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クルマから目立つサイクルウェアの色は何色? リフレクターも効果的

自転車レビューサイトCBNに「検証 ウェアの色の違い(黄・赤・黒)による視認性について」という投稿が寄せられて大変話題になっています。

出典 検証 ウェアの色の違い(黄・赤・黒)による視認性について – CBN Bike Product Review

クルマから見たサイクリストの姿

投稿者のTONさんは「車での出勤途中に自転車通勤の同僚を追い抜きましたが、彼が黒尽くめだった為に認識が遅れたことから本格的に比較してみようと考えました。」と書かれています。

そして「交通量が少なくなる休日朝の工業団地に軽トラを止めてドライブレコーダーで撮影。(画質は720P)ジャージやメットを交換しつつ、駐車中の軽トラを追い越して自分を撮ってみました。」という、非常に手間のかかる、そしてありがたい検証をして下さっています。

詳細は是非フルレビューをお読みいただきたいのですが、この検証作業に感謝しつつ、本記事では筆者が個人的に驚いた点について書いてみたいと思います。

看過できないリフレクターの効用

まず、黒色のジャージの視認性は非常に悪く、黄色と赤は非常に目立つ、ということがひとつ。これだけでも大きい発見です。さらに、下の画像で白丸で囲った部分にご注目下さい(白丸は本記事筆者による加工です)。同じフルブラックの上下ジャージでも、いわゆる「おにぎり形状」の黄色いリフレクターがあるかないかで視認性に看過できない違いがあるのが見て取れます。

検証 ウェアの色の違い(黄・赤・黒)による視認性について

photo: TONさん

上の画像は3m離れた箇所からの撮影とのことですが、下は25m離れた箇所からの撮影。これを見てもリフレクター(R250製のトライアングルリフレクターとのことです)がかなり目立ちます。

検証 ウェアの色の違い(黄・赤・黒)による視認性について

photo: TONさん

次は50m離れた箇所からの映像だそうです。いちばん右端では、リフレクターなし・黒いウェアを着たサイクリストの姿は遠景の黒っぽいエリアやアスファルトとのコントラスト(明暗の差)が極度に少なく、クルマのドライバーがうっかりしていると見過ごしてしまいそうです。しかしその左の黄色いリフレクターを付けた姿なら、明らかに「端っこに誰かいる」のがわかります。

検証 ウェアの色の違い(黄・赤・黒)による視認性について

photo: TONさん

次は100m離れた箇所からの映像です。小さい丸で囲った部分を比較すると、リフレクターの効果は明らかです。また、これはドライブレコーダーによる解像度720pの録画からの切り出し画像であることを考えると、ドライバーには肉眼ではもっとクッキリと見えているのは想像に難くありません。

検証 ウェアの色の違い(黄・赤・黒)による視認性について

photo: TONさん

TONさんによるこの貴重な検証は反響が大きく、Twitterでは現時点で750回近くリツイートされています。

いちばん怖いのがトンネル

ところで2021年4月24日、「トンネルで自転車男性死亡のひき逃げ 23歳の男逮捕」というニュースがありました。亡くなられたサイクリストの方の装備は不明ですが、赤または黄色のウェア+リフレクターは、こうした事故のリスクを減らすための効果はあるように思います。

筆者が自転車に乗っていていちばん怖いと感じるのがやはりトンネルです。基本的にバックミラーのない自転車では、「背後のドライバーには私の姿が見えているに違いない」という希望的観測をベースに走るしかありません。

この場合、ドライバーの集中力が何らかの理由で落ちていたら、それだけで終了です。ほとんどギャンブルのようなものです。そのため筆者は、交通量が多い・または交通量が推測できない未経験のトンネルでは、面倒でも歩道に移動することが多いです。

ぼんやりとした意識のドライバーの目にも飛び込んでくるようなものとして、黄色の大きいリフレクターはやはり効果的なものではなかろうか、とあらためて思いました(勿論、点滅する赤いライトも大変効果的なのは言うまでもありません。センサー式のCATEYE OMNI3 AUTO等)。

TONさんが検証映像で使用されているR250のリフレクターは以前から人気のある定番商品で、筆者もサイクリングロードなどでよく見かけるようになりました。これにはより小型のもの、よりオシャレなもの、夜間に白く発光するものなど様々なバリエーションがあるのですが、TONさんの検証映像を拝見すると、工事現場でも使用されている黄色の領域が多いリフレクターにはやはりそれなりの意味があるのかな、と思ったりしました。

様々なシチュエーションでこれら全てを試してみないと、一概にどれがベストと言うのは難しいかもしれませんが、とりあえず汎用性が高いのは大きくて黄色のもの、を選んでおくと間違いはなさそうです。

その上で、より自分のライド条件・特殊なライド条件にマッチしたものをその時々で採用する、という試行錯誤をしていくのが良いのではないかと思いました。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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