先日、UCIが「ロードバイクで前腕をハンドルにのせるポジションを禁止」という通達を出したことで話題になりました(いわゆる「TTポジションの禁止」)。TTポジションで走れば時速60kmの場合なら最大で79Wも省エネ走行できる(※平地の場合)という研究結果があるので、この禁止は痛い。
というわけでプロサイクリストは今後様々な対策や工夫を余儀なくされると思いますが、ツール・ド・フランス4勝を含むグランツール7勝のクリス・フルーム(イスラエル・スタートアップネイション)が早速新たな対応を検討中であることが判明しました。
TwitterでSuperDad(@michaelmuhney)氏がこんな写真を投稿しています。
Today’s ride Froomey was practicing a new aero bike position. We’re calling it “The Pinky Grab.” 🤙 Wondering if UCI will ban this position, too? 😂 The jury is still out. Whaddaya think fellow cyclists? 😂😂🤙🤙
Happy Valentine’s!! pic.twitter.com/tr4x6WnghC
— SuperDad (@michaelmuhney) February 15, 2021
今日のライドでフルームは新しいエアロバイクポジションを練習していた。俺たちはそれを「小指掴み」と呼んでいる。UCIはこのポジションも禁止するのだろうか? 結論はまだ出ていない。サイクリストのみんなはどう思う?
写真のアングルからすると、フルームは下っているように見えます。するとこれは「TTポジション」の代案というより「スーパータック」の代案なのかもしれませんね。
UCIの新ルールでは”using the forearms as a point of support on the handlebar is prohibited except in time trials.”(前腕をハンドルバー上の支点として使用することはタイムトライアルを除いて禁止する。)とあるので、フルームは「いやハンドルは小指で支えているから。前腕で支えてないから。」という解釈なのかもしれません。
しかしSuperDad氏のツイートのリプライには、
まだ前腕がハンドルバーに当たっているように見えるね – UCIは頭を抱えることになるだろう!
という意見もあります。
最終的にどのような解釈になるのかはまだわかりませんが、Speeco ABBエアロハンドルでも
- 前腕をハンドルのショルダーにドッカリ載せなければOK
- 前腕がハンドルのショルダーにドッカリ載っているように見えても手がフードを掴んでいてそこでハンドルを支えているのだからOK
ということになるのかもしれませんね。フルームの新しい「小指掴み」を見ても、ハンドルを支えているのは事実上「前腕」の部分で「手」の小指は添えているだけなので、なんだかもやもやとした気分を拭えません(笑)。