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タイヤ・チューブ

Continental GP5000、リリースからもうすぐ1年。クリンチャー版は4000SIIからどう変わった?

Continental Grand Prix 5000シリーズが発表されてからもうすぐ1年になろうとしています。同社としてはクリンチャー版に加え、初のチューブレスオプションも加えてきました。本記事ではクリンチャー版について振り返ってみます。

Continental Grand Prix 5000

Grand Prix 5000についての客観的な情報

以下、本体タイヤに関する客観的な情報です。出典はコンチネンタル公式サイト

  • 前モデル同様ブラック・チリ・コンパウンドとベクトラン・ブレーカーを採用
  • 前モデル比で転がり抵抗を12%削減
  • 耐パンク性能が20%向上
  • 10gの軽量化(700x25Cの場合)
  • 快適性の向上
  • 振動を吸収しライドをスムーズにする「アクティブ・コンフォート・テクノロジー」を搭載
  • タイヤショルダーにレーザー加工されたマイクロ・プロファイル構造「レーザーグリップ」が際立ったコーナリングを提供
  • 3プライ・330TPI
  • ラインナップ:700×23, 25, 28, 32, 650x25B, 28B

「アクティブ・コンフォート・テクノロジー」と「レーザーグリップ」が主な新技術・新仕様となっていますが、前者は詳細がよくわからない謎技術です。

気が付くとミシュランを置き去りに

もう10年以上前のことになるのですが、ハイエンドロードタイヤと言えばMichelin Pro3かContinental GP4000、という時代があったように記憶しています。

Continental Grand Prix 5000

当時はどちらも互角と言えるほどの人気で、「モチモチのPro3」「コロコロのGP4000」などと形容されていました。どちらも転がりが軽く、Pro3はどちらかという乗り心地の良さが評価され、GP4000は比較的硬質な乗り味ながらも転がり抵抗の少なさと耐パンク性能が高く評価されていました。

その後どちらのモデルもバージョンアップされていきましたが、GP4000 – GP4000S – GP4000S II – GP5000というコンチネンタルのラインが優勢になっていきました。現在のMichelinのハイエンド、Power Competitionの愛用者もいるとは思いますが、少数派かもしれません。なぜここまで差が付いてしまったのか、ちょっと興味があります。フランス系の企業は最近、元気がありません。

高いコーナリング性能を提供するレーザーグリップ

表面のトレッドパターンにはやや変更が加えられています。「レーザーグリップ」と呼ばれるもので、攻めたコーナリングをするような方には恩恵があるのでしょう(ゆっくり下る私には猫に小判だ!)。

Continental Grand Prix 5000

ちなみにこのタイヤ、進行方向の指定がありますが、トレッドパターンや進行方向の指定と転がり抵抗には相関関係はない、ということがよく言われます。正確なところは研究所のデータを見るしかありませんが、調べてみた限りそれを実証する研究データは見つかりません(※ご存知の方、ぜひ教えてください)。

実測重量

下は筆者がProbikekitから購入した700X25Cの個体ですが、実測重量は1本が224g, 1本が207gという結果でした。このサイズの場合、公称重量が220gです。このタイヤはバリが結構あるのですが、それをきれいに除去しても17gの差が出るかは微妙です。

Continental Grand Prix 5000

わりと個体差があるのかもしれません。

GP4000SIIに比べて良くなった?

さて、このタイヤの性能の良し悪しについて私が語れることは、ほとんどありません。ほとんどの自転車をチューブレスで運用するようになってしまったので、これを試せるのは街乗り用のシングルスピードバイクくらいのもの(贅沢な使い方だ)。直前にGP4000SIIを使っていたわけでもないので、それとの違いを語ることもできません。

Continental Grand Prix 5000

そのシングルスピードバイク完成車に付属していた安物の700x25Cタイヤとの比較で言えば、すぐに思ったのは「パワーロスが少ない感じがする」ということです。ペダルを踏んだ力が10だとして、それまでの安タイヤに伝達できる力が6だったとすると、GP5000だと8くらいまでは余裕で高まる、という印象です。

GP4000SIIに比べると、個人的には「ちょっと柔らかく、乗り心地が良くなったのかな?」と思ったのですが、最後にGP4000SIIを使ってから数年が経つので、この印象は自分でも全く当てになりません。記憶の中のGP4000SIIは「やたらと転がる、そして少し固い、そしてやたらとパンクに強いタイヤ」でした。

GP5000クリンチャー版に関する世間一般での評価を見ていると、私のように「より快適になった」という声も目にはしますが、逆に「より固くなった」という意見も多く見かけます。

ただ、共通している懸念は「軽量化された分、耐パンク性は落ちているのではないか」という点。これについての評価も、もうしばらく経たないと正確な評価は難しいでしょうか。

ちなみにGP5000とGP4000SIIのサイドウォールの厚みは同じですが、GP5000のトレッド面はGP5000SIIの2.9mmに対して2.8mmと、0.1mm薄くなったようです(出典)。

Bicycle Rolling Resistanceのテストによるとやはり耐パンク性能はサイド・トレッド面ともに若干低下しているようです。転がり性能が向上し、耐パンク性能も同時に向上、というのはなかなか現実的なことではないのでしょう。

8.3 barで最大-18%の転がり抵抗減

他に面白い情報としては、やはりBicycle Rolling Resistanceのテスト記事によると、700×25の場合、空気圧下限の80 psi / 5.5 barsではコンチネンタルの主張通り転がり抵抗は-12%だったものの、上限の120 psi / 8.3 barsでは最大-18%の転がり抵抗減になったそうです。高圧で乗ったほうが性能を発揮できるのかもしれません。

アンケート結果

皆さんはGP5000をどのように評価しているのでしょうか。GP4000SIIとあまり変わらないよ、という意見をたびたび見かけるので、Twitterでざっくりとしたアンケートを取ってみました。

GP4000SIIとあまり変わらない・まったく変わらないという方は45%と、結構多いです。サイクリングロードの平坦路をまっすぐ走るだけ、という感じであればレーザーグリップの恩恵は感じにくいでしょうから、前とあまり変わらないかも、という意見になるのかもしれません。

違いを感じるためには、上で紹介したように高圧で試してみる、というのが良いのかもしれません。ハイエンドなだけに違いを強く感じているのはレース志向の方が中心でしょうか。

高級クリンチャータイヤのベンチマーク

いずれにしても現時点で、オールラウンドに使えるハイエンド・クリンチャータイヤの最優秀製品、と言って間違いないでしょう。タイヤ幅も昨今のワイドリムにあわせて調整されました。

逆に優等生すぎて面白味に欠けると思ったら、あえて安いミシュランのリチオン系を使ってみたり(通勤や普段使いで非常に人気が高い)、ヴィットリアのコルサ系を使ってみたりすると、自分がタイヤに求めている性能・性質が相対的にわかりやすくなるのではないでしょうか。

クリンチャータイヤのフラッグシップ、と言っても国内実勢価格は1本5〜6,000円弱。ランニングコストもそれほど高くないでしょう。PBKで時々4,000円弱で買えるクーポンが出ることがあります(こういうフラッシュセール情報はCBN Twitterでお知らせしているのでフォローしてみてください)。

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著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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