うぇ〜い!皆バイブス上げてこぉ〜!
男女問わず学校中の人気者で、ラインの友だち数は1000人超えの超中年級サイクリスト、リア充男子nadokazuです。
すみません…イキってすみません…。
というわけで、本日の駄文はこちら!
西武鉄道!都内の路線でサイクルトレインを通常運行する、唯一の鉄道会社!!
首都圏の大手私鉄のひとつ西武鉄道は、西武多摩川線(是政駅~武蔵境駅間)でサイクルトレインを運行しています。
▼ 参考記事
スタンドの取付が必須だったり、実施区間が多摩川線内オンリーだったりと、スポーツ自転車での利用は余り想定されていないのが残念ポイント。とはいえ首都圏エリアのサイクルトレインというと、あとは運転日や区間が不定期のJR東日本「B.B.BASE」ぐらいしかありません。
考えてみると、西武鉄道って「都内の路線でサイクルトレインを通常運行する唯一の鉄道会社」なんですよね。
2022年10月14日、そんな西武鉄道から西武新宿線と西武池袋線・秩父線で、サイクルトレインの実証実験を行うことが発表されました。
参考 西武鉄道 『新宿線・池袋線等にてサイクルトレインの実証実験を実施します!』
これって…もしかして…自転車乗り的には大ニュースなのでは?
西武鉄道が、サイクルトレインに本気を出してきた!
自転車を分解せずに、ホームからそのまま車内へ持ち込めるサイクルトレイン。実証実験の実施が発表された西武新宿線と西武池袋・秩父線は、西武鉄道の押しも押されぬ基幹路線。いわば、西武鉄道の本丸です。さらに西武多摩川線のときと違って、スタンド無しのロードバイクも持ち込みオッケー!
つまり!
スポーツバイクに乗る自転車乗りをターゲットにしたサイクルトレインに、いよいよ西武鉄道が本気を出してきた!
というわけです。
多摩川線のサイクルトレインも期間指定の実証実験を経て通常施策となった経緯があるので、今回も本サービス化に向けた前哨戦と言えるでしょう。
こういう自転車乗り向けのサービス拡充は、もう無条件に応援したいところ。アンケートに高い評価を付けまくって、ミジンコ程度の微力ですが後押しをしたい!
横浜からだと利用するメリットは皆無だったりしますけど、これは参加するほかありませんよね!
参加にいきなりの壁!事前申込&抽選!!
多摩川線での実証実験では実施日時であれば、ほぼ自由に乗車可能で予約等も不要でした。
ですが今回は、日付も時間もガッチリ指定されています。そのうえ事前申込&抽選制で、新宿線/池袋・秩父線合わせて、たったの32名分しか枠がありません。
今までの人生振り返っても、こういうのって当たった経験が皆無です。終わった…これは参加無理でしょ…余りにも高い壁に絶望しつつ、抽選応募を済ませました。
ちなみにチケットは西武鉄道系列の旅行代理店、「西武トラベル」を通じての販売。通常乗車ではなくツアー参加の扱いになるところは、「B.B.BASE」と同じですね。
10月15日(土)に申込手続きをして、およそ1カ月後の11月12日(土)。西武トラベルさんから、メールが届きました。
はいはい、どうせお祈りメールですよね。じゃあ次の機会にって…え?…当選…本当に…??
戸惑いながら入金を済ませると、11月21日(月)に参加証と参加案内が書留で送られてきました。これは…たぶん奇跡…!
実際に乗ってみた!
というわけで、実際に乗ってみました。実証実験での乗車区間は、西武池袋線の秋津駅(東京都東村山市)から西武秩父駅までになります。
駅近くの指定された場所に集合すると、まずは駅係員さんからのご挨拶と手順の説明があり、座席と自転車の固定方法が記載された紙を受け取って改札からホームに移動します。
乗車するサイクルトレインは、西武秩父行きの「Sトレイン1号」。通常運転では通過する秋津駅に「臨時停車」という形で停車させて、参加者を乗車させます。そのせいか、秋津駅ホームの行き先表示は「通過」のままです。
乗車したあとは、席に用意されていた極太のベルクロで自転車を固定します。多摩川線で何度も使った経験があるので、特に戸惑うことなく作業完了。あとは西武秩父まで、座って過ごすだけです。
そして当然のことですが、自分の周りにいるのは2〜3人のグループで参加されている方々ばかり。キラキラ光るリア充オーラを撒き散らしながら、楽しそうにおしゃべりされているのを横目に、孤独な老人はひとり自分の世界に閉じ籠もります。
羨ましくなんかない…羨ましくなんかないぞ…!
深く被るフードの中、超奔放な凶暴な本性で嘆きのフォルテを打ち鳴らそうとしていたら、バイクラさんやサイスポさんの取材を受けたり、西武鉄道の方に話を聞かれたりしたので、西武秩父まではアッという間でした。
西武秩父駅では、普段は封鎖されている連絡通路を通って改札があるホームまで移動します。これは特別感ありますねー。
改札を出たあとは、復路の説明を軽く受けて解散。秩父ぼっちサイクリングのスタートです。
せっかくだから、俺は秩父鉄道のサイクルトレインにも乗車するぜ。
西武秩父線に隣接する秩父鉄道線でも、サイクルトレインを実施しています。休日は御花畑駅(西武秩父駅から約350m)から、三峰口駅までの乗車が可能です。
参考 秩父鉄道『「ちちてつサイクルトレイン」についてのご案内』
せっかくなので、ここはダブルサイクルトレインをキメるしかないですよね。というわけで、そそくさと御花畑駅まで移動します。秩父鉄道のサイクルトレインは「先頭車両いちばん前のドアから乗車/降車」「車内では自転車をしっかり支える」というルールがあるだけ。ホームや車内で、係員さんからの特別な案内はありません。
影森駅での乗り換えを経て、終点の三峰口駅までは約20分の旅路です。
三峰口駅から、どこに向かう?
さてさて、イキオイだけで三峰口駅まで来てしまいましたが、実はほぼノープラン。マスターさんがダム巡りをされていて「控え目に言って最高」だったそうなので、そのルートをパク…参考にしようとしたのですが、よく見てみると途中にあるループ橋「雷電廿六木橋(らいでん・とどろきばし)」が高所恐怖症には通過不可能な高さです。
▼ 参考記事
途中の二瀬ダムから先には行かない!と心に決めて、とりあえずスタートしました。紅葉の季節だけあって、沿道の景色は非常にいい感じです。
山肌をまさに削り取って道路を通しているのを目の当たりにすると、自分がとんでもない山奥に来てしまったことを改めて思い知らされます。
そして三峰口駅を出発してからは、走っているすべての区間が上り坂。ペダルを1回転させるたびに、脚力が失われていきます。
道路脇から見える渓谷美を楽しみつつ、必要以上にゆっくり走って、ようやく二瀬ダムに到着しました。放水はしていなかったので、nice dam.な雑コラ画像は作れません。
引き返すと時間が余る。選択肢は2つ!
さてさて、二瀬ダムに到着したのは11時19分。復路のSトレイン4号は17時7分発なので、ここで戻るとさすがに時間が余りまくります。
この先に、残された選択肢は2つ。
ひとつは直進して、滝沢ダム(奥秩父もみじ湖)を目指すルート。しかしながら、先述のとおり超高高度の走行を強いられる、悪夢のループ橋が行く手を阻みます。
そしてもうひとつは、左折して二瀬ダムの突堤を通過し、関東屈指のパワースポットとしても知られる、三峯神社へ向かうルート。こちらには、高所恐怖症的な問題点はありません。
だがしかし!
凛は知ってるよ。この先は三峯神社までずっとずっと、キツい坂が続くってこと。そう、別の意味で「高所」の洗礼を受けてしまうのです。
やっぱり引き返す?でも、それは「逃げ」でしかありません。お母さんが言ってました。逃げたら1つ、進めば2つ手に入るって。
どうせ直進したって、坂はあるんです。それなら、三峯神社に向かってやりましょう。「絶景」と「登坂成功」の、2つを手に入れてやろうじゃありませんか!
気合いを入れて再スタートしますが、ここまでの登りで脚のライフは完全に消失。そのうえ、容赦のない斜度で延々と登坂が続きます。いくら気合いを入れたところで、それに応えられる脚力なんて残されていないのです。いつものように絶望状態で登坂し続けて、果てしない時間が経過。さすがにもうそろそろゴール…と期待したところに、残り5kmの看板を見せられてメンタルがゲシュタルト崩壊しました。
憂鬱な日々 増えてくトラウマ いらない私の負の遺産…
黒い思い出を心に刻み込んで、ようやく三峯神社に到着。脚力はマイナス状態で、もはや拝殿まで行く力も残っていません。三つ鳥居の前で頭を下げて、逃げるように引き返しました。
三峯口駅に戻ってくると、ちょうどSLが出発するところに遭遇できました。いやー、思った以上の大迫力。これは圧巻です。
あとは、再び秩父鉄道のサイクルトレインで御花畑駅へ。帰りの電車が出発するまでの時間を使って駅前の日帰り入浴施設「西武秩父駅前温泉 祭の湯」で汗を流し、帰路につきました。
秋津駅では、往路と反対側の北口改札を出たところで解散。今回のサイクルトレインの旅は、これにて終了です。
…このあと、自分は横浜まで帰らないといけないんですけどね!
出発するのが秋津駅だと、誰にメリットがある?
というわけで、西武池袋線・秩父線のサイクルトレイン実証実験に参加してきました。プランで特徴的だったのが、やはり出発/到着が「秋津駅」であること。おそらく、改札からホームが平坦に近い(自転車での移動がしやすい)のが理由でしょう。
秋津駅出発/到着でメリットを享受できるのは、まず「秋津駅まで自走できる地域にお住まいの方」。自宅を出発してから帰宅するまで、自転車の分解を一切せずに鉄道利用のサイクリングが楽しめてしまいます。
次に大きなメリットを享受できて、かつ数も多いのが「武蔵野線沿線にお住まいの方」だと考えます。
現状だと武蔵野線から西武池袋線に乗り換えるには、新秋津駅から秋津駅までの約400m(Googleによる)を輪行状態の自転車を抱えて移動する必要があります。往路はともかく、自転車に乗って体力が削られている復路では、さすがに厳しい距離です。
とはいえ、いちど輪行解除して自走し、再び輪行袋に収納する…という手間をかけるのもかなり微妙。輪行での乗換駅としては、機能しづらいと言わざるをえません。
だがしかし!
秋津駅からサイクルトレインに乗車できるとなると、この事情が大きく変貌します。新秋津駅で輪行を解除してから秋津駅まで自走、そのまま乗車すればオッケー。復路も新秋津駅まで自転車に乗れるので、普段通りに一度の輪行作業だけで帰宅できるようになります。
自転車を運ぶには長すぎて輪行解除して乗車するには短すぎる、そんな新秋津駅~秋津駅間を移動するための膨大な手間が消失し、「新秋津駅まで輪行して、その先は普通のサイクリング(電車移動あり)」というプランにできてしまうのです。
あまり現実的ではなかった武蔵野線から西武池袋線への乗り換えが、一気に現実的になる。埼玉エリアや西東京エリアから、秩父・飯能に向かうときの利便性がグッと向上すると言えるでしょう。
まとめ
自転車の分解/折り畳みなしで鉄道移動ができてしまうサイクルトレインは、実に特別感のある体験です。西武多摩川線では、恒常施策としてサイクルトレインが実施中なので、未体験の方は、スタンドを取り付けた自転車で武蔵境駅か是政駅に行って、ぜひいちど体験してみてください。
あと記事本文でも書いていますが、自分が住んでいる横浜エリアからだと、秋津駅乗車ではメリット無しです。そもそもSトレインは、横浜から乗り換え無しで西武秩父に行ける列車。最初っから輪行すればいいだけで、途中からサイクルトレインになっても意味無いんです。マジで。
というわけで、西武鉄道線様と関係各社様におかれましては、Sトレインを妙蓮寺駅に停車させてサイクルトレインにするプランを、ぜひご検討ください!!!(2回目)