先月CBN Blogで紹介したところ登山用ウェアなのに思いのほか反響が大きかった防水ストレッチジャケット、ミレー・ティフォン50000(レビュー)へのフォローアップ記事です。筆者の直近の自転車ツーリング(登山入り)でもこのティフォン50000が大活躍したので、その時の感想をお伝えします。ご興味のある方の参考になれば幸いです。
サイクリングでも短所は特に感じず
そういえば雨天ライド中のティフォンの写真が一枚もなかったな、と思って撮りました(旅行では軽量な非防水ミラーレスを携行することが多いので、雨天走行時にカメラを出していないことが多いのです)。この時は頑張って撮りました。表面の撥水の様子がなんとなく伝わると思います(まぁそれを見てもらっても何も伝わらない気もしますけれども)。
サイクリングでの使用中に特に気になるような短所も、あらためて考えると特にないな、と思いました(私は。サイクリングのスタイルによって感想は違ってくるかもしれないので「自転車でも100%いいよ」とまでは言いませんけれど)。伸縮性があるので、上半身を使う登りライドで窮屈な感じも特にしません。自転車旅行との相性はすごくいいのではないかとあらためて思いました。
内側への浸水は豪雨のなか2時間以上行動していても皆無です。あとベルクロ留めの手首からも(意外にも)浸水したことはありません。縫い目や圧着部から浸水することは、ほぼ100%ないのではないかと思います。この日は朝から降ったり止んだりで、出発から宿営地に戻るまでアッパーはこのティフォン50000(とインナー)を着たままサイクリングとハイキングを楽しみました。
あと気候(湿度など)にもよるのかもしれませんが、乾くのも早いと感じています。
露の藪山歩き・雨の林道サイクリング・風の星空観察でも
この時、腰から下はコロンビアの安い登山用レインパンツを履いて行動していました。ティフォン50000シリーズにはトレッキングパンツもラインナップされていてそちらも興味はあるのですが、自転車でもガチで使うと股の部分の消耗が早いかな?と思い、まだ手を出していません。下は同じ旅での別の日ですが、山の中を歩いている時の写真です。
胸や首くらいまでの高さの濡れた薮を歩いていると、雨が降っていなくてもビショ濡れになってきます。でもティフォンの内側は蒸れも非常に少なく、足捌きの難しい道を高強度で歩き続けることができました。
勾配のきつい林道もティフォン50000を着たまま自転車で登っていきます。降ったら嫌だな、面倒だな、寒くなるかな、雨は冷たいかな、というネガティブな想念は浮かばず、降るなら降れ、さあ降れいま降れ好きにしろ、かかってこいや くらいの気持ちでいられます。着替えることを考えずに済むようになると、アクティビティにより集中できます。
写真のまんなかに見えているまるい滲みは、雨滴です。またバラバラと降ってきました。でもティフォン着てるから平気だ。引き返さずに登りきってやるぞ〜!
あれがピークか。あっ、でもトレランシューズをテントの中に置いてきてしまった… しょうがねぇ、きょ、今日はこのへんで勘弁してやるよ! 覚えてろよ! 疲れたとか、そういうんじゃないから。足を怪我したくないだけだ、わかったか(ゼェゼェ…)
山や林道では雨でなくとも霧で濡れることもあります。そんな時も単機能レインウェアを取り出さなくてもいいのはやっぱり楽です。暴風時は取り出して着るのも一苦労な時もありますし、豪雨になってから着ても中はすでにビショ濡れ、ということもよくあります。最初からティフォンを着ていれば問題解決。
昼間の活動を終え、星空撮影に好適と評判の展望台までプチヒルクラ。雨は止んだものの、日没まであと30分。夜空が星で溢れかえるまではまだまだかかります。しかし疲れ切っていて、近くには他に行くところもありません。冬の西風が叩きつけるように吹きつけ、体感温度が一気に下がります。カメラのセットと露出のテストを済ませ、あとはひたすら暗闇を待つのみ。
そんな待機中は、ティフォン50000がそのまま優秀なウインドブレーカーになってくれます。今回の旅では、冬山と違ってこれを着たまま寝袋の中に入ることこそありませんでしたが、脱ぎ着することなく朝から晩まで一日中活躍してくれました。秋から春にかけては本当に便利な一枚だと思います。雨の中を走らざるをえない自転車旅行をする方、雨の中でのアクティビティも積極的に楽しみたい方には、個人的にはおすすめします。