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ブロンプトンがDAHON K3に敗北する!? 実走で比較してみた【もはや人体実験】

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どんな夜にも必ず終わりは来る。闇が解け、朝が世界に満ちるもの。人、それを『黎明』と言う!

nadokazuです。貴様らに名乗る名前はないっ!

というわけで、本日の駄文はこちら!

ブロンプトンが「いらない子」に?おそるべきDAHON K3!

ビッグアップルへの換装によって、輪行が劇的にラクチンだという圧倒的な優位性はそのままに、平坦なら心底気持ちよく・楽しく走れる自転車に生まれ変わったDAHON K3。購入したことを後悔する要素は微塵もないのですが、気になることが1点。

それは

「ブロンプトンの立場がない!」

ということ。

Brompton CHPT3 V2

沼津や大洗や横須賀やお台場に輪行で出かけて、周辺観光しまくる。というサイクリングなら、もはやDAHON K3の独壇場でしょう。

Dahon K3

身延や四万温泉、修善寺などのキッツイ坂がありそうな場所は、フロントダブル&ドロップハンドルのTyrell FXを使えばいい。

Tyrell FX

そうなると、どっちつかずのポジションにいる、ブロンプトンの出番は減っていく一方になってしまいます。それは、もはや必然です。

輪行ゆるポタ自転車として、自分の中で無双していた正義の最強ロボット戦士ブロンプトン。それが、今や「いらない子」になろうとしている。それも、車両本体価格では「半額以下」の自転車によって。

DAHON K3…おそろしい子!!

ブロンプトンの優位をハッキリさせて、破滅への道を回避せよ!

この事態を放置すると、どんな未来が待っているでしょうか?

いつまで経ってもブロンプトンが登場しない事実に、嫁様はやがて気付くでしょう。私はガン詰めされて、心を病んでしまいます。そうなると、やむを得ず新しい自転車(または自転車パーツ)が欲しくなってしまい、ドゥロワー ザ バイクストアさんやたかだフレンドさんやGCSさんやLOROさんやカルマックスタジマさんに足を運んでしまいます。あとは、無限ループ(ルビで「エンドレスエイト」)です。

GCS

こうなったら、是が非でもブロンプトンが持つ優位性をハッキリさせておかなければなりません。

直進安定性や乗り心地、選択できるギアの多さなどなど、K3と差別化できる部分は間違いなくあります。でも、それを、どこでどうやって検証すればよいのか…。

そんなところに…降りてきた…! 天啓猫さん…!

『それ「平坦を長く走る」ことで効いてくる部分だよね』

というわけで、りんりんロード実走実験3回目。ブロンプトン篇の開催が、自分の中で決定してしまいました。

なんだか、すでに自転車の性能の検証というより、もはや単なる人体実験になっているのでは? という気がしなくもありません。ですが、まぁ部屋の中で悶々としてるよりは健康的だし、いろいろハッキリしてくることがあるでしょう。

いくぜ、りんりんロード!!

▼ 参考:実験1回目(K3+ノーマルタイヤ)と2回目(K3+ビッグアップル)

DAHON K3のタイヤをシュワルベ・ビッグアップルに交換!定番チューンで、言うほど変わるの?【眉唾】
『示威美威獲濡(しいびいえぬ)』、そこは『災苦琉邪悪慈(さいくるじゃあじ)』という、特異な制服を身にまとった生徒たちにより管理される学園。 そこへ現れる流浪の転校生、nadokazu。ビッグアップルの秘密を知るマスターから、話を聞き出そうと...

実験③ブロンプトンで走ってみた。

4時15分起床。身支度を調えて、鶴見駅から輪行スタートです。上野駅で、6時4分発の常磐線水戸行きに乗り換えます。売店が開くのは6時なので、駅弁を買ったらダッシュで席に戻ります。購入したのは、「厚切り牛たん弁当」…と思ったら、売ってない!!

厚切り牛たん弁当が、朝イチなのに思いっきり品切れ中!!

