Beeline Velo 2というサイコンの観察記事です。サイコンというよりも「簡易なナビ」に特化したデバイスという感じであり、「スマホの身代わり」のようにコクピットに置いて使うことが想定されているように見えます。カジュアルサイクリスト向けの製品かと思います。英国発祥の製品。
コンパスモードがおもしろそう
まるいサイコンで、主要な情報を「チラ見」で得やすいことが売り。表示可能な項目は現在・平均スピード、走行距離、残距離・残時間、予想到達時刻(ETA)。外部センサーの対応なし。本体自体にGPS機能はなく、iOSかAndroidとのBluetooth通信が必要。ハンドルバーにスマホを設置してサイコン代わりに地図アプリを使うと、画面表示によるバッテリーの消耗や破損が気になるところですが、Velo 2は表示部分の役割だけ行ってくれるイメージでしょうか。
ルートのプランニングはBeeline appまたはGPXファイルをインポートして行います。Stravaルートへのアクセス可。Stravaへのアップロード可。ルーティングにはBeeline Smart Routing(ユーザーからのフィードバックで育つ独自のロードレイティングシステムがある)、それが対応していない地域ではMapboxが使用されるとのこと。
ルートモード(ターンバイターンナビ)とコンパスモードの2つのモードがあり、コンパスモードは目的地だけ決めて途中は気の向くままに走るようなポタリング時に便利そうです(写真上がコンパスモード。ただし中国では規制の問題からコンパスモードが使えないそうです)。
本体は加速度センサー・ジャイロスコープ・磁気センサー・環境光センサーを内蔵し、駆動時間は11時間、スタンバイ18ヵ月間。防水性はありとされていますが、レーティング不明。端子はUSB-Cで重さ25g。専用のユニバーサルマウント付属(Garminマウントとの互換性なし)。
日本での実勢価格は本日時点で¥17,000で、公式サイトでも£99.99(本日レートで17,195円)なので内外価格差はほぼないようです。
海外ユーザーによる使用感
以下はAmazonの英国ユーザーによるレビュー(いずれも抄訳)。
- アプリは使いやすい。GPXファイルのアップロード時は満足の行くレベルだが、ルートはアプリに選ばせた時のほうがベスト
- コンパスモードではスマホを頻繁にチェックしなくて済む
- スタートとゴールポイントを設定すると、高速ルート・バランスの取れたルート・最も静かなルート、の3つのルートを提示してくれる
- アプリにオフラインマップはない
以下はRedditから。
- 太陽の位置や頭の中のおおまかな地図をベースにうろうろすることがあるのですが、ロンドンの行き止まりの多い道では簡単ではありません。これがあると大体の方向を示してくれるので、周囲にあまり注意を払っていない時でも役立ちます
- スマホのスクリーン拡張のようなものですから、Bluetooth接続が必要になるのをお忘れなく
- 初代製品を使っていましたが、電源オフスイッチがないこと、マウントに安心感がないこと、ターンナビが時々不明確なことが不満でした。新しいモデルでは改善したように見えます
こちらもRedditから。
- 小さいけれどディスプレイからはナビのための十分な情報を得られます。交差点やターンに近付くとビープ音が鳴ります。アプリでのルーティングは良く、スマホが接続した状態でアプリが動作中なら再計算もしてくれます。アプリでルートを手動で調整したり計画することもできますが、スマホではやりにくい。GPXルートを他のシステムからインポートできるのでKomootを使っている私にはありがたいのですが、Velo 2にロードすると再計算はしてくれません
- (6ヵ月間使用したユーザー)ある日動かなくなってしまった(接続はされているがスクリーンが死んだ)のですが、すぐ簡単に交換してくれました。スマホの電源は、減りはするもののスクリーンをオフにしているので急激ではありません
RedditにはBeeline Velo 2について複数のスレッドがありましたが、Velo 2の前の初代製品では結構問題があったようですね。細かい不満は様々挙げられていますが、Velo 2ではおおむね満足しているユーザーが多いように見えます。ニッチなところを狙った変わった製品ですね。