タイヤ・チューブ

パンクしたインナーチューブは修理する?それとも捨てる?

チューブド・クリンチャータイヤでパンクした時、最も普及している対処法は「その場で新品のチューブに交換して、パンクしたチューブを家に持って帰る」というものです。

勿論、その場でパンクしたチューブにパッチを貼るなどして修理するという選択肢もありますが、新品のチューブに交換するよりも時間がかかり、雨や寒さ、あるいは暗さが原因で正確な作業ができない、という場合もあります。

というわけでパンクしたチューブはいったん家に持ち帰るという人が多いと思いますが、そのチューブは修理するのかしないのか、という議論を海外掲示板で見かけたので紹介します。

出典 Do you repair inner tubes or bin ‘em ?

予備は「パンク履歴がなく走行実績のあるもの」がベスト?

まずはどんな意見が述べられているのか、ざっと眺めてみましょう。

  • ちゃんとした良いチューブでパンク穴が小さいなら修理する。帰宅後に修理してもとのホイールに戻して、帰宅するために使ったチューブはサドルバッグに戻す。ケチだからとかお金がないからじゃなくて、以前、道の横で新品の(安いやつだけど)チューブを開けてみたら不良品だったということがあるから。少なくともテスト済みだったり、修理されたチューブなら大丈夫だってわかるからね
  • 今では数ポンド高い、ちょっといいチューブを買うようになった。3本5ポンド、みたいなものはもう買わない(上の人の例があるから)。シュワルベのチューブは1本6ポンドで、僕はこれを使うようになった。いつも2回パンクした時のために2本のチューブを携帯している
  • 私は絶対に修理しません、パンクしたチューブは決して信用しません。あと「新品」のチューブが外れだったことも一度もありません、テスコやハルフォードのお得チューブであっても
  • 上の人に: 僕も同じだ、滅多にパッチを貼ることはないな。するとチューブは完全にゴミになるんだけど、やっぱり信用はできないから
  • 必ずリペアするよ、穴が広がりすぎてどうしようもなくなったり、パッチがあんまり古くなってダメになったり空気漏れしたりしない限りは
  • デカトロンのチューブセットから2本の不良品を掴んだことがある。たぶん不良ロットだったのかな、デカトロンを非難しているわけではないよ
  • 僕はパンク穴が小さいなら3回修理する、その後、捨てる。環境のことを考えよう
  • ちゃんとしたパッチとノリを使って1回修理する。その後はどんなパンクであってもゴミ箱行きだ。チューブはいつもセールの時に2〜3個だけ買っているよ
  • まともなリペアキットできちんと修理できていれば、パッチはチューブの中でいちばん丈夫な箇所になるはずだよ
  • 穴が大きすぎるとか、複数回パンクしているとか、もう何年も経っているとかでなければ捨てるのは本当にもったいないよ
  • ノリとパッチは手間がかかるけれど、私はいまContinental Supersonicを使っているので修理はする、チューブ1本12ポンドするからね。トピークの接着パッチがとても簡単で効果的だよ、便利なもので路上で修理できる。プラスチックの箱に入っていて、ロングライドで2本かそれ以上のスペアチューブを携帯するかわりにそれを持っていく
  • 以前、修理済みのチューブを携帯していた時、家では大丈夫だったのに、空気を抜かれて畳まれて湿って… 空気を入れたらパッチが剥がれてしまった。チューブを袋に入れて完全防水のツールボトルに入れたり、ノリできちんとパッチ修理すれば回避できるけれど、手間はかかるし、パンクしたことがなくて(帰宅するために使うなどして)使用実績のあるもののほうが安心できる
  • スペアチューブは全く携帯しないね、道の脇で修理するよ。その場でパンクが修理できるのに、ホイールとタイヤを外して交換用のチューブを入れるという考えがわからない。もちろん寒かったり冬のウェットな日だったりすると時間はかかるけれど、後から修理しないといけないチューブを家に積み上げるよりもその場で修理してしまってあとは忘れるのがいい
  • (上の人に)もし穴が見つかるのならそれがベストだ… 時々、その場でパンク穴が見つからないことがあるんだ、特に小さい穴は
  • (スペアを携帯しないという人に)もしパンク穴がバルブベース回りにあったら困ることになるよ
  • 俺は捨てる

帰宅してから修理するという人、その場で修理するという人、○回までは修理するという人、1度パンクしたらもう信用できないから捨てるという人、様々ですね。

読んでいて個人的に面白かったのは、新品のチューブを携帯しているからといって必ずしも安心ではできない、ということです(そのスペアが不良品の可能性もあるから)。

もし「確実にライドに復帰する」ことが目的であれば、最もリスクが少ないのは「1度実際に使ったことのある、新品に近いチューブ」を携帯するということでしょうか。

なおパッチを貼った部分がいちばん丈夫になる、という意見がありましたが、パッチの箇所の摺動抵抗がより増えることになるでしょうから、超高性能タイヤとチューブを使っている方は少し気になってしまうかもしれませんね(性能の低下を知覚できるかどうかは別として)。

いずれにしても環境負荷の可能性については少しでも意識しておくことは大事でしょう。

あなたはチューブを修理しますか? 予備は何本携帯しますか?

ちょうど良い機会なのでCBN Blog読者の皆様にもチューブを修理するかどうか、Twitterでお聞きしてみることにしました。是非ご参加いただけると幸いです。

ついでに携帯する予備チューブの数についてもお聞きしました。

参考になる意見

このアンケートに関連して寄せられた参考になるツイートをいくつか紹介します。皆様、ご意見ありがとうございます!

ロードバイク乗りに人気のチューブ

最後に、主にロードバイク乗りに人気のチューブをいくつか紹介します。

定番チューブ

パナレーサーとシュワルベは値段も手頃で人気のある定番チューブです。パナレーサーは種類も多く入手性も良いのでやはり人気ですね。

パナレーサーもシュワルベも特に軽量ではありませんが、そのぶん扱いやすいのでスペアチューブとして携帯するというアイデアがあります。パンク時に帰宅するためだけに使うもの、という発想です(普段使いしても勿論全く問題なし)。

高性能チューブ

高性能なチューブは、より軽量だったり、転がり抵抗が低かったり、乗り心地が良かったりします。

パナレーサーのR’AIR(アールエアー)は素材がブチルでありながら軽量で人気です。ただし定期的に初期不良の声を見聞きするのでスペアとして携帯するのでなく、自宅でセットして品質を確かめてから使ったほうが良いでしょう。

こちらは上の元記事でも言及されていたコンチネンタルのスーパーソニック。ダントツの軽量さで人気ですが、パンク報告はやはりそれなりに耳にします。デリケートなものであることを理解した上で使うのが良いでしょう。これも新品状態でスペアとして携帯するのには適さないと思います。

Vittoriaのラテックスチューブはとにかく乗り心地が良く、これも人気です。しかし素材がラテックスなので空気の抜けは早いです。

飛び道具

最後に飛び道具的なチューブをご紹介。バルブ長42mm版の公称重量が38gと最軽量のポリウレタン製チューブです。

このTubolito、私も購入して試しました。が、結局は実走に至ることはできませんでした(詳細は下の記事を是非どうぞ)。パンク時のスペア用に携帯することは全くオススメできません(品質が改善されていれば別ですが、どうなんでしょうか)。

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著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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