TOPEAK スーパーツーリストDX・チューブラーラックのミニレビュー記事です。私が自転車ツーリングをはじめた約7〜8年ほど前に購入して以来、手放さずに使い続けているリアラックです。その後も高級なラック・軽量なラックと様々な製品に手を出して使ってきたのですが、このスーパーツーリストDXでは「何かがうまく行かなかった」ことが一度もありません。
超オシャレでヒップな製品ではないかもしれません。でも「間違いのないやつ」ではないかと思います。
私が使っているのはスーパーツーリストDXの「フレームが台形のような形状のもの」で、さらに「ディスクブレーキ対応型」とされているもの。これが取り付けられなかった車体は、私の場合はありませんでした(700Cの場合。なおフレームが三角形形状のスーパーツーリストも持っているのですが、それが付けられなかったバイクはあります)。
ディスクブレーキ対応型・非対応型の2タイプがありますが、外に張り出したブレーキキャリパー用のクリアランスがあるかどうかという違いなので、モダンなフレームでフラットマウントキャリパーであればディスクブレーキ対応型でなくとも良いかもしれません(個人的にはディスクブレーキ対応型のほうが取り付けやすくフレームや他パーツとの干渉も少ないと思いますが)。
パニアバッグを引っ掛けるレールは2段ありますが、普通は重心をより低くできる下の段を使うと思います。載せるバッグが仮に紙のようなペラペラな素材だったり、補強板のないキャンバス地のみだったとしても、フレームの後方への張り出しが支えてくれるのでバッグがホイール側に落ちてくることがまずありません。
下部のレール自体が後方にオフセットされているのに加えて、バッグ側のフックも後方にずらせば踵が当たることも全くありません(写真のパニアはオルトリーブのバックローラー・プロ)。
全く隙のない「リアラックの超優等生」と呼んでも誇張にはならない良品だと思います。あえて短所を挙げなくてはならないとしたら、TOPEAK独自の「MTXシステム」対応のプラットフォーム(天板)が、MTXバッグを使わない人にとっては単なる重量増になるところでしょうか(とはいえマッドガードがない車体の場合は簡易な泥除けにもなってくれます)。
このラックはこのバイクには取り付けられないのか、とか、このパニアバッグはこのラックでは使えないのか、といった「ガッカリ」を経験したことが一度もありません(あくまで私の場合です。念の為)。逆に他のラックを様々使っていて何らかの不具合が発生した時は「しょうがねー、やっぱりスーパーツーリストDX先生か…」と、押し入れの奥にある金物を入れたダンボール箱の中からこれを引っ張り出してきます。すると「なんだ、あんた懐広いな〜!」と感心させられます。
シートステイに接続するアームはかなり固いので「曲げ」を入れる時は少し苦労するかもしれません(でもじっくり取り組めばちゃんと曲がってくれます)。それ以外はインストールも特に苦労しません。安くていつでも手に入るのも良いですね。パニアバッグデビューしたい方には特におすすめできます。