サイクリング

香川県小豆島!国内随一のオリーブアイランド(自称)で、絶景ゆるポタしよう!

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宇宙スペースワーストナンバーワン自転車乗り、nadokazuです。

というわけで、本日の駄文はこちら!

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ビクターエンタテインメント

自転車乗りは、島が好き!

離島サイクリングが、このところ大のお気に入りです。昨年は伊豆大島と佐渡島を走って、「絶海の孤島」ならではの走行体験を楽しんでいます。

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そういえばマスターさんも、最近は伊豆諸島に行きまくっている様子。

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このデータをもとに深い考察を行ったところ「自転車乗りは島が好き」という、揺るぎない事実が導き出されました。n数が少なすぎて根拠が皆無なこと以外は、どこにも隙がない完全にパーフェクトな理論です。

離島でサイクリングするのって、何が楽しいの?

そもそも訪れる機会が滅多にない場所で走るというのは、それだけでワクワクが止まりません。

しかも離島という地理的な特性から、海の間近を走ったり、独特な地形が見られたり、その島ならではの文化があったりと、魅力ある旅の要素がデフォルトで満漢全席状態です。

そのうえ、旅の始まりと終わりには「船旅が必ずセットになる」のですから、もうトキメキ大爆発!

「行って」「走って」「帰る」という、旅のプロセスすべてが最っ高!いよいよ訪れた自転車のベストシーズンを楽しむのに、「離島サイクリング」は極めて魅力的な選択肢になるでしょう。

失われた新作を求めて。

すべての自転車乗りに激推ししたい名著、

『おりたたみ自転車はじめました』
『おりたたみ自転車と旅しています』

の著者である、星井さえこ先生の新作が発表されました。

普通に販売されていたとしても瞬時にポチりますが、今回の作品はなんと無料配布ですってよ、奥様!!

大盤振る舞いに狂喜乱舞したいところですが、これはジャンボフェリーのパンフレット。公式な配布場所は、フェリー乗り場や船内限定です。関東在住者にとっては、あまりにも大きくて高いハードルが課せられていました。

喉から手が出るほど欲しい!読みたい!けれど入手は、もはや絶望的。自分は、どうして関西エリアに生まれなかったのか…。

血の涙を流しながら出自の不幸を嘆いていると、ひとつだけパンフレットを手に入れる方法が存在することに気づきました。

ジャンボフェリーに乗船して、旅をすればいい!

そうすればフェリー乗り場には必ず訪れることになりますから、星井さえこ先生のパンフレットを100%確実に入手できます。

さらに!パンフレットの内容をパクr…参考にすることで、旅の充実度が大幅アップすることも間違い無しです!!

そうだ 小豆島、行こう。

小豆島って、どんな島?

瀬戸内海に浮かぶ香川県の離島、小豆島。同島のサイクリングは、近畿/中国/四国圏で「マメイチ」として親しまれている…らしいです。

小豆島観光協会の公式サイトをはじめ、あちらこちらで大量の観光コンテンツが提供されていて、情報には事欠きません。ざっくりピックアップしてみると

  • 瀬戸内海で2番目に大きな島
  • 瀬戸内海の最高峰を擁する
  • 温暖少雨、年平均気温は15度前後
  • 醤油製造で400年の伝統を誇る
  • 日本三大渓谷美の1つ「寒霞渓(かんかけい)」など絶景スポット多数
  • 国内随一のオリーブアイランド

辺りが、小豆島の推しポイントになるでしょう。

個人的に特筆すべきと感じたのは「自然が織りなす風景」「特徴的な街並み」「地理的に珍しい場所」「島ならではの産業と文化」「観光客向けの映え映えな施設」「地元グルメ」「オシャレカフェ」などなどが、抜け漏れなく勢揃いしていること。

一泊二日でも全部は抑えきれないほどに、見どころ大充実!もはや、観光資源の全部乗せラーメンです。ここまで充実してる離島って、相当に珍しいのでは?

首都圏から小豆島へ!どうやって行く?

