Fulcrumがホイール新製品を発表しました。その名も「Rapid Red 5 DB」。同社としてはじめて明確に「グラベル向き」を謳ったホイールとなっています。
スペック詳細
Fulcrum公式製品ページとBikeradarの記事からスペックをまとめてみました。
- B-road, グラベル向き
- 700cと650bが用意される
- リム内径23mm(外径28mm)
- 700cの推奨タイヤ幅は32-46mm(下限は33mmともある)
- 650bの推奨タイヤ幅は40mm-60mm
- 2-Way Fit ready
- リムハイトは24mm
- 素材はリム・スポーク・ニップル・ハブすべてアルミ
- シールド・カートリッジ・ベアリング
- フロントは12mm/15mmスルーアクスル
- リアは12mmスルーアクスル
- ディスクローターはAFSセンターロック
- スポーク数は前後輪ともに24本
- 最大ライダー体重109kg
- フリーハブはSHIMANO 11/ SRAM XDRのみで12 speedバージョンはまだ用意されていない
- OEM版としてRapid Red 500というモデル名でも流通する
- 700cの重量は1700g
- 650bの重量は1640g
- 米国定価は$540・英国定価は€380
価格と重量のバランスが良さそうな好製品
実売価格は3万円台か
スペック一覧でいいなと思うのはまず価格と重量のバランス。メーカー定価が米ドルで$540とするなら実売価格は5万円を切るのではないでしょうか。こなれてくれば3万円台後半くらいになりそうな気がします。
定価ベースで他の製品と比較してみましょう。
定価ベースでの価格比較 | |
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RAPID RED 5 DB | EUR 380 |
RACING 4 DB | EUR 431 |
RACING 5 DB | EUR 383 |
Racing 5 DBの最安値は本記事執筆時点で¥32,288。定価ベースだとRAPID RED 5のほうが安いので海外通販での実売価格3万円台はやはり間違いなさそうです。
重量は700cで1700g, 650bで1640g
重量情報は実測値が出てくるまでは安心できませんが650bの1640gという数字はこの価格帯にしては魅力的。
リム内径が23mmなので結構頑張っているんじゃないでしょうか(私が最近買った700cのRacing 3 DBはリム内径19mmで公称重量1660g。Rapid RED 5 DBの700cはそれより40g重いですが順当な重量増でしょう)。
2-Way Fit “ready”である点に注意
ただスペック表でひとつ気になるところがあります。それは2-Way Fit “ready”とされている点。
フルクラムはテープ不要の2-Way Fitとテープが必要な2-Way Fit readyを明確に分けています。その点は下の記事で紹介しました。
このRapid Red 5 DBは画像を見る限りリム面にスポークドリル痕がなく、一見するとテープ不要な2-Way Fitのように見えます。
しかしフルクラム公式サイトの画像はちょっとおかしいことがあり、同様に公式画像ではリム面がツルツルなのに届いた製品は普通にスポーク穴があるタイプだった、という経験談を聞いたことがあります。
価格帯を考えるとテープが必要な2-Way Fit “ready”であることは間違いないと思いますが、相変わらず誤解を招きそうな製品画像です。
Rapid Red 5 DBはカンパニョーロ・バージョンもリリースされる?
ところでBikeradarの記事には”We also assume a Campy-branded version of this wheel will follow soon.”(このホイールのカンパニョーロ版も近々発表されるものと推測する)という一文もあります。
何か情報でもつかんでいるのか、ただの憶測なのかは不明ですがなかなか興味深いです。
もしかするとZonda DBが超ワイドリム化・2-Way Fit ready化してグラベルモデルとして出てきたりするのでしょうか。それとも全く新しい製品名でカンパから何かグラベル・スペシフィックなホイールが出るのか。
先日発表されたばかりのChorus 12 speedがグラベルロードを意識した製品となっていることからも、カンパ・フルクラム陣営がこの領域で本腰を入れてきた感じがありますね。
最近私はFulcrum Racing 3 DBを愛用しているのですが、これもなかなか良いものです。新製品なのでご興味のある方はぜひお読みください。