製品レビュー

アームバンド心拍計!4機種を自腹買いして、素人が使い比べてみた結果【価格差約2倍!優勝したのは…】

CBN BlogはAmazonアソシエイトとして適格販売により紹介料を得て、良質なコンテンツの作成とサイト運営のために役立てています。当サイト内のリンク経由で Amazonにてお買い物 していただくと、大変助かります。いつもご支援ありがとうございます

アームバンドの歌が
わたしには
甲高く響く
笑い声に聞こえるnadokazuです。

背中を押すなよ
もうそこに宅配便がくる

というわけで、本日の駄文はこちら!

アームバンド式の心拍センサーを愛用中!

アームバンド式の心拍センサーを、かれこれ5年以上愛用し続けています。

XOSSの心拍センサー(写真)を購入したときの記事にも書いたのですが、「胸に対する締め付けが一切無い」というのは思っていた以上に快適で一度使ったら戻れなくなりました。

▼ 参考記事

心拍センサーを付けるのって、「胸」と「腕」のどっちがいいの?
こんにちは。倉田恵…すみません、すみません、CBN Blog駄文担当、などかずです。 実走でもバーチャルライドでも、「心拍センサー」ってスポーツ自転車を楽しむときの必需品のひとつです(よね?)。今までなーんにも考えずに胸に付けるタイプを使い...

そして、これからの冬場に特に嬉しいのは、胸バンド式のセンサーを装着した瞬間の「ヒヤリ!」を感じなくて済むこと。

とにかく、使っていてストレスが少ない!というのが、今だに揺るがない実感です。

光学式の心拍センサーは、計測精度に課題あり!

とはいえ、イイことばかりでもありません。これも以前の記事に書いていますが、アームバンド式の心拍センサーは光学方式で心拍計測を行うため、胸バンドの電気式に比べて計測精度が劣っています。これはメーカーサイトにも記述があるので、どうしようもありません。

より正確な測定のために、互換性のあるチェストストラップ型心拍センサーの使用をお勧めします。

SUUNTO公式サイトより引用

心拍数の測定値はしばしば特定の状況下で不正確になる場合や、デバイス固有の技術制限があります。

Garmin公式サイトより引用

でもまぁ使っていて不便を感じるほどかというと、全然そんなことは無いです。特に自分みたいな雑なゆるポタ野郎は、シビアコンディションでの使用機会が皆無。心拍の計測精度なんて、優先順位が下の下の下の下の下ですから。

そんなわけで「手軽さ」「ストレスレス」という2点に優れる、アームバンド式の心拍センサーが個人的な“推し”です!

自腹で買った4モデル!優勝したのは?

そして今!なぜこんな記事を書いているのかというと、自腹でアームバンド式心拍センサーを計4モデル購入するハメになったからです。どうしてこんなことになったのか、自分でも意味がわかりません。

でもまぁ、いろいろ揃ったら比べてみたくなりますよね。
というわけで、使い比べてみた結論を申し上げます。

優勝は、CATEYEのOHR-31です!

以上!!

素朴な疑問。アームバンド式の心拍センサーに、スペックの差異なんてあるの?

4モデル揃ってしまった、アームバンド式心拍センサー。とはいえ、アームバンド式心拍センサーはアームバンド式心拍センサーでしかありません。差異って、何かあるんでしょうか。自腹で購入した4モデルの主なスペックを、一覧表にしてみました。ちなみに、すべてAmazonでの実売価格が1万円以下の製品です。

メーカー XOSS COOSPO COOSPO CATEYE
型番 HW706 HW807 OHR-31
防水規格 IP67 IP67 IP67 IPX7
バイブレーター 記載なし 記載なし
インジケーター 2色 2色 5色 2色
通信方式 Bluetooth4.0 Bluetooth4.0 Bluetooth5.0 Bluetooth5.0
ANT+ ANT+ ANT+ ANT+
連続使用時間 20時間 25時間 20時間 24時間
購入時価格 ¥4,780 ¥3,904 ¥4,303 ¥9,130

こうして比べてみると、スペック的にはちっとも大きな違いがありません。「1万円以下のアームバンド式心拍センサーなんて、どれでも一緒なんじゃね?」と、思ってしまうところです。実際に使い比べてみても、どのモデルも過不足ない性能を有していました(ゆるポタ利用時)。

しかしながら、使用感にはそれなりの差があります。個人的な評価ポイントは、以下の3点。

①電源ボタンの形状

胸バンド式の心拍センサーと異なり、腕バンド式の心拍センサーは「電源を入れる」という行為が必要。そのタイミングは大概の場合、走り出す直前になります。つまりウェアを思いっきり着用した後に、手探りでスイッチを入れるということ。

自宅からスタートしたり、バーチャルライドするときは装着時に電源を入れちゃえばいいし、半袖ジャージなら気にする必要なし!ではありますが、自分は夏場でもアームカバーを着用する派。そして、輪行ゆるポタ大好き野郎です。

服の上からスイッチを入れる機会は多めなので、電源の入れやすさに直結するボタンの形状が個人的に最も重要な評価ポイントになります。冬場はフルフィンガーグローブや厚手のジャージを着用しますから、なおさらです。

②バンドの材質/入手性

胸バンド式でも腕バンド式でも、心拍センサーのバンドは使い続けていると瞬く間に劣化します。そりゃそうですよね。装着している間じゅう、おっさんの出す不純物を高濃度で含有したキモい汗汁を吸収し続けるのですから。イヤすぎる!心拍センサーのバンドの劣悪な労働環境には、同情を禁じ得ません。

いくら本体が長持ちしても、バンドは頻繁な交換が必要です。バンドの入手性、つまり「買い換えやすさ」はかなり大事。そしてもうひとつ、バンドは肌に直接触れるもの。チクチクしてたりベトベトしていたら、走行中ずっと不快感を味わいます。材質・装着感も、気にしておきたいところです。

③充電コネクタの入手性

腕バンド式の心拍センサーは、3点の機材で構成されます。「本体」「バンド」そして「充電コネクタ」です。

本体が故障しなくても充電コネクタが断線して使用不能になったりしたら、そこで試合は終了。充電コネクタの予備が入手できるかどうかは、センサーを使い続けられるかどうかに直結するポイントと言えるでしょう。

そして泊まりがけの遠征時に充電コネクタを忘れたら、センサーのバッテリー切れにヒヤヒヤしながら走ることになります(出発前にしっかり充電しとけよ!というツッコミ不可)。遠征荷物のなかに常備しておく、予備のコネクタがどうしても欲しいところです。

実際に使い比べてみた。

そんなわけで、4モデルの使用感を比べてみました。そして実際に使い比べみて「やっぱり電源スイッチの操作性がキモだなー」という思いを新たにしています。

CATEYE OHR−31

自腹で購入した4モデルのうち、上記3つの評価ポイントをバッチリ満たしてくれるのは、この「CATEYE OHR-31」だけ!!文句なしの優勝です!!

まずは電源スイッチ。本体前面を覆い尽くすかのように、大きな円形のスイッチが配置されています。押下感もしっかりあって、冬用ジャージの上からでも難なくスイッチが押せました。

バンドについてはロゴが入っていたり、パンチ穴の形状が縦長だったりという見た目の違いのほか、質感が後述する他のモデルと明らかに異なります。とはいえ、それは完全に微差で装用感に大きな違いは感じませんでした。

他のモデルと大きく違うのは、純正で交換用のバンドが用意されていること。しかも、かなり手頃感のある価格(税込880円)です!!!

自分の検索能力の低さもありますが、いままでは交換用のバンドをだいたい2,000円前後で購入していました。それが一気に半額以下にできる。ありがたすぎます!実は過去、胸バンド式でも、まったく同じ経験をしていました。ZWIFTを始めてから劣化速度が急加速した心拍センサーの胸バンドを、お手頃価格で安定供給してくれたのはCATEYEだったのです!!

CATEYE…好き…(はぁと)。

さらにさらに!予備の充電コネクタまでもが、純正で用意されています。断線しようが紛失しようが、1,430円(税込)でサクッと入手可能。この「スモールパーツが潤沢に供給される」というのが、どれだけ有り難いことか。自転車趣味を長く続けていると、骨身に沁みますよね。

さすがCATEYE!おれたちにできない事を平然とやってのけるッ!そこにシビれる!あこがれるゥ!

XOSS

5年前の衝撃的な登場(個人の感想です)から、ずっと使い続けていました。ジャージと一緒に洗濯・脱水のフルコースを喰らわせたこともありましたが、劣化したバンドの交換だけで稼働し続けています。

そこそこの大きさがあり、押しやすいボタン。ゆるポタレベルの使用なら、十分であろう計測精度。そして購入から5年経ってはじめて、「一定の心拍数を超えると、バイブレーションで通知する」という機能がスマホアプリ上から設定できることに気付きました。バイブレーション用のモーター内蔵しとったんかワレェ!

バンドを何回か交換すると本体費用を超えちゃう、というランニングコストの悪印象を除けば「鬼コスパセンサー」と言って差し支えない機能性を持っていると思います。

COOSPO HW706

COOSPOの腕バンド式心拍センサーで、いちばん安いモデルです。筐体はXOSSとまったく同じで、バンドの材質にも差を感じません。なぜかスペック表記では連続稼働時間が5時間違っていますが、実用上の差は皆無でしょう。もしかするとハードウェア上の差異があるのかもしれませんが、外見からは検討がつきません。

先述の通り、同一筐体のXOSSのほうはバイブレーション機能を持っています。しかしながら、COOSPOのスマホアプリに当該機能の設定項目は見当たりません。XOSSのアプリに接続したらオンにできるのでは?と思って試してみましたが、設定項目は表示されませんでした。無念。というわけで、本機はバイブレーション用のモーターを内蔵している可能性が0ではないみたいですが、機能的にはDisableされちゃっています。

そのほかはロゴが違うだけの同一製品…かと思ったら、裏面に差異が!COOSPO HW706の本体裏面には、さまざまな認証ロゴがプリントされており技適マークもキチンと付いていました。

だがしかし!XOSSの本体裏面は、まっさら。えーっと、これは…もしかしてXOSSの腕バンド式心拍センサーって、日本国内で使っちゃいけないヤツだったりする!?

完全に今更ですが、XOSSは封印ですな…。

COOSPO HW807

COOSPO製腕バンド式心拍センサーの、中間グレードモデルです。筐体はツートンカラーの仕上げで、全体に丸みを帯びた感じのデザイン。LEDインジケーターの発光部が斜めに配置されているなど、HW706と比較するとスタイリッシュ感がマシマシです。

HW807のLEDインジケーターは、心拍ゾーンに連動して色が変わる仕様になっています。また、心拍が180bpmを超えるとバイブレーションで通知される機能もあって、トレーニング使用時には本機単体で一定の心拍情報を把握することが可能。

とはいえ自転車での走行中は、ウェアで心拍センサーが隠れてしまっているケースがほとんどのはず。LEDの色が変わっても、使用者からは確認できません。それにヒーコラ走って心拍数が180bpmを超えたことが振動で通知されても、「わーってるよそんなん!」としか思えないでしょう。HW807の機能性は、サイクリングでの実使用だとあまり優位点にはなりにくい感じです。

あと使ってみて感じたのは、スイッチの押しづらさ。中心部がわずかに凹む程度の段差しかない小さ目の円形なので、ウェアの上から手探りでポチッとするのは結構な苦労です。押せているのか、押せていないのか非常にわかりにくい。ここは個人的に大きなマイナス。

あとシャットダウン時にバイブレーターが動作するので、確実に電源が切れたことがわかります。でもこれ、どちらかというと電源オン時に振動してくれた方が、個人的には嬉しいかなぁ。

こんな感じだったので、HW807は半袖しか着用しないバーチャルライド専用機として活躍中です。

それとHW807・HW706・XOSSの充電コネクタには互換性がありました。形状は完全一致で、実際に充電してみても支障なく使用可能。また付属しているバンドも、HW807・HW706・XOSSは共通に思えます。

まとめ:優勝は「CATEYE OHR-31」!だけど…。

というわけで4モデルを自腹で買って使った個人的な感想ですが、単体での優勝は先述の通り「CATEYE OHR-31」で間違いありません。品質、使い勝手は抜群。そのうえスモールパーツの供給に無限の安心感がある。

わたくし「自転車用品として絶対の信頼を置いているブランドをひとつだけ挙げろ」と言われたら、即座にこう断言します。

「mont-bell」「TOPEAK」「ORTLIEB」「RIXEN & KAUL」「OSTRICH」そして「CATEYE」だと。

2011年に「CATEYE INOU」からアップしたログと動画データに、今も無課金でサクッとアクセスできちゃう環境を維持し続けてくれるCATEYEはマジで凄いです。こういうところは、本当に「CATEYE製品ならでは」だと言えるでしょう。

だがしかし!!!

そんなCATEYEのOHR-31に、ひとつだけ致命的な弱点がありました。

それは「価格」!

今のAmazon価格は自分が購入した価格より、大幅に安くなっています。なんですが、それでも明らかに競合製品よりも価格帯が上。だってOHR-31と予備のコネクタとの合算費用で、COOSPOのHW706なら2台買えちゃうんです。

「OHR-31+予備コネクタ」と「COOSPO HW706×2個」を比べると、充電コネクタは共に「予備が1個ある」状態。そして「バンドの買い換え」については、COOSPO HW706でもCATEYEのバンドが使えてしまうので差異なし。

あとはスイッチの押しやすさですが、正直ほぼ互角。ボタンのサイズが大きいOHR-31は、雑に押せるところが抜群にイイ感じ。一方のHW706も縦に長い凸型のスイッチ形状で、服の上からの手探りでも探し当てやすいです。

こうなってくると「COOSPO HW706×2個」で実現する、「本体も予備がある」という環境に心が傾きます。バーチャルライドと外ライドで使い分けができるし、2個同時に充電し忘れるケースは稀なので使いたいときに使えないリスクのヘッジもかなり完璧。

以前の自分なら「そうは言っても、ブランドの信頼感でCATEYE一択!」という結論を即座に出していたでしょう。なんですが、いまの自分はタダでもらったCS500をはじめ、COOSPO製品を使いまくった経験を重ねています。

▼ 参考記事

COOSPO CS500!約1万円のナビ付きGPSサイコンって、どんな感じ?
大人だって ほしいんだもん ポチったら こう言っちゃうnadokazuです。 というわけで、本日の駄文はこちら! またまた忖度マシマシです。 本稿執筆にあたっては、COOSPO様よりサイクルコンピュータ「CS500」の無償提供を受けておりま...

自分の中でのCOOSPOは「CATEYEほどの絶大さはないけれど、普通に信頼できるブランド」にクラスチェンジ済み。これはもしかして…「COOSPO HW706×2個」が、逆転優勝しちゃうかも?

とはいえ、本体の品質感は「OHR-31」が明らかに上。それこそ、パッと見で違いを感じるレベルです。実使用においては質感なんて何の役にも立ちませんが、実用性だけでは選べないのが趣味の機材。「いいモノを持っている」という自己満足感は、購入選定における極めて大きな要素になります。買ったあとでニヤニヤできるのは、やっぱりCATEYE OHR-31のほうでしょう。

いずれにしても、本稿をお読みになった皆様がこれから取るべき行動はひとつ。まずは、1万円を用意すること。そして「OHR-31と予備の充電コネクタ」か「COOSPO HW706×2個」の好きな方を買う。以上です。

さあ、腕バンド式心拍センサーで、胸の締め付けと無縁の快適なライドを楽しみましょう!

著者
などかず

美味しくご飯を食べることをモチベーションにペダルを回し、機材の性能に頼り切って「頑張らないことを頑張る」物欲系へっぽこ自転車乗り。リアルで自転車に乗れない週末にはZWIFTで合計100km以上のバーチャルライドを欠かさないものの、脚力や走行スキルについての言及は意図的に避けている模様。愛車はLOOK675、ブロンプトンCHPT3 V2、タイレルFX(これだけとは言ってない)。

などかずをフォローする
タイトルとURLをコピーしました