バッグ製品レビュー

ブロンプトン専用輪行バッグ「かるが〜る」はどんな人にオススメできるか

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ブロンプトン専用輪行バッグ「かるが〜る」のレビュー記事です。筆者が所有している個体は数年前の旧タイプなのですが、現在販売されている新タイプとの違いも交えつつ、使用感をお伝えしていきます。

ブロンプトン専用輪行バッグ「かるが〜る」

ブロンプトン専用輪行バッグ「かるが〜る」

丈夫で使い方も簡単

袋の生地は分厚く、安心感があります。そのぶん重量はややかさみ、付属のショルダーベルト込みで621g。ショルダーベルトなしで571gです(収納袋込み。あと筆者はベルトなしで運用。後述しますが、現行版にベルトは付属しません)。使い方も簡単そのもので、両開きのジッパーを開いて中にズドン!と入れるだけ。底面のシルバー地に車体を合わせれば配置も迷いません。

かるが〜る

入れ方はシンプルの極み

サイズは「キツキツでもダブダブでもない」という感じ。筆者のブロンプトンはリアキャリアなしのモデルですが、キャリア付きでも入るそうです。またバッグを入れる袋はサドル・シートポストに付けたままでも問題なく収納可(シートポストは完全に沈まないものの問題なし)。

ジッパーを上げる時はペダルやローラーが引っかからないように気をつける必要はありますが、特に難しいところはありません。初心者でも戸惑うことなく使える、良い製品だと思います。

荷重を分散できるのが良い

バッグの底部にはハンドルが縫い付けられています(写真下・白で囲った部分)。歩行時は、トートバッグのように袋上の2つのハンドル(持ち手)に肩を通し、この下側のハンドルを握って抱えると全体の重量がうまく分散され、なかなか快適です。「かるがる持てる」はやや大げさですが、ここが「かるが〜る」というネーミングの由来でしょう。

かるが〜る

底面のハンドルを持つと荷重を分散できる

この「握る用」のハンドルはバッグ片側のみ。筆者の場合は「サドル側」を前(車体前後逆)にして右肩で担いでいます(個人的にその逆だと担ぎにくい)。入れ方の正解があるかどうかは不明ですが、ご参考まで。家の中で一度試してみると良いと思います。

かるが〜る

筆者の「かるが〜る」の使い方。自分にとって楽な担ぎ方でOK

ブロンプトンは、超軽量モデルを別として、基本的には重い自転車です。短い距離であれば簡易なタイプの輪行袋に入れ、開口部からトップチューブを片手で掴んで歩く… という運用もあるかもしれませんが、よほど腕力に自信がない限り乗り換え時には苦労しますし、場合によってはそうした運用が鉄道会社による荷物規定に反してしまうケースもあります。

「かるが〜る」の長所は、ブロンプトン専用輪行バッグの中では歩行が非常に楽であること、ほぼ全ての交通機関で認められる収納様態であること、という点があると思います。

袋には丁寧に詰める必要あり

「かるが〜る」には立派なポケット付きの収納袋が付属します。ポケットには500mlのペットボトルは収まり切りませんが、350mlの飲料やワイヤーロックなどは余裕で入ります。しかし袋本体を適当に詰め込むと両側に膨らんでしまい、走行中に(稀ですが)腿の裏側に当たる時も。丁寧に袋詰めすれば回避できる問題ですが、欠点と言えば欠点かもしれません。

かるが〜る

詰め方によっては腿の裏に当たる場合も

現行モデルはよりシンプルになった

筆者所有の旧モデルでは、収納袋の下端にライトをクリップできるループが付いています。しかしご覧のようにライトはだいぶ下を向いてしまい、意味がなくはないものの、照射範囲が勿体ないことになっています(使うライトによっても違うかもしれませんが)。このせいか、現行モデルではこのループが省略されているようです。

かるが〜る

現行モデルにはライト用フックはない

現行ブロンプトンはサドルにCATEYEのテールライトをクリップインできるので、まぁここはなくとも別に良いかなと思います。

さらに旧モデルではバッグ本体にD環が2つあり、ショルダーベルトも付属していました。しかしこれも上部の2つの取っ手に肩を通し、下ハンドルを握って歩く方法を覚えてしまえば必要性は特に感じません。

かるが〜る

D環とショルダーベルトも現行モデルでは省略

そういう理由があったかどうか定かではありませんが、現行モデルではこれも省略されています。軽量化になるので、個人的には退化ではなく進化であると感じます。

間違いのない「普通の」ブロンプトン用輪行袋

この「かるが〜る」、決して軽量でもコンパクトでもないですが、そう簡単には破れない丈夫な生地で、ブロンプトン全体をすっぽり包めることもあり、厳しい輪行規定も満たせます(ブロンプトン純正のカバーは軽量コンパクトで魅力的ですが、底面が露出するため一部鉄道会社の輪行規定を外れる場合があります)。

ブロンプトン使用歴の長い方はより軽量な製品、あるいは裏技的な製品を使うこともあると思いますが、どの交通機関でも悩まずに同じバッグを使い続けたい、という方にとって「かるが〜る」は「間違いのない選択肢」の1つと言えるでしょう。軽さは犠牲になるものの、歩きやすさは「秀でている」と積極的に認められます。

とはいえお値段、結構します。現行製品の流通価格は1.1万円程度のようですが、むかしはもっと安かったような気が… 品質は非常に良く、ブロンプトン専用品ということもあってある程度高くても仕方ないとは思うのですが、だいぶ値上がりしたなぁという印象です。が、最低でも5年は使える耐久性はあるんじゃないでしょうか。

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著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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