現在筆者が愛用している何台目かのブロンプトンは3年目に突入しましたが、先日ヘッドセットから異音が発生しました。その際に行った調整方法は「BROMPTONのヘッドセットを自分でメンテナンスする手順」という記事で紹介していますが、今回は別の種類の異音が発生しました。
新たな異音の発生源は「ヒンジクランププレート」であることが判明したので、本記事ではこのパーツを交換するタイミングについて紹介します。
ヒンジクランププレートは消耗品
下はブロンプトンの純正ヒンジクランププレート(新品)です。ショップで1個大体1,000円弱くらいで手に入ります。
このプレートの説明書には次のように書かれています。
- ヒンジクランプの寿命は有限であり、定期的に交換する必要があります
- このプレートが摩耗したり破損すると、ヒンジクランプの有効性が損なわれる場合があります
- このプレートは2年保証です。その他のアルミ製部品同様、ヒンジクランププレートは5000マイル(8047km)走行後に交換することを推奨します
私が新品購入した現在のブロンプトン、まだ8000kmは乗ってないんじゃないかな、という気もしますが、ひとまず現在のプレートを外してみることにします。それがこちら。だいぶ汚れてはいますが、これだけ見ても摩耗しているかどうかは、ちょっと判断できませんよね。
しかし新品のプレートと並べてみると、左側の使い倒したほうは内側がわずかに膨らんでいるように見えます。ボルト貫通穴の右側を見比べると、やはり新品よりも拡がっているのがわかります。
このプレートはアルミ製で、基本的に消耗品ということになります。
プレートとヒンジのあいだは最低でも0.9mmの隙間が必要
もっとわかりやすい比較は、ステムやフレームに実際にプレートを挟んだ状態です。写真下、左側ではプレートとヒンジのあいだに全く隙間がありません。これはブロンプトンのマニュアルによるとNGな状態です。対して右側の新品を装着すると一目瞭然。きちんと奥までボルトを固定しても向こう側が見えるくらいの隙間があります。
新品のヒンジクランププレートに同封されているマニュアルには、プレートとヒンジのあいだの隙間は0.9mm-3.0mmが必要で、ここがもし0.9mm以下になっている場合は「プレートを交換するまで乗ってはいけない」と書かれています。
私のプレートは0.9mmどころか隙間がほぼ完全にない状態。完全にアウトでした。またこのプレートを新品に交換した結果、特に負荷をかけているわけでもないのにたまに発生していた「パキッ、パキッ」という感じの異音が消えました。ヘッドセットに続いて発生したトラブルでしたが、これでまた数年は快適にブロを乗り回せることでしょう。
ヒンジクランププレートが消耗していると私が経験したように異音が発生するだけでなく、十分な力でヒンジをクランプできなくなりますし、構造上、無理にボルトを締めていくと今度はフレーム側のヒンジそのものがダメージを負うことになるので、この部品を交換したことがない方は一度チェックしてみたほうが良いでしょう。
このヒンジクランププレート、通販ではなかなか手に入らないことが多いですが、ブロンプトン販売店では補修パーツとして在庫をストックしているはずです。交換作業は難易度ゼロで自分でやれます。
ちなみにこのパーツ、社外品も様々出ていて、私はだいぶ以前に加茂谷のブロンプトンフィンガークランプという製品を使っていたことがあります。
加茂谷のクランプはジェラルミン製で、同社サイトによると「材質が頑丈ですので、強く締めていただいてもクランプ自体が広がったり変形したりする心配はなく、長年使用いただけます。」とのことなので、もし純正品が手に入らない場合はドレスアップついでに試してみるのも良いでしょう。
カラーもシルバー・ブラック・ゴールドの3色があるので(ブロンプトン純正はシルバーのみ)ブロンプトンがRawカラーの方などはゴールドをあわせたりするとカッコ良いと思いますよ!
いま手元に加茂谷のクランプはないので0.9mm-3.0mmのクリアランスを確保できるかは不明ですが、興味のある方は試してみてはどうでしょうか。
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