SENSAHから出ている機械式12スピードコンポーネント、EMPIRE PRO。12スピードながらもカセットはシマノ系の11スピードハブにそのままインストールが可能で、使いやすいと話題です。
Twitterでの反響も大きく、愛用者が増えているような気がします。SRAM XDフリーやシマノ・マイクロスプラインハブを使わずに12スピードを使えるというのがやはり最大の魅力でしょうか。
このEMPIRE PROについてはCBN Blogでも「実物外観・スペック編」と「セットアップ・実走編」の2回に分けて製品サンプルの使用感をお伝えしました。ご興味のある方は是非お読みいただけると幸いです。
1xでも当然使える
さてこのEMPIRE PROですが、最初は2×12のコンポーネントとして売り出されていましたが、長らく「1xバージョンが欲しい」というリクエストがあったことから、最近、左レバーがブレーキオンリーの1xタイプもリリースされました。
そし2×12で売りされているモデルも、その気になればもちろん1xのバイクで使うことができます。私は最初、2×12の構成で使っていたのですが、最近になって1×12のバイクにこれを移植してみました。リアの変速は何の問題もなく使えます。
実際の変速の様子を撮影してみました。前半がワークスタンド上、後半が実走での様子です。
フロントはいわゆる「ナローワイド」に対応したチェーンリングを使っているので、変速中にチェーンが落ちるということもありません。
このあたりはリアディレイラーの動作とは無関係で、チェーンリングがナローワイド(SRAM)なり、ダイレクト・チェーン・エンゲージメント(Shimano)なり、Wave Tech(Praxis Works)といった「チェーン落ち防止」規格に対応していれば良いだけの話です。
SENSAH EMPIRE PROの1×12バージョンは2×12バージョンよりも1,000円安く発売されています。左レバーはブレーキレバーのみでシフト機能はないそうなので、私のようにフロントディレイラーはあまり使わないという方は最初から1xバージョンを買ったほうが良いかもしれません。
TRP HY/RDとの相性も良し
ちなみに私はTRP HY/RDというメカニカル・油圧ハイブリッドのディスクブレーキとSENSAHのレバーを組み合わせて使ってみたのですが、グッドニュースがあります。
EMPIRE PROのレバー、引き代がちょうど良く、TRP HY/RDとの相性が抜群です。TRP純正やTEKTROのブレーキレバーだともうちょっとだけ引き代を短くできたらなぁ…という感じなのですが、EMPIRE PROのブレーキレバーなら違和感ゼロで引けます。素晴らしい。
メカニカルな「ヒモ式」のバイクを持っていてなおかつディスクロード、という方で、従来の11 speedよりもきめ細かく変速したい方にはSENSAH EMPIRE PRO、おすすめできます。
なお私はメーカーから提供された試供品を使用しているのですが、この記事はスポンサード記事ではありません。個人的にこれからも使い続けたいと感じている製品です。
あと最近気付いた点としては、トップの11tから12tに移行する時は「ダブルクリック」というより「シングルクリック」という感じの操作感・サウンドになります(「カカッ」というより「カッ」という感じになります)。開発者の方にお聞きしたところ、これは正常な動作だそうです。
2月には11-28Tも登場予定
EMPIRE PROは来月初旬あたりに11-28Tカセットのようなオプションパーツの販売を予定しているそうです。私も外乗りバイクの他にZwiftで使っているWahoo KICKRでもこの12カセットを使いたいと思っていたので、楽しみにしています。
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関連記事:SENSAHシフターのインナーワイヤーを交換したい方はこちらをご覧ください。SRAM系シフターをちゃんと使うのは私もはじめてだったのですが、わりと簡単にワイヤー交換できました。