まるで紙袋のようなパニアバッグをご紹介します。「COBAGS BIKE ZAC 2.0」という製品で、価格は2,000円以下。運用に若干のコツと慣れは必要ですが、アイデア次第で様々な局面で活躍してくれる便利なバッグです。軽量で折り畳めます。
ペラペラなのにまずまず丈夫
内側にフレーム(補強板)がないバッグなので、本当にペラペラです。サイズは雑な実測で高さ40cm・幅31cm・サイド約15cm。「ゆうパック」の袋(大)より若干小さい感じですが、大まかなサイズ感と素材の感じがなんとなく似ています。公称耐荷重は8kgで(すごい。8kgは無理があると思うけど…)、ペラペラながらもそれなりに強度もあります。一応耐水性のある素材です。
使わない時はこんなふうに畳んでおけます。他のパニアバッグやバックパックに入れて運ぶのもありです。
後ろから見たところ。袋を閉じる仕組みはまったくありません。ただの筒状の袋で、雨が降ってきたらそのまま雨滴が入ります。水抜き穴はありません。
リアラックとの接続はバッグ上部の2つのフックのみ。下側でバッグの暴れを抑えるようなフックはなく、上の2ヵ所のみでバッグをレールに吊り下げることになります。めっちゃシンプルです。
収納力はかなり高く、スーパーで食料品を買う時などに特に重宝しています。取り外す時はバッグ上部にあるT字側のフックを持ち上げる、と取説にはあるのですが、サイドの2つのフックも指で外してやらないとうまく全体を外せない感じはあります。しかしストレスを覚えるほどの固さではありません。
運用上の注意点とコツ
フレームレスのペラペラな袋であるため、運用にはやや気配りが必要になります。まずバッグの下側を支えられる形状のラックを使わないと、バッグがホイールと接触する恐れがあります。私が使っているTOPEAK スーパーツーリストDXのような台形のラックなら大丈夫。ビームラック的な形状のものだと、使えないケースがあると思います。
また、パッキングも丁寧に行う必要があります。このTOPEAKのラックに限ってはまずまず雑にモノを詰めても大体大丈夫なのですが、こうして写真を見るとディスクローターがやや近いですね。なおこのTOPEAKのラックにはレールが上段・下段の2つがあるのですが、上段に取り付けたほうがバッグ下部の型崩れを防げるのでそちらに取り付けることが多いです。
下の写真のようなフレームの「張り出し」がないラックだと、運用はやはり厳しいと思います。こうした広めの形状のラックを使った上で、かつ袋が箱のようなシェイプになるようにパッキングする。すると走行時も安定的に使えます。
ややたっぷりめにモノを入れて形を整えると、袋が自然と箱のような形状に近付くため、下の写真でわかるようにバッグ下部がホイール側に入り込んでくることがなくなります(これはオルトリーブ製品のような立派なフレームが入っていない薄手の生地のパニアバッグでも必要になってくるパッキングの基本スキルです)。
UL(ウルトラライト)志向のハイカーはフレームレスの超軽量バックパックの中に、寝袋の下に敷く「クローズドセルマット」を円筒状に入れて型崩れを防ぐことがよくあります。自転車旅行でクローズドセルマットを使っている方も、それをこのバッグに入れると使いやすいかもしれないですね。その気になればドライバッグの中に入れた寝袋や着替えなども運べると思います。
どんな時に使える?
このCOBAGS BIKE ZAC 2.0、アイデア次第で様々な使い途があるバッグではないかと思います。日々のお買い物でも大活躍しますし、大きい買い物をするかどうかわからないから重いパニアバッグは取り付けずに出かけたい、という時や、パニアバッグを使った輪行をしたいけれどバッグはひとつしか持てない…という時など(このバッグをパニアバッグの中に入れて持っていき、現地で展開して食料の運搬に使う、等)。キャンプでの買い出しにも良し。自転車通勤にも良し(防水対策は別途)。
カラーも様々用意されているのでお好みのものを見つけてくださいね。私が愛用しているのは”Simply Blue”というカラーです。