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サイクリング

サイクリストの聖地・日本橋の「日本国道路元標」ってどんなもの?

東京中央区・日本橋にある「日本国道路元標」は東京〜大阪を走るキャノンボールのスタート地点、あるいはゴール地点となっており、サイクリストの聖地のひとつとも呼ばれています。この日本国道路元標、なかなかゆっくりじっくり見たことのある方は少ないと思うので、本記事ではトリビア付きでご紹介します。

まず銀座方面から見た日本橋の姿から。大阪出発のキャノンボーラーにとって、最後に目に入ってくるランドマークでしょう。

日本橋

反対に、これから大阪を目指すキャノンボーラーから見た日本橋はこのアングル。日本橋北詰と呼ばれます。

日本橋北詰

この少し手前に「元標の広場」と呼ばれる小さい空間があります。それがこちら。右側にある柱が「東京市道路元標」です。少しややこしいのですが、これが「日本国道路元標」の起源となります。

もともとこの柱が、日本橋の道路の真ん中に立っていて、東京都電車という路面電車の架線柱としても使われていました。それが1972年にこの「元標の広場」に移されました。この柱は由緒正しい本物です。

東京市道路元標

近寄ってみましょう。後ろに見えるのは三越デパート。この柱と三越だけ見るとパリを思わせるような雰囲気です。

東京市道路元標

「東京市道路元標」は夜になるといい感じの灯りがともります。

東京市道路元標

ちなみに「元標の広場」の夜の様子はこんな感じ。ここを通過して中央通りをまっすぐ走り続けると神田・秋葉原・上野に至ります。

元標の広場

そして「東京市道路元標」は道の上から撤去されたわけですが、もともとそれがあった場所の真上に、レプリカが存在しています。日本橋の橋の真ん中あたりから空を見上げてみましょう。これです。こちらがレプリカで、「元標の広場」にあるものがオリジナルです。

東京市道路元標のレプリカ

さて「元標の広場」 に戻りましょう。そこには「日本国道路元標」が台座に埋め込まれています。下に「道路元標複製」と書かれています。複製? ということは、オリジナルがどこにあるはず。それは後で説明しますが、この「日本国道路元標」の文字は佐藤栄作元総理の手によるものだそうです。

日本国道路元標(レプリカ)

この「日本国道路元標」のレプリカは、夜に見ると「東京市道路元標」のライトに照らされて、良い感じに光っています。隣には詳しい説明があります。

日本国道路元標(レプリカ)

日本国道路元標(レプリカ)

「元標の広場」にある「日本国道路元標」はレプリカです。なら本物はどこにあるかというと、ここ、橋の上の真ん中に埋め込まれています。クルマの往来があるので、通行止めの時でもなければ近付けません。

日本国道路元標

別アングルから撮影。ここで少しややこしいことに気づきます。橋の真ん中に埋め込まれている「日本国道路元標」は本物、オリジナルであり、その真上の高速道路に設置されている「東京市道路元標」は複製、レプリカなのです。

日本国道路元標

もう1度「元標の広場」に戻りましょう。ここには石碑が2つあります。1つがこれ、里程標。千葉・宇都宮・水戸・新潟・仙台・青森・札幌までの距離が「粁」という単位で書かれています。こめへんに千。これは「キロメートル」の意。「日本国道路元標」は英語では”Zero Milestone in Japan”なのですが、さすがにマイル表記ではありません。

元標の広場

広場の左側には里程標がもう1つ。横浜・甲府・名古屋・京都・大阪・下関・鹿児島までの距離表示があります。大阪まで550km。

元標の広場

近辺を少しだけ見てみましょう。最近の日本橋は開発が進んでいて、外国人観光客も増えているせいかこんな案内所ができていました。

観光案内所

「元標の広場」のある交差点は、対面に三越があり、右斜め向かいにスターバックスコーヒーがあります。さらに道の反対側には公衆トイレがあるので、ロングライド出発時・到着時のあれこれに便利です。輪行時の駅としては、公衆トイレのすぐ隣が銀座線・半蔵門線の三越駅前駅の入り口になっています。三越の奥にはコレド室町など三井不動産系の商業ビルがガンガン建ちはじめています。

日本橋北詰

橋の反対側ですが、「滝の広場」というものがあり、定期的に小さい観光船が出ています。隅田川あたりまでクルーズして戻ってくる船です。自転車は乗せられず、近くに駐輪するのも難しいのでサイクリング時の利用には不向きです。

滝の広場

この写真を見てもわかるように、日本橋の上の高速道路は側壁が老朽化していて、少しみすぼらしいです。茶色いさびが浮いていて景観的に美しくありません。この高速道路は将来的に撤去されることに決まりましたが、日本橋の上に広い空が戻るのは早くても2030年以降になるとのことです。

日本橋

この橋と「元標の広場」を超えて中央通りをそのまま進んでいくと、先にも書いたように神田・上野方面へ向かいます。また左折すると皇居まで2kmくらいでしょうか。永代通りまで戻って出て東に向かえば、いずれ荒川に至ります。自転車でいろんな場所に遊びに行く時の起点として考えても便利な場所なので、キャノンボーラー以外にもおすすめです。

日曜日に皇居周りでやっている「パレスライド」の帰り道に寄ってみたり、ここで待ち合わせして荒川サイクリングロードを目指したり、上野のワイズロードに自転車パーツを見に行ったり、あとはキャノンボールに出かけたりと、いろいろ便利に使えそうな場所です。

なおこの近辺で食事したい場合は、ラーメン屋さんがわりとあります。「元標の広場」にいちばん近いのが「なな蓮」というお店でここは結構好みです。コレド日本橋の裏側には「たいめいけん」や「じゃんがらラーメン」「ますたにラーメン」があります。「東洋」のカレーも有名。コレド室町方面にもいろんなお店があります。

「たいめいけん」と「ますたにラーメン」はその後、移転しました(日本橋内)。「じゃんがらラーメン」は閉店ました

このすぐ近くに本格的な自転車屋さんはありませんが、小径車専門店の「ローロ」があるので基本的なトラブル時には相談に乗ってもらえると思います。700Cのチューブは置いてないかもしれませんが、修理グッズは手に入るでしょう。

ローロ

日本のヘソ、日本国道路元標。まだ見たことがない方はいつか是非訪れてみてください。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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