショルダーストラップはメッシュになっていてワイヤーで補強されています。さらにそのワイヤー上でチェストストラップの位置を調節できます(上下にスライドします)。
右のストラップにはサングラスをひっかけるフックが付いています。なかなか良い気配り!
そして左ストラップのこれは何に使えるでしょうか。ハイドレーションチューブを留めるのかな? GoProやOsmo Actionのようなカメラを付ける…にはちょっと小さいかも。
メインの荷室です。オーストリッチの超軽量縦置き型輪行袋SL-100と、ディスクローターカバーや「りんりんバンド」等の輪行用小物を入れた袋を横並びに入れてみました。今年の夏、超軽装の日帰り・一泊輪行をする時にこのバッグを使ってみようと考えているので、その予行練習です。
この状態で他に入るものとしては、単焦点レンズを付けた小型ミラーレス一眼、二つ折りの財布、スマホ、あとウィンドブレーカーといったところです。ただ、輪行セットはボトルケージやサドルバッグに分散させることもできるでしょうから、夏の一泊輪行なら薄手の着替えを入れるのもありですね。
サイドのメッシュポケットは残念ながらドリンクが入るほどの広さはありません。荷物を入れていなければ500mlのペットボトルがギリ入るのですが破れそう・落ちそうです。ここはかわりに携帯食など他のものを入れると良いかもしれません。
なおレインカバーなどは付属していないので、ゲリラ豪雨に見舞われたらスマホやカメラ等の電子機器は終わりです。その時は「もののあはれ」を味わうことにします(というのは嘘で、降ってきたらビニール袋の中にしまえばOK。入れておきましょう)。
ヘルメットカバーもなし(取っ手にひっかければ問題なし)。こんなふうに、ミニマルな構成で超軽量ながら、細部の作りは丁寧で品質はかなり高く感じますよ!
これに近いサイズのバックパックとしてはSalomon Trail 10というモデルをラン用に持っているのですが、そちらは290gとさらに50gほど軽量で、容量ももう少し入るのですが、背中の通気性と身体へのフィット感・安定感はこのドイターウルトラライド6の圧勝です。使用時間を考えるとバイクならやっぱりドイターのほうがいいです。
どんな場面で活躍するバッグか
さて、このバックパックはどんな場面で活躍するでしょうか。
単に少ない荷物で輪行する場合、中型〜大型サドルバッグでも事足りたりします。それに夏場はそのほうが背中は涼しい日も多いでしょう。
しかしサイクリングの途中に登山が入ったりする時や、バイクから長時間離れて散歩する時などにこの手の超小型バックパックは便利です。
ちょっと関東ローカルな例ですみませんが、例えば東京から茨城県の土浦まで輪行し、「つくばりんりんロード」経由で筑波山神社まで自転車で走って、そこから山歩きを楽しむ、という場合などはやっぱりこういうリュックがあると便利なんですね。
あとはマウンテンバイクでオフロードを走る時です。MTBでガチ目に走る時、サドルバッグは付けるとしてもやはり中身は最小限のツール類のほうが良いです。荷物は背中が良いですね。
そんな感じで、若干特殊な用途に思われるかもしれませんが、輪行先でのアクティビティに応じて2〜3種類のバッグシステムはどうしても必要になってきます。
自転車用の超軽量バックパックの選択肢として、このウルトラライド6は個人的にかなりおすすめです。