そ、そんなぁ…。加熱式の弁当が他に無いかと探してみましたが、ショーケースの中は全滅状態。なんということでしょう。

発車まではあと3分。迷っている時間はありません。いちばん肉が多そうな、「常陸牛 厚切りカルビ焼肉弁当」を購入。

常陸牛 厚切りカルビ焼肉弁当

Suicaで会計を済ませた直後、私は自分があまりにも大きな過ちを犯したことに気付きました。

「し、しまったぁーッ!!!」

本来であれば駅弁でもコンビニ弁当でも、初見の焼肉弁当は「肉が薄切りタイプのものを選ぶ」のが鉄則です。

なぜか?

それは「入っていたのが駄目肉だった」という場合の、リスクヘッジができるから。仮に駄目肉でも、薄切りなら咀嚼するのは容易。なので、少なくとも「肉の味を楽しむ」ことはできます。

しかし厚切りタイプを選んでしまうと、駄目肉だったらゴリゴリで噛み切ることすら難しい。味わう以前の問題で、リカバリーはもはや不可能です。

つまり「厚切りは駄目肉だった時点で、直後に試合終了」。輪行旅のスタートという極めて重要な局面で、取り返しのつかない完全敗北を喫してしまいます。

朝の駅弁えらびは、今日一日の行く末を占うもの。失敗は「絶対に」許されません。熟慮のうえに、慎重に慎重を重ねた判断が必要です。それにもかかわらず、あまりにも安易にハイリスクな選択をしてしまった自分。ことの重大さに、全身から血の気が引いてゆきます。

やらかした…やらかしてしまった…!!

とはいえ、もう引き返すことはできません。席で弁当を広げ、ご飯の上の肉へ箸を伸ばします。果たして、その品質は…!?

常陸牛 厚切りカルビ焼肉弁当

「厚切りカルビ」の名前のとおり、結構な厚みです。これがゴリゴリの駄目肉だったら、絶対に噛みきれません。敗北の不安に怯えながら…パクリ…もぐもぐ。

サクッ…分厚い肉は、一切の抵抗なく噛み切れました。口の中で解きほぐされ、舌の上に広がっていくタレと肉の旨味。

う…うまい! うまいッ! うーまーいーぞー!!!

口からビームを出しつつ、瞬く間にペロリ完食…大満足!
これは次回から(あるの!?)、弁当えらびに迷いそうです。

というわけで、走行前に摂取するカロリーの条件は揃えられなかったものの、着用しているウェア類はすべて揃えて実験に挑みます。カバンは「ミニOバッグ」なので、K3に装着していたオルトリーブのアルティメイト6とほぼ同形状。中身のカメラやレンズ、モバイルバッテリー類も前回に揃えてあります。

Brompton CHPT3 V2

土浦駅に到着したら、同じ場所で輪行解除。先週、先々週と同じように、りんりんロードに向かいます。

新川サクラ通り沿いのりんりんロード入口で写真を撮って、ストップウォッチをスタート。ブロンプトンで走り出しますが、どうもK3に比べていまいちスピードに乗せられない感じです。

K3で走ったときは、踏んだら踏んだだけ回ってくれたクランクが、踏んでも踏んでも回ってくれません。クソッタレが!セカンダリータービン止まってんじゃねーのか!!

「16インチ6段変速のブロンプトンが、いくらタイヤを換装したからと言って、14インチ3段変速のDAHON K3に走行性能で負けるはずがない!」

と、思っていましたが、コレはもしかして下克上があるかも!?

りんりんロード

相変わらずの素晴らしい平坦路を進んでいきますが、どれだけ走っても気持ちよくペダルを回せる、という感じにはなりません。虫掛休憩所を通過し、小田城跡歴史広場へ。体感値では、先週よりずっと時間がかかっている印象。

走っていてずっと「踏み込みに対して、クランクの回転が期待値以下」という状態。変速も6段あるのに、ぴったりくるギアが無い。微妙に軽いか微妙に重くて、そこでも気持ちよさが削がれていきます。

ブロンプトンって、こんなに走るのがストレスフルな自転車だったっけ…? これじゃあ、もうロクな結果が出せそうにありません。一生懸命ペダルを踏み続けないと比較テストにならないけど、今日はもう諦め!「テスト中断して、ゆるポタしました!」ってことでいいじゃん…。

