今年2021年、UCIワールドツアーの19チームはどのバイクで、どのコンポで、どのホイールで戦うのか? 情報を集約して観察してみましょう。
使用機材一覧
まずはチーム毎の使用バイク・使用コンポ・その他(ホイール・タイヤ・フィニッシングキット)とチーム国籍を一覧表にしてみました。テーブルは横にスクロールしてご覧下さい。
チーム名 | 車体 | コンポーネント | その他 | 国籍 |
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Team BikeExchange | Bianchi | Shimano | Dura-AceホイールとPirelliタイヤ | オーストラリア |
Team DSM | Scott | Shimano | Vittoriaタイヤ | ドイツ |
Team Jumbo-Visma | Cervelo | Shimano | フィニッシングキットはFSA | オランダ |
AG2R Citroën Team | BMC | Campagnolo | タイヤはPirelli | フランス |
Intermarché–Wanty Gobert Matériaux |
Cube | Shimano | FulcrumホイールとContinentalタイヤ | ベルギー |
Israel Start-Up Nation | Factor | Shimano | Black IncホイールとMaxxisタイヤ | イスラエル |
Deceuninck–Quick Step | Specialized | Shimano | Rovalホイール | ベルギー |
Astana–Premier Tech | Wilier | Shimano | Corimaホイール | カザフスタン |
Bahrain Victorious | Merida | Shimano | Visionホイール | バーレーン |
BORA-Hansgrohe | Specialized | Shimano | Quick-Stepとほぼ同じ | ドイツ |
Cofidis, Solutions Crédits | De Rosa | Campagnolo | FulcrumホイールとMichelinタイヤ | フランス |
EF Education–Nippo | Cannondale | Shimano | VisionホイールとVittoriaタイヤ | アメリカ合衆国 |
Groupama – FDJ | La Pierre | Shimano | ShimanoホイールとPROキット | フランス |
Ineos Grenadiers | Pinarello | Shimano | Shimanoホイール | イギリス |
Lotto Soudal | Ridley | Campagnolo | CampagnoloホイールとVittoriaタイヤとDedaキット | ベルギー |
Movistar Team | Canyon | SRAM | ZippホイールとContinentalタイヤ | スペイン |
Team Qhubeka ASSOS | BMC | Shimano | HUNTホイールとGoodyearタイヤ | 南アフリカ共和国 |
Trek–Segafredo | Trek | SRAM | BontragerホイールとPirelliタイヤ | アメリカ合衆国 |
UAE–Team Emirates | Colnago | Campagnolo | CampagnoloホイールとVittoriaタイヤ | アラブ首長国連邦 |
CUBE復活・GIANT不在
複数チームにフレームを提供しているメーカーはSpecializedとBMCのみ。またドイツのCUBEが久しぶりに復活。アンテルマルシェは昨年、下のCUBE Litening C:68X SLTに乗っていたようです。
逆に気になるところはGIANTがまさかの不在! 会社再建中のTIME, LOOKの姿がないのは致し方ないとしてもGIANTチームがないのは少し意外ですね。お金がないわけではないと思うので理由が気になるところです。
コンポはシマノが最多
コンポーネントの分布としてはシマノ採用チームが13、カンパニョーロが4チーム、SRAMが2チームとなっています。シマノが圧倒的なシェアとなっていますが、SRAMは一般ユーザーの間での普及度を考えると採用チームはモビスターとトレック=セガフレードのみと意外に少ないという印象ですね。
夏のツール・ド・フランスではきっと新型デュラエースR9200の姿が見られることになるでしょう(下に最新の関連記事があります)。
注目のホイールとタイヤは?
ホイールに注目してみると、シマノ・カンパニョーロ(フルクラム)Zippといった大御所以外ではVision, Corimaあたりは着々と存在感を増してきている感じがします。
Rovalを採用するドゥクーニンク=クイックステップとボーラ=ハンスグローエは今年クリンチャータイヤ中心にレースを行うそうなのでこれも注目(下に関連記事があります)。
イスラエル・スタートアップネーションが使用するBlack IncのホイールはFactorのハウスブランドです。そしてクベカ・アソスのBMCは英国のHUNTホイールを採用。今年の最注目ホイールはこのHUNTでしょう。48 Limitless Aero Discが使用される見込みです(下は公式サイト)。
ちなみにHUNTは私もグラベルバイクで650Bホイールを愛用しています。下の記事で紹介してあるのでご興味のある方は是非お読み下さい。
タイヤではピレリやグッドイヤーのパフォーマンスに注目ですね。クルマやモーターサイクルの世界では歴史のあるブランドですが、Pirelli P Zero Veloなどは好意的な評価を多く見聞きします。