伊豆大島にサイクリング旅行に行ってきました。島を一周したり、三原山までヒルクライムしたり、火口まわりを歩いたり、裏砂漠の入口を走ったりと1泊2日の大島旅行を楽しんだのですが、滞在中に食べたものでおいしかったものを紹介します。
べっこう寿司
まずはべっこう寿司。伊豆大島の鉄板グルメです。べっこう、というのは青唐辛子を漬けたお醤油のことで、そこに漬けこんだ白身魚でつくるお寿司がべっこう寿司。沖縄の「コーレーグス」の焼酎を醤油に置き換えたものがべっこう、と言うとイメージしやすいでしょうか。
いやぁ… う、うまかったぁ…!! お店にもよるのかもしれませんが一貫が小さいのでいくらでも食べられそうです。
このべっこう(島とうがらし醤油)、辛いもの好きの私としては本当に気に入りました。何にでも使えそうです。
あしたばの天ぷら
あしたばの天ぷらも大変美味でした。あしたばは伊豆大島の特産品のひとつで、「今日摘み取っても明日また芽が出る」くらい生命力旺盛なことからその名が来ているそうです。同じく大島の名産品である椿油で揚げた天ぷらです。
にんじんの仲間なのでβ-カロテンが豊富です。そのβ-カロテンは体内で粘膜系の再生を助けるビタミンAとなり、天ぷらの油がビタミンAの吸収効率を高めてくれます。理想的な食べ方ですね。
下は三原山の火口で咲いていたあしたばの花。ハナムグリにも好評です。
あおむろのくさや
大島といえばくさや、というくらい有名ですね。これは青むろという魚のくさや。
くさやを食べたことのない方のためにどんな臭いかを一言で説明しましょう。ドブのヘドロのような臭いです。でも口に入れるとそういう臭さはなく、普通においしい干物という感じです。
ただ非常においしいのですが、私はむかしからくさやを食べると口の中がなぜかヒリヒリと痛くなってきます。くさやの発酵成分に対して何かアレルギーを持っているのかもしれません。でもうまい。
くさやはなぜ生まれたか
ところでくさやという食べ物がなぜ生まれたかというと、江戸時代、大島では特産品の塩を年貢として収める必要がありました。そのため塩は貴重品となり、干物づくりにたっぷり使うというわけにはいきません。
そこで干物を使う塩水を使いまわすうちに発酵がすすみ、それが「くさや液」のもとになったとされています。世界一臭い食べ物と言われるスウェーデンの「シュールストレミング」も塩を潤沢に使えなかったために生まれたところはくさやと似ています。
ブリのべっこう焼き
べっこうを使った料理は何でもうまいという感じです。これはブリのべっこう焼き。照り焼きの醤油にべっこう醤油を使うわけですね。
ちなみに元町港の屋台で可愛らしいお姉さんが売っていた「べっこう焼き鳥」も食べましたが、それもうまかった。輪行解除して船を待つあいだに食べてみてはどうでしょうか。
「海のふるさと村」のラーメン
今回の旅行中、いちばん美味しかったのがこのラーメン。大島公園「海のふるさと村」のおみやげ屋さんで食べたものです。島海苔が大量に入っています。きれいなおかみさんが作ってくれました。
大島では中華料理店でもこうした醤油ラーメンを食べましたが、この「海のふるさと村」のラーメンの圧勝でした。大島で食べた最初のごはんだったからとか、ヒルクライムの疲労が調味料になっていたとか、そういうことではありません。謎のうまさでした。
その他のご当地グルメ
波浮港(はぶみなと)に「島京梵天」という有名なたいやき屋さんと「鵜飼商店」というコロッケで有名なお店があります。どちらも今回は残念ながら食べられなかったのですが、大島名物なので訪問される方は予定に組み入れましょう。
他に「大島牛乳アイス」も有名です。三原山山頂口の「歌乃茶屋」でも売っているので、ヒルクライムのご褒美にすると良いのではないでしょうか。