脚よりも先に、メンタルにダメージを積み重ねながら走り続けて、ようやく折り返し点の岩瀬駅に到着。「この感じだと先週に比べて、かなり遅くなってるんじゃないかなー?」と思っていたら、ちょうど駅から電車が発車するところでした。

あっれー? 確か先週も、同じようなタイミングで岩瀬駅に着いた気がします。ストップウォッチを見てみると、先週と完全一致のタイムです。

そういえば往路の途中では、休憩所でのぼりがパタパタとはためいていました。路肩のススキは微動だにしていませんが、微妙に向かい風が吹いていた模様。それなのに、蓋を開けたら先週と同タイム。もしかして、ブロンプトンってやっぱりK3より速いの?

復活したメンタルで復路に入り、先週、先々週同様にヘロヘロになってゴールしました。

ブロンプトンで走った結果は、どんな感じ?

こんな感じでした!

Dahon K3(ビッグアップル)とBrompton 走行時間の比較

K3+ビッグアップルに比べて、約10分の短縮。

往路はずっと「踏み込みに対してペダル重いなー」と思って走り続けていて、先述の通りほぼ同タイム。差が付いたのは復路で、サイコンだと0%表示の微妙な下りに、ちょっと重いと感じていたギアがかみ合った感じです。

Stravaのアチーブメントも、更新されまくりでした。

Stravaのアチーブメント

とはいえ、まさか10分も差が付くとは…。さすがに誤差というには、大きすぎるタイム差でしょう。

うちのブロンプトンは105クランクとデュラBBに交換済みですので、その辺を差し引いたとしても「6速ブロンプトンのほうが、走行性能が高い」というのは、断言してしまってよさそうです。まぁ、結局はn=1でしかありませんけど。

まとめ:ブロンプトンはやっぱりいいぞ…。

というわけで、K3で走ったのと同じ道をブロンプトンで走りましたが、タイムは前述のとおり誤差とは言いづらいレベルで短縮しました。

「シュワルベ・ビッグアップルにタイヤを換装したDAHON K3よりも、走行性能は高い!」とハッキリ言える(はずの)結果です。

あと①加速時や微妙な登坂時にありがたい多段ギア。②直進安定性が高く安定していて、走行中の神経張り詰めレベルが(K3比で)低め。③ゆとりを感じるポジション。④質感の高い乗り心地。などは、ブロンプトンさんさすがやで…と改めて感じられました。

K3比で完敗しているのは、ブレーキレバーの角度が下向き固定で調整不能(ここは個人の好みでしょうが)な点。それとシマノのシューに交換していても、ブレーキの効きはK3の方に分がありました。

ということで、結論です!
輪行した先に坂があったり、距離を走るなら「ブロンプトン」!

ちょっと月並みすぎる結論な気もしますが、数字がそう言ってるんだから仕方ないです。

もし、これで「ブロンプトンが、DAHON K3に完全敗北!」という結果だったら、今度は「平坦」ではなく「坂」にステージを移さざるを得ません。

そうなると「来週はDAHON K3でヤビツ峠!」という、どう見繕っても地獄を見ることが確定している条件で比較実験の実施を余儀なくされていたでしょう。ブロンプトンの方がタイムが良いという結果が出て、よかった…本当によかった…。心の底から安堵。

あと、やっぱりブロンプトンの畳みやすさ、展開しやすさは実に素晴らしいです。十分知っていましたが、K3と比べることで改めて痛感させられました。実によくできています。

ブロンプトンはやっぱりいいぞ…。すごくいいぞ…。

「牛たん 杉作」の大盛り牛たん定食

そうそう、朝に満たせなかった牛たん欲は、地元に戻ったあとミューザ川崎にある「牛たん 杉作」の、大盛り牛たん定食で解消しました。現場からは以上です!!

著者
などかず

美味しくご飯を食べることをモチベーションにペダルを回し、機材の性能に頼り切って「頑張らないことを頑張る」物欲系へっぽこ自転車乗り。リアルで自転車に乗れない週末にはZWIFTで合計100km以上のバーチャルライドを欠かさないものの、脚力や走行スキルについての言及は意図的に避けている模様。愛車はLOOK675、ブロンプトンCHPT3 V2、タイレルFX(これだけとは言ってない)。

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