そんな小豆島に首都圏エリアから当日朝の出発で自転車を持って行くとなると、代表的な選択肢は「岡山ルート」「姫路ルート」「高松空港ルート」の3つ(ぜんぶ勝手に命名)になるでしょう。

①当日朝出発 岡山ルート<東京発・土庄港着>

東京駅6時00分発、のぞみ1号に乗車。9時09分、岡山駅に到着したらすぐに輪行解除。約11kmを自走して、新岡山港に向かいます。10時10分発の国際両備フェリーに乗船できれば、小豆島の土庄港には11時20分の到着です。

土庄港周辺は島内で最も宿泊施設が充実しているエリアなので、宿泊予定のホテルに荷物を預けて身軽に島内サイクリングを楽しむ!というプランニングもしやすいでしょう。

<参考交通費>
新幹線普通車(のぞみ)指定席:東京〜岡山 1万7,370円
国際両備フェリー(自転車込み):新岡山港〜土庄港 1,590円
合計1万8,960円

②当日朝出発 姫路ルート<新横浜発・福田港着>

新横浜駅出発なら、こんなルートも選択できます。6時00分発のひかり533号に乗車して、8時49分に姫路駅で下車。輪行解除して約7km自走したら、姫路港9時45分発の小豆島フェリーに乗船します。小豆島の福田港には、11時25分の到着。ちなみに東京駅発だと姫路駅到着が最速でも9時14分になってしまうので、フェリー乗船までの時間に余裕なさすぎです。これは、新横浜発限定ルートと考えておくのが良さそう。

姫路からのフェリーが到着する福田港周辺は、宿泊施設がかなり少なめ。荷物を持ったまま、他のエリアへの移動が必要になるケースも多いでしょう。ひかり号は自由席を使って新幹線代の節約を図らないと、このルートに優位性は無いかも。

<参考交通費>
新幹線普通車(ひかり)指定席:新横浜〜姫路 1万6,170円
小豆島フェリー(自転車込み):姫路港〜福田港 2,240円
合計1万8,410円

③当日朝出発 高松空港ルート<羽田空港発・土庄港着>

公共交通機関の陸の王者、新幹線。その最強のライバルである飛行機を使って、小豆島へのアクセスを目論みました。羽田空港6時55分発のANA531便を使えば、8時10分に高松空港に到着できます。この恐るべきスピード、やっぱり飛行機はすげぇ。

空港に到着したあとは、フェリー乗り場行きのリムジンバスに乗り換えます(※輪行袋に収納した自転車はトランクに積載可能)。高松港のフェリー乗り場到着は、ダイヤ通りなら9時18分。10時発のフェリーに乗船すれば、11時に土庄港に到着できます。

当日朝出発で、最も早く小豆島に上陸できるのは飛行機利用。これは間違いのないところです。また、早めの予約をすることで鉄道利用より運賃が抑えられるのも、飛行機利用のメリット。執筆時点だと、「スーパーバリュー55」なら羽田〜高松便は片道1万2,360円!新幹線よりも全然安い!!

<参考交通費>
ANA(エコノミー):羽田空港〜高松空港 1万2,360円
リムジンバス:高松空港〜フェリー乗り場 1,000円
小豆島フェリー(自転車込み):高松港〜土庄港 1,070円
合計1万4,430円

羽田空港までの運賃を考慮しても、「首都圏から小豆島に行くには、飛行機利用がいちばん速くてコスパがいい」という結果になってしまいました。

もう飛行機利用一択!と思わなくも無いのですが、これ「スーパーバリュー55」だからこその価格なんですよね。1カ月以上前に予約したが最後、当日は雨だろうが嵐だろうが日程変更は効きません。かといって、直前の予約や変更可のチケットだと価格は何倍にも跳ね上がります。たとえば変更可の「フレックス」は片道4万0,370円(!)。往復したら、セール中のDAHON K3に手が届きそうなレベルです。

天候リスクを勘案すると、金券ショップで株主優待券を購入して株主優待割引を使うなどの工夫が必要になるでしょう。ただ、そうなると価格メリットも消えていくので「20分速く着けるだけなのに、輪行移動の負荷はかなり高い」という、ちょっと使いにくい感じになってしまうのが残念なところ。

あと、飛行機移動は楽しいのですが、搭乗〜降機までのプロセスが鉄道よりも煩雑。

「やることが…やることが多い!!」

という心理状態になっちゃって、旅のプロセスを楽しむ視点が希薄になりがちなんですよねー(個人的事情)。

ジャンボフェリー利用で、現地滞在時間を最大化!

いずれにしても、首都圏を当日の朝に出発して小豆島へ向かうとなると「到着が昼前になってしまう」というのが避けられそうにありません。見どころ・走りどころがモリモリの島なので、1泊だけの滞在だと「行きたかったけど、今回は諦める」という苦渋の選択を迫られそうです。うーむ。

となると俄然魅力的になるのが、このルート。

④前日出発・ジャンボフェリー船内泊ルート<東京駅発・坂手港着>

以前、高松に行ったとき使った神戸港発のジャンボフェリー、最終目的地は小豆島(坂手港)なんですよね。これを活用しない、というテはないでしょう。前日夜に神戸入りして、深夜1時に神戸港を出発すれば、翌朝7時15分に小豆島に到着可能です。

<参考交通費>
新幹線普通車(のぞみ)指定席:東京〜新神戸 1万5,090円
ジャンボフェリー(シングル個室・自転車込み ※土休日料金+深夜料金込み+ネット割適用):神戸港〜坂手港 5,870円。
合計2万0,960円

ひかり号で新幹線代を節約している新横浜〜姫路〜福田港ルートとの比較だと、交通費は約2,500円が上乗せ。けれど、それはシングル個室利用を条件に加えているせい。サイクリングの前日ですから、身体を横にしてしっかり休みたいですよね。これぐらいの差額なら、ぜんぜん許容範囲では。

さらに!シングル個室利用者はプレミアム席利用特典が適用されるので、船内風呂の入浴が無料になります。朝風呂をキメて、すっきりコンディションで走り出せるのは大いに魅力的。そして何より「現地到着の時間を4時間近く早められる」という点には、差額以上の価値を感じてしまいます。

朝イチにスタートできるので、到着日に島の外周をグルっと1周してからの投宿だって無理なく可能。翌日は寒霞渓ヒルクライムのあと、中山千枚田に土庄周辺、道の駅などのスポットを塗りつぶして帰路に着く。という「1泊2日小豆島ぜんぶ盛りプラン」の実現だって、夢ではありません。

ホテル宿泊の費用を抑えつつ現地の滞在時間を最長化するなら、この船内泊ルートが最強に思えます。

あと旅の特別感をいちばん感じられそうなのは「サンライズ瀬戸で高松まで行って、フェリーで土庄港」というルートですが、チケットの確保が絶望的。これは、検討の俎上に載せられないですね…。

実際に行ってみた。

というわけで、実際に小豆島に行って2泊3日のサイクリング旅行をしてきました。寒霞渓ヒルクライム(吐血)、島の外周をほぼ一周、島内各所の謎オブジェ鑑賞、醤油を醸造しているもろみ蔵の見学、ロープウェイ輪行などなどを楽しみまくっています。

で、小豆島について把握した内容を雑にまとめると、こんな感じでした。

一周すると、どれぐらい?

小豆島の外周を三都半島、前島、大角鼻灯台のある半島(小豆島町役場に問い合わせたところ、半島名は「無い」とのこと)も含めてグルッと一周して、さらに田ノ浦半島を二十四の瞳映画村まで往復すると、走行距離はRWGPS計測で111.2kmになります。朝走り出せば、夕食の時間までに十分に走りきれる距離です。

土庄港〜大部港〜福田港〜坂手港までの島の北側を中心とする道は交通量も少なく、自転車で気持ちよく走れるでしょう。そのうえ、基本は海沿いの絶景路。瀬戸内ならではの風景を眺めながら、ペダルを踏み込んでいると多幸感に満たされます。

ただ、多いんですよね。数え切れないほど、頻繁に出てくるんです。

坂が!!

平坦部分ほとんど無しで、アップダウンしかない。そのうえ斜度10%超えもカジュアルに登場してくるので、もうヘロヘロです。これフロントシングル小径車だと、かなりキツいのでは?

あとサイクリスト向けの案内看板が、島のあちこちに設置されています。親切設計うーれしー!

なのですがメインのルートを外れると途中で案内が消えたり、分岐でどっちに進むか迷ったりするケースもあったので、もう少しだけ設置箇所増やして欲しいなぁというのが本音です。

小豆島でいちばんの快走路は?

あくまで個人的な感想ですが、県道249号 田浦坂手港線、小豆島町古江交差点〜二十四の瞳映画村までの約6kmがいちばん気に入りました。適度なアップダウン。海の向こうに見える山並み。行き交う船。それでいて、交通量は少なめ。もう何往復だって、できちゃいそうです。

ジャンボフェリーが出港する坂手港の近くなので、最終日の乗船前にも時間調整で走り回りました。

定番の見どころは?

●エンジェルロード
干潮になると、沖の島まで陸続きになる。いわゆるトンボロ現象が見られる場所で、小豆島でもトップクラスの観光スポット。

恋人と手を繋いで歩くと恋愛成就!という喧伝で縁結びスポット化されていて、自分みたいなぼっちサイクリストが迂闊に近づくとリア充オーラでダメージ100ポイントを受けます。

●ギリシャ風車
道の駅 小豆島オリーブ公園に設置された風車。実写映画「魔女の宅急便」のロケ地だとかで、みんながホウキを持ってジャンプした写真を撮ってるリア充スポットです。

カップルと家族連れが、ひっきりなしに映え写真を撮っているので、自分みたいなぼっちサイクリストが迂闊に近づくとリア充オーラでダメージ100ポイントを受けます。

●土渕海峡
小豆島本島と前島の間にある、全長2.5kmの海峡。最狭部の幅がわずか9.93mしかない、ギネスブック認定の「世界で最も狭い海峡」です。パッと見は、もう川にしか見えません。海峡の近くにある土庄町役場では、横断証明書が買えます。100円でした。

リア充の皆さんが自撮りしているので、自分みたいなぼっちサイクリストが迂闊に近づくとリア充オーラでダメージ100ポイントを受けます。

●寒霞渓
日本三大渓谷美と称され、ミシュランで星を獲得している絶景ポイント。ロープウェイ山頂駅付近の標高は、612m。

島の東西南北4方向それぞれから登坂ルートがあるのですが、信じがたいことに1日でそのすべてを登り切る「グランドクロス」というチャレンジを行う頭のおか…エクストリームなサイクリストもいらっしゃるらしいです。

ルート長が最も長く、斜度が緩くなるはずの西側からのアプローチが最もキツい!というバグったヒルクラポイントになっていて、その凄まじい斜度は下りですら恐怖です。自分みたいなへっぽこサイクリストが迂闊に近づくと、ダメージ100那由他ポイントを受けて再起不能になります。

●四方指(しほうざし)大観望
標高777m。寒霞渓の山頂駅から、さらにヒルクライムしてようやく到着できる展望スペース。

その名の通り小豆島を360度見渡せる展望台…のはずですが、空気がモヤっているとせっかくの眺望がパーになってダメージ100ポイントを受けます。

地元の方に聞いたオススメ!

幸之助@自転車おっさん(@PLYhnol3bSPVzCe)さんに教えていただいた、小豆島のオススメポイントはこんな感じ。

●渡し船
道の駅オリーブ公園の向かい側にある、小豆島観光協会(オリーブナビ小豆島)に隣接した「オリーブ・ナビ桟橋」と、「二十四の瞳映画村」までを結ぶ渡し舟。星井さえこ先生も乗船された模様。

この渡し船の手配には「船頭さんの携帯番号に電話をかけて呼び出す」という、スーパー最先端システムが採用されています。料金は、自転車込みで片道750円でした。

●しょうゆソフト
マルキン醤油記念館前の「物産館」で販売されている、その名のとおり醤油を使って風味付けされたソフトクリーム。

普通に美味しいソフトクリームなのに、鼻から抜けていく醤油の風味。この脳がバグる味わいは、唯一無二なのでは(好みは分かれそう)。

ジャンボフェリーのパンフレットで紹介されていたポイント(の一部)

星井さえこ先生執筆のパンフレットを小豆島に渡ってからようやく手に入れたのですが、もうツボがバッチリ押さえられています。自分みたいな雑な人間の適当な下調べでは、開拓できていなかったポイントもバッチリ掲載。「小豆島ビギナーは、まずコレを読むべし!」と、声を大にして主張したいです。

パンフに紹介されているルートをなぞるだけで、十分以上に満足できる小豆島サイクリングが楽しめるでしょう。というわけで、巡礼した場所をいくつか。

●ヤマロク醤油
昔ながらの木桶を使って、時間をかけて醤油を醸造している蔵元さん。醸造所を見学させてもらえるのですが、並んだ巨大な木桶に醤油が仕込まれている様子は迫力ありますねぇ。

見学のあとは、複数の醤油をテイスティングさせてもらえます。色味も味わいも、仕込み方で全然違う!これは、なかなかの新体験。

まて あわてるな これは孔明の罠だ!…とわかっているのに、まんまと5本セットを購入してしまいました。

●寒霞渓ロープウェイ
寒霞渓を空中から鑑賞できるロープウェイ。長さ917m/標高差317mで、特筆すべきは「輪行が可能」なこと。通常の片道料金は1,300円(季節によって変動)ですが、100円追加で輪行袋に入れた自転車を乗せることができます。この発想はなかった。

ちなみに分解しないでそのまま乗せることもOKですが、その場合は1人分の料金が丸ごと上乗せ。つまり、料金2倍です。まぁ、輪行袋に入れますよね。

乗り場までは、階段と斜路での結構な昇降が必要になります。自転車を抱えた状態での階段クライムは、かなりのハードさ。折り畳みならともかく、フルサイズロードだと相当厳しいのでは…?

自走で登坂したほうがラクかも…と思わなくも無いですが、そうするとロープウェイからの景観は観ることができません。ミシュランの星を獲得した絶景を、間近で観られる至高の5分間。この寒霞渓ロープウェイには、自転車運搬の苦行に耐えて搭乗するだけの価値が間違いなくあります。

●オリーブリーゼント
島のところどころに、唐突に置かれている「ART SETOUCHI」のアート作品のひとつ。坂手港近くの住宅街の路地を抜けたオリーブ畑の中にあって、自転車の機動力が本領を発揮します。

ナビの誘導を受けつつ路地を彷徨っていると、島の方々の暮らしがホンのちょっとだけ垣間見えて非常に興味深いです。

「ART SETOUCHI」のアート作品はほかにも色々ありましたが、個人的に衝撃度がいちばん高かったのは廃屋を活用した巨大オブジェ「ヒトクサヤドカリ」かなー。

●なかぶ庵
小豆島名物、生そうめんがいただけるお店。星井さえこ先生曰く「モッチモチで私の知ってるそうめんと全然違う!」らしいです。

要予約だったので諦めました。無念!!

●醤(ひしお)の里
坂手港からすぐの場所にある、醤油の醸造所がならぶ街並み。「しょうゆソフト」が食べられるマルキン醤油記念館もこのエリアにあります。

休日に走った時は工場が稼働していないのか、醤油の香りがちっともしなくて拍子抜け。ですが平日朝に走ったら、むせかえる醤油の香りに驚かされました。

自転車フレンドリーな宿泊施設!

島内では1泊目と2泊目は別々のホテルに宿泊しましたが、どちらも実に自転車フレンドリーな対応でした。楽天トラベルのレビューを見ていても、自転車フレンドリーな宿泊施設が多くある印象です。まぁ、これはあくまで口コミなので、最終判断は宿の公式サイトなどで確認を。

いずれにせよ「自転車をお持ち込みいただけます」と、ハッキリサイトには書いてあるのに当日拒否した挙句、あとから規約を書き換えて隠蔽を謀るようなトンデモ宿泊施設は小豆島には無さそう。

自分が1泊した土庄の「ホテルグリーンプラザ小豆島」では、自転車をそのまま持ち込める部屋が2室設定されていました。すでに先約済みで自転車持ち込みOKルームには泊まれなかったのですが、ロビー内に自転車を置かせてもらえたので安心して過ごせています。

「ホテルグリーンプラザ小豆島」の激推しポイントは、宿泊者全員に「コーラ飲み放題」のサービスがあること。それはつまり、コーラが飲み放題だということです。

コーラは、サイクリストの血液。コーラでしか摂取できない栄養を含み、そのうちガンにも効くようになるとすら言われています(大虚です。念為)。空母の飛行甲板にコーラを撒けば、トンキン湾の上ではぐれちまった飲んだくれのベンジャミンだって無事に帰還してくるでしょう。

食事の大半が仕出し弁当だったり、大浴場のジャグジーが使用停止中だったりと残念に思える点もありますが、目の前をフェリーが行き交う眺望、スタッフの皆さんの丁寧な対応、割と良好なコストパフォーマンスなどなど、このホテルは滅茶苦茶気に入りました。リピート確定です。

ジャンボフェリーの新船「あおい」が最高。

帰路に使ったのは、ジャンボフェリーの小豆島〜神戸航路。15時15分発の便には、新造船の「あおい」が投入されています。

「あおい」は2022年の10月に就航したド新船で、僚船のりつりん2(1990年7月竣工)と比べると圧倒的に現代的な設備を持っています。各部もまだピカピカです。

激推し!コンフォートリクライニング席!!

そして、本船で激推ししたいのが「コンフォートリクライニング席」。通常期1,500円。繁忙期だと2,000円と、結構な追加料金になります。ですが、その価値ありまくり!なにしろ

  • 広々スペース!
  • ふかふかシート!
  • 前面展望!
  • 快適空間!
  • お風呂無料!
  • コンセントあり!
  • テーブル席も使える!

などなど、まさにコンフォートな体験ができるだけの条件が勢揃い。

エレベーターの中で幼い子供を口汚く怒鳴り散らす親がいた(実話)一般エリアとは完全に切り離されていて、コンフォートリクライニング席エリアはもう別世界。新幹線の自由席と、グリーン席以上の差を感じます。

シート後部には荷物が置けるスペースがあって、しかも鍵付き!シートにはリクライニング機構だけでなくレッグレストも装備されていて、寒霞渓ヒルクライムで崩壊した両脚を脚を支えてくれます。まさに、至福の乗船時間です。ゆったり静かな空間でフカフカシートに身を任せながら旅の思い出に浸るのは、まさに最高の締めくくりになるでしょう。

ちなみに、エリア内は撮影禁止なので写真はありません。

あと最高なのが船内風呂!プレミアム席特典適用で、使用料無料です。出港直後は混雑していましたが、小豆島を離れる頃には独り占め状態になりました。瀬戸内海を眺めながらの入浴は、サイクリング旅行の締めとして最上級の体験になります。

昼便であれば、もうこの「コンフォートリクライニング席」以外を選択する理由が無いです。差額以上の価値を感じました。超おすすめ。

「サイクルピット」は、正直なところ微妙!

「あおい」には、座席のある2階エリアに自転車をそのまま持ち込めるガラス張り専用スペース「サイクルピット」があります。利用料金800円。

使ってみましたが、ここは正直なところ微妙でした。

車両甲板からサイクルピットのある2階まで昇降するエレベーターは、乗船時も下船時も混雑していて乗るまで時間がかかり、フロアに辿り着けません。

またスタッフの方にはエレベーターを出たらそこで待つように言われましたが、10分以上待って出港したあとも係員さんがいらっしゃいません。仕方なく、勝手に置きました。

サイクルピットはガラス張りのエリアですが、施錠されているわけではありません。立ち入り禁止の札とチェーンがかかっているのに、平然と立ち入ってくる親子連れも目撃しています。航行時は立ち入り禁止になる車両甲板よりも、サイクルピットのほうが盗難やイタズラのリスクが高くないですか?

新船あおいは最高でしたが、サイクルピットはリピートしないと思います。

まとめ:小豆島ってサイクリングに向いてるの?

2泊3日しかしていませんが、実にサイクリング向きの島だと感じました。サイクリングのありとあらゆる楽しみ方に、全方位で対応できる懐の深さがあります。

  • クルマが少なくて景色のいい道で、思いっきりペダルを踏みたい!
  • ゆる〜く映えポイントを巡りながら、島の歴史や伝統工芸に触れたい!
  • 激坂を登って、自分の限界に挑みたい!

小豆島、これが全部できちゃうんですよね。しかも、かなりのハイレベルで。誰もが自分にピッタリの自転車旅を楽しみ尽くせる、自転車乗りのパラダイス!実にすんげぇ島です。ここに何度も行けてしまう、地元の皆さんが本当に羨