折りたたみ小径車の名車ブロンプトンに超軽量のフラッグシップ「P Line」が追加されました。以前から噂は出ていたのですが、英国サイト・日本代理店のサイトで正式に発表されています。
ブロンプトンは筆者もかつて「S6L」と呼ばれていたモデル(現在では「C Line Explore」に相当)を愛用しているのですが、P Lineは果たしてどんなものか。欲しくなるようなバイクなのかどうか。観察してみたいと思います。
公式 Brompton P Line: The Superlight Folding Bike | Brompton UK
公式 BROMPTON 2022年モデル P Line 発表 | BROMPTON(ブロンプトン)
ギアレンジは3速モデルに近い
ところでブロンプトンは2022年モデルからラインナップが「A Line・C Line・P Line」の3つに統合されました。「A・C・P」が何かの頭文字なのかどうかについては、公式情報はありませんが、Aは”Affordable”(お手頃価格)、Cは”Classic”(これまでのブロンプトン)、Pは”Performance”(性能重視)の意と考えられます(詳しくは下の記事で紹介しています)。
以下、P Lineについて複数の海外サイトからの情報をまとめてみます(2021年11月23日現在の情報なので、今後少し変わるところも出てくるかもしれません)。
- P Lineはオールスチールのモデルに比べて1.55kg軽量されている
- 本記事時点では「P Line Urban」と「P Line Urban Roller Frame」(リアキャリア付きモデル)のみのラインナップ
- P Line Urbanは公称重量9.89kg
- P Line Urban Rollerは10.19kg
- フォークとリアフレームをチタン化することにより軽量化しているが、チューブにTubolito S-tuboを採用するなどパーツでも軽量化している
- チタン素材は軽量なだけでなく振動吸収製にも優れるのでスムーズなライドに貢献する
- サスペンションブロック・ペンタクリップ・シートポストのデザインが変更されている
- 内装ハブではなく外装4段変速となり、ディレイラーも新型となっている(60g)
- スプロケットは11-13-15-18T(カセット)
- ギアレンジは3スピードモデルに近い(後述)
- フロントチェーンリングは50T(54Tオプションも用意されるとの情報あり)
- リアキャリア付きモデルもある
- テレスコピックシートポスト選択可。ハンドルは3タイプ(Low, Mid, High)から選べる
- シートポストは半分の位置まで下ろすとフレームがバラけることなく転がせるようになっている
- ローラーは従来より大型の54mm
- カラーはストーム・グレイかミッドナイト・ブラック・メタリック
- 英国価格は2224ポンド(キャリア付きは2324ポンド)
- 日本国内価格は未定。発売は2022年4〜5月を予定
P Lineは買いか?
P Lineの最大の特徴は言うまでもなく「軽量さ」です。軽量であるからには、バシバシ輪行したい。そして個人的には坂道も積極的に登りたい、と思ってしまいます。
▼ ブロンプトン山ライドの記事
しかし今回発表された「P Line Urban」は、ギアレンジが「3スピードモデルに近い」とされています。「P Line Urban」はギアレンジ163%で、同177%の「C Line Utility」に近い仕様です。
C Line Utilityが11.9kgなので、9.89kgのP Line Urbanはそれに比べほぼ2kgも軽量です。これ自体は大変魅力的…それだけに6速モデルの「C Line Explore」(ギアレンジ300%)に近い「P Line Explore」が欲しい!というのが正直なところ。
※C Lineには2速の”Urban”・3速の”Utility”・6速の”Explore”がラインナップされています。
フロントチェーンリングに44Tを使ったり、激坂でも使いやすいカセットスプロケットのオプションが出てくれたら話は別ですが、せっかく軽量なので初期状態で低速側に振ったギアオプションを選べたら嬉しいですね。
国内販売価格は未定ですが、英国定価の2224ポンドは今日のレートで34.2万円。ブロンプトンの他モデルの内外価格差を考えると、安くても36万円は下らないでしょう。英国ではC Line Utility比で829ポンド(12.7万円)高い設定です。プラス12〜3万円。
欲しいか欲しくないか、と言われれば、欲しいに決まってるじゃないか!! となりますが、私の場合は今のところ6速モデルのほうが使いやすい、ということになってしまいます(フロントを50Tから44Tに変更したいくらいですし)。勿論、ギアまわりを改造すれば真の「パフォーマンス」モデルになるのは間違いないでしょう。
▼ 霞ヶ浦のようなコースを走りに行くなら最適かも