先日の記事でお伝えしましたが、WahooがELEMNT BOLT V2 (2021モデル)を発表しました。しかしオランダ・アムステルダム在住の著名なブロガー・YouTuberのDC Rainmaker氏による初期使用感は、ファームウェアに多くの問題があることを感じさせる残念な内容でした(詳細は下の記事からどうぞ)。
しかし同氏のレビューページのコメント欄にWahooのエンジニアが登場し、直近でファームウェアアップデートが配布される可能性を示唆しています。
出典 Wahoo ELEMNT BOLT V2/2021 with Color Screen & Maps: A Review In Progress | DC Rainmaker
問題はいくつかの都市でのみ起こる
コメント欄ではWahooのMurrayという方が次のように投稿しています。
こんにちは、レイ(DC Rainmaker)のプレ・レビューにいくつか付け足したいことがあります。私は今日レイと一緒に仕事をしていましたが、最初に言っておきたいのは、新型BOLTは300人以上のテスターが18ヵ国で2500回以上の詳細なテストライドを行っているということです。
レイは使いはじめて間もないユニットでいくつかの問題に遭遇しましたが、私達は今日、マップデータが多い、密度が非常に高い都市(世界でも数地点しかありません)で問題が起こることを発見しました。レイが過去数日に経験した問題の原因はこれであると考えています。私は問題の原因を特定したことに自信があり、レイは後で別のユニットを受け取るでしょう。私達のゴールは今週末までに全てのユーザーに対してこの問題の解決を提供することです。
Wahooは最高品質の製品を提供することにコミットしており、消費者の方は完全に自信を持ってELEMNT BOLTを購入できると考えています。ご質問があればコメントを注視します
果たして東京や大阪といった日本の大都市でもこの問題が発生するのかどうかは不明ですが、このようなかたちで発信力のあるインフルエンサーに正直なレビューを依頼して、問題を共同で解決していくWahooの企業姿勢は素晴らしいと感じます(DC RainmakerはWahoo KICKRシリーズでも多くの有益なフィードバックを同社に提供しており、両者には強い信頼関係が築かれています)。
ところで、こうしたタイプのマーケティングは海外では最近かなり増えています。例えばカメラの世界でもCamera ConspiraciesやGerald Undoneといった超辛口のYouTuberにカメラやレンズのレビューを依頼し、その結果「これではもう誰も買わなくなってしまうだろう」という内容の動画になってしまっても、メーカーは公開を差し止めしたりしません。
そうすることでメーカーやブランドはユーザーからの声を取り入れ、前向きに改善していく姿勢を持っている、という印象が与えられます(YouTubeでは特に「欠点や短所が改善されるストーリー」が多くのファンを生んだりします)。こうしたアプローチは、問題や不具合に一切触れることのない商品紹介よりもずっと良い取り組みではないかと個人的には思いますが、日本ではまだあまり多くない気がします。
というわけでELEMNT BOLT V2を検討していた方にはちょっとだけ朗報です。