米Surlyが新型スチールバイク「Preamble(プリアンブル)」を発表しました。Preambleは英語で「導入」や「前ぶれ」や「法律の序文」などといった意味。フラットバー及びドロップバー完成車・フレームセット単体が用意され、完成車はフラットバーが899ドル、ドロップバーが1199ドルというお手頃価格がまず魅力的です(国内価格はそれぞれ税込み¥168,300・¥207,900)。
Surlyの最安エントリーモデルに
都市部での通勤でもグラベルでもご自由にお使いください、というジャンルレスなバイクです。
公式 City Commuter Bike | Flat Bar Gravel Bike | Drop Bar Pavement Bicycle | Surly Bikes
スペック的にはスルーアクスルではなくクイックリリース、ディスクブレーキマウントはフラットではなくIS(インターナショナルスタンダード。ブレーキマウント規格についての記事をご参照)とサーリーらしいオールドスクールな仕様。
サイズXSとSは650bホイールで、それ以上は700c。フレーム側のタイヤクリアランスは650b x 41mm (XS-SM) / 700c x 41mm (MD-XL)。フォーク側が650b x 47mm / 700c x 44mm。
コンポはドロップバー完成車がMicroshiftベースの1×9(11-36T・クランクはSamoxの40T)。ブレーキキャリパーはAvid BB7。Surlyとしては最安の完成車となりますね。フレームセットは$549。
ライバルはState Co. 4130 All-Roadか?
ところでこのSurly Preamble、海外掲示板を眺めていると米State Bicycle Co.の「4130 All-Road」というモデルに同社のシェアをじわじわと奪われているから出したモデルではないか、という意見を目にします。Stateの4130 All-Roadはアメリカで非常に人気の高いスチール・グラベルバイクで、ドロップバー仕様が899ドルです。Preambleのフラットバーとほぼ同価格。
公式 4130 All-Road – Copper Brown (650b / 700c) – Gravel / Adventure Bicycle | State Bicycle Co.
4130 All-Roadは同社オリジナルブランドの1×11コンポを搭載。700c / 650b両対応。Surly Preambleのドロップバー仕様は200ドルアップの1199ドルではありますが、このバイクを意識しているというのは個人的に説得力があると思いました。日本で乗っている人はほとんどいないと思いますが、低価格グラベルとしてはよく話題に上がるモデルなのです。
Stateの完成車はフレーム品質にバラつきが多いという意見も非常に多いのですが、一方でカスタマーサポートは充実しており、不良品はすぐに交換してくれるという声も多いです。しかしスチールフレームの品質・完成度ではSurlyのほうが一枚上手でしょうし、パーツは後々少しづつアップグレードしたいというユーザーにはPreambleは歓迎されそうです。
Surly Preambleに限らず、最近は低価格モデルに力を入れるメジャーブランドが増えつつある印象を受けます。高額バイク市場での販売に限界が感じられはじめているのだろうか、と思ったりします。