サングラス製品レビュー

Coleman オーバーグラス(偏光サングラス CO3012-2)の使用感 1600円は6000円に勝てるのか

Coleman オーバーグラス(偏光サングラス・型番CO3012-2)の実物紹介記事です。メガネの上からも着用できるこの製品は、今年の3月にレビュー記事を掲載したAlpina Overview(ハバナ)と酷似したデザインでありながら、実勢価格は1600円と大変安価で、Amazonでは実勢価格約6000円のAlpinaよりもはるかに人気があります。

Coleman オーバーグラス(ブラックマット CO3012-2)

ぱっと見はほとんどAlpina Overviewと同じに見えるColeman オーバーグラス。果たして品質・性能も同等なのかどうか。一緒に見ていきましょう。

ビルドクオリティは値段なり

下はAlpina OverviewとColeman オーバーグラスのツーショット。Coleman オーバーグラスには3種類のフレームカラーがあり、筆者が購入した「ブラックマット」はレンズがブラウン系の唯一のものです(残り2つはスモーク系)。大いに気に入って使っているAlpina Overviewの「ハバナ」のレンズもブラウン系なので、合わせました。

Coleman オーバーグラス(ブラックマット CO3012-2)とAlpina Overview(ハバナ)

正直なところ、手に取ってすぐに「あー、これは値段なりの品質かな…」と感じました。超安っぽいとまでは行かないのですが、並べるとAlpina Overviewには高級品のオーラがあるのがわかります。

しかし、フレーム形状は細部を眺め回してもほぼ同じに見えます。レンズとサイド採光部の形状も、私には違いがわかりません。全く同じモールドが使われているのではないかと感じます。テンプルのフレーム側の厚みだけ少し違いますが、それ以外の違いが本当にわからない。実測重量もAlpinaの33gに対しColemanは32gと近似。

Coleman オーバーグラス(ブラックマット CO3012-2)とAlpina Overview(ハバナ)

新品の状態でフレーム右上(下の写真の白丸で囲ったところ)に小さいバリのようなものがありました。また、Alpinaに比べるとレンズの嵌合が少しだけゆるいらしく、押したり拭いたりするとペコペコします。Alpinaは、何回も落としたことがありますがレンズが外れたのは1度だけ。Colemanは初日に誤って室内で落としてしまい、その時にレンズが外れました。

しかしそれで壊れてしまったわけではなく、レンズをハメ直してちゃんと使えています。

質感やビルドクオリティはさすがに6000円のAlpina Overviewには劣る印象です。しかし1600円のサングラスにこれ以上の品質を期待するのは酷な感じではあります。

視界の比較は意外な結果に

今度はレンズの品質・性能を見ていきましょう。Coleman オーバーグラスの可視光線透過率は20%と聞いていたのですが、この型番CO3012-2のフレームには「15%」という数字が印字されていました。調べるとこのブラウンはやはり透過率15%で、他のカラーが20%のようです。Alpinaのハバナも透過率15%なので、ペーパー上は両者同じような明るさのレンズということになります。

Coleman オーバーグラス(ブラックマット CO3012-2)

しかし、数字と実際の視界の印象が違いました。下の写真では、船や橋をそれぞれのサングラスで見比べた結果です。左側がColeman オーバーグラス(CO3012-2)、右側がAlpina Overview(ハバナ)です。カメラの撮影設定は同一です。

Coleman オーバーグラス(ブラックマット CO3012-2)とAlpina Overview(ハバナ)のレンズ品質の違い

この写真からもわかるように、Colemanのほうが少しだけ明るい印象を受けるのです。印象、というか、確実に明るい。また、着用時は気付かなかったのですが、撮ってきた3組の写真を検証したところ、ColemanはなんとAlpinaよりもほんの少しだけ映像の滲みが少なく、シャープネスも若干高いように見えるのです。

Colemanのほうが明るいから映像も少しシャープに見えるのか。またColemanのUVカット率はちゃんとしているのか。そのあたりが気になりますが、検証が難しいところです。

なお乱反射をカットする偏光性能でも、ColemanはAlpinaに劣っていません。コントラストも良好。太陽の方向を見て、顔を上下左右に動かした時のフレアの発生具合にも両者ほとんど違いはありません。

以下、まとめてみます。

  • Coleman オーバーグラスの質感やビルドクオリティはAlpina Overviewよりもはるかに劣る
  • レンズの可視光線透過率はAlpinaと同じ15%とされていながらも、実際は少し高いようだ
  • Colemanのほうが視界がややシャープで、滲みも少ない印象を受ける、しかしこれが透過率と関係があるのかどうかはわからない

ちなみにUVプロテクション効果は、Alpina Overviewが公称99.9%。Coleman CO3012-2は、公式製品ページがないようなので不明ですがショッピングサイトでは「99%」という表記をいくつか見かけます。UVカット性能についてはAlpinaのほうが自信を持っているように見えます。このあたりは長期使用してみないと何も言えないところ(A/Bテストも難しい)。

総合的な感想としては、これで1600円ならお買い得感はあります。既にAlpinaを持っている私としてはこれを予備として持っておけるのは嬉しいことで、少し明るめなのは間違いないので、雲が多めの時はこちらにする、という選択もできそうです。映像がAlpinaより少しだけシャープなのかもしれないところは「ぐ、ぐぬぬ…」と良い意味で正直ショックではありました。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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