Tailfinという英国メーカーから斬新なパニアラックと対応バッグシリーズが出ています。フルカーボンの非常に軽量なモデルもラインナップされており、カーボンロードを含む多くの車体にスピーディーに着脱できる機構も兼ね備えている注目の製品です。
XシリーズとSシリーズ
Tailfinのラックには大きくわけて2つ(数え方によっては3つ)のラインナップがあります。「Xシリーズ」はラックトップにトランクバッグを、そして両サイドにパニアバッグを積載できるようになっています。対する「Sシリーズ」は両サイドのパニアバッグには非対応ではあるものの、より軽量、という製品です。
Xシリーズ・Sシリーズいずれも素材の違う3モデルが用意されています。「ONE」と付くモデルはフルカーボンで、「TWO」がカーボン+アロイ。「THREE」がフルアロイ。Xシリーズ最軽量の「X ONE」は330g、Sシリーズ最軽量の「S ONE」は270gと驚くほど軽い製品です。
またパニアバッグは同社製のバッグの他、別売りのアダプターを使用することでオルトリーブ等の他社製バッグを使うこともできます(詳しくは後述)。
軽量でクイックな着脱
Tailfinのラックのもう1つの特徴はクイックな着脱システム。このオプションを選ぶと、着脱時にツールが不要です。「シートポストコネクター」と「ファストリリース・ドロップアウト」と呼ばれるパーツでフレームに接続します。
マウントオプションは3種類で、フレームに直付けする伝統的なタイプの他、フレームマウント+ファストリリース、アクスル+ファストリリースがあります。フレームにラック用アイレットがない場合でも使えるようになっています。
アクスルタイプは12mmスルーアクスル(142mm/148mmコンパチブル)の他、クイックリリースを選択することもできます。
リジッド・シートパックのAeroPackも
さらにTailfinのトランクバッグには「AeroPack」と「AeroPack Trunk」の2タイプが存在します。若干わかりにくいのですが、「AeroPack」はラックと一体型の製品で(下の画像の右側)、同社はこれを「リジッドなシートパック」と呼んでいます。一方「AeroPack Trunk」は上で紹介したXシリーズまたはSシリーズラックの上にポンと載せる、別体式のバッグとなっています。
一体型の「AeroPack」の長所はもちろん軽量であるところです。また「AeroPack」にもサイドにパニアバッグを装着できる「Xシリーズ」と、トランクバッグ単体で使用する「Sシリーズ」の2タイプが用意されています。
サードパーティのパニアバッグにも対応
これらのラックシリーズ用には3つの純正バッグが用意されています。超軽量なSL22 (Super Light)、高耐久性モデルのUD22 (Ultra Durable)、そしてAeropack Trunk。いずれも100%防水です。画像下は最軽量のSL22スーパーライト(重量600g)。
しかし写真下のようなアダプターを使用することでサードパーティのパニアバッグにも対応します。この専用アダプターは¥5,055(ペア)。写真ではオルトリーブのパニアが使われているのでフックの形状と配置が近い、多くの社外製バッグでも使えます。
ラインナップの素材・重量・価格比較
最後に各モデルの素材・重量・価格を表にして比較してみました。
Xシリーズ(ラックトップバッグ・バニアバッグ両対応)
モデル | 素材 | 重量 | 価格 |
---|---|---|---|
X ONE | フルカーボン | 330g | ¥34490 |
X TWO | カーボン+アロイ | 370g | ¥27275 |
X THREE | フルアロイ | 480g | ¥17175 |
Sシリーズ(ラックトップバッグのみ対応)
モデル | 素材 | 重量 | 価格 |
---|---|---|---|
S ONE | フルカーボン | 270g | ¥27275 |
S TWO | カーボン+アロイ | 310g | ¥20065 |
S THREE | フルアロイ | 420g | ¥11400 |
純正バッグ
モデル | 素材 | 重量 | 価格 |
---|---|---|---|
SL22 (Super Light 22) | ナイロン+ハイパロン | 600g | ¥14285 |
UD22 (Ultra Durable 22) | フルハイパロン | 800g | ¥15730 |
Aeropack Trunk | ナイロン+ハイパロン | 430g | ¥22945 |
AeroPackシリーズ(バッグ・ラック一体型)
バッグ・ラック一体型AeroPackはフルカーボンまたはアロイの2パターン展開です。
モデル | 素材 | 重量 | 価格 |
---|---|---|---|
AeroPack Carbon S | カーボン | 750g | ¥43,145 |
AeroPack Alloy S | アロイ | 860g | ¥33,045 |
AeroPack Carbon X | カーボン | 810g | ¥50,360 |
AeroPack Alloy X | アロイ | 960g | ¥38,815 |
日本からも購入可
このTailfinのラックシリーズ、アイレットのないバイクでも使えるのでカーボンロードバイクやカーボングラベルバイクでラックを使いたいと考えていた方にとっては、注目すべき製品ではないでしょうか。とにかく驚くほど軽量です。
Tailfinのサイトから購入が可能で、日本にも発送できます。購入価格が¥28,860の場合は、5-9日のスタンダード配送の送料が無料です。支払いはVisa, Master, Amex, PayPalが選択可。本記事で紹介したラックとバッグのセット販売も各種あります。
カーボンバイクでも使えるリアラックといえば筆者も愛用しているTopeak TetraRackが有名ですが(下の記事で紹介しています)、このTailfinの製品は着脱がさらに速くしかも軽量に仕上がっているので私もかなり気になっています。