先月下の記事でS SENQIの「H フラットバー」の使用感をご紹介しました。様々なポジションを取れる変わり種ハンドルで、リラックス系ライドから高速巡航まで対応できる面白い製品です。その後も継続的に愛用しており、いくつか気付いたところがあったので補足的な記事を書いてみます。

バーエンド側のしなりがおもしろい
最近「これおもしろいな」と思ったのは、バーエンド側を持ってアップライトな姿勢で乗っている時、ほどよい「しなり」を感じたことです。MTBのフラットバーであれば歓迎されない感じのしなりかもしれませんが、リラックス系ライド・ツーリングでは疲労軽減感があってありがたいと思いました。
このハンドルバーの端を握っている時間はそれほど多くないのですが、ロングライドで疲れてきた時に気分転換でここを握ってみると、いわばマイクロサスペンションが効いているような感覚が得られます。
柔らかすぎて「ボキッ」と折れたら論外ですが、そうならなければこのしなりはこのハンドルの長所と言って良いのではないかと思います。あとこのバーエンド側を持つと、荷物が20kgを超えるようなツーリング時、バランスを崩しそうになる悪路でもリカバリーが容易だったところも気にいっています。コントロール性が非常に高い。荷物が多い・重い人にもおすすめです。
Dajia Cycleworks Far Bar Handlebarとの比較
さて、このS SENQI H フラットバーを装着したバイクでは、それ以前はDajia Cycleworks Far Bar Handlebar(Velo Orange製品)を使っていました(写真下)。私が使っていたのはフードのC-to-Cが44cm、バーエンド間が585mmというサイズで、オフロードでのコントロール性をより高めたいと思って導入したハンドルでした。
このDajia Far Barも決して悪くはなく、バーエンド側ではS SENQIほどではないもののほんのりと「しなり」を感じたように思います。しかし、このハンドルはバーエンド側を握っている時のコントロール感は満足の行くものだったのですが、フードポジションでは少し落ち着かない感じがあり(良く言えば機敏)もう少し多くのポジションで安定感を得たいと思って試してみたのがS SENQI H フラットバーだったのです。
S SENQI H フラットバーはどこを握っていてもフラフラすることがあまりなく、安心感があります。バーエンド間で690mmあるので車道限定にはなりますが、舗装路メインのツーリングでも、グラベル・オフロード中心のアドベンチャーツーリングでも幅広く楽しめるハンドルではないかとあらためて思います。
Route Werks ハンドルバーバッグとの相性も良好
S SENQI H フラットバーで私が愛用しているバッグはRoute Werks The Handlebar Bagです。ハンドル奥のエアロポジションを取れるところに付けています(というか、他に取り付けられる場所はない)。エアロポジションを取る時の邪魔にもなりません(クワッキーは邪魔にはなる)。
ハンドル奥の径は22.2mmなので、31.8mmのRoute Werksのマウントを装着するためにレデューサー・シムを使いました(下の記事で紹介しています)。バッチリ固定されてうまく使えています。走行中にRoute Werksがそこにあって邪魔に感じることもなく、便利に使えています。重量バランスも違和感は特に感じません。

最初はOrtlieb Handlebar Packを取り付けていました。これもまた気に入っているバッグで何年も愛用しているのですが、このハンドルとの相性はいまいちという感じでした。ちょうどこのバッグが良い感じに収まる空間があるのですが、ポジションは減ってしまいますし、バッグも開きにくい。見た目はまぁまぁスマートなのですが…
というわけでS SENQI H フラットバーの中心にある隙間は、無理に「有効活用」しようとせずポジションのために取っておいて、バッグは先端にRoute Werksのようなものを取り付けるのが良いのではないかと私は感じています。落ちてこないハードシェルタイプのバッグ。オルトリーブならアルティメイト6あたりとの相性もきっと良いのではないかと思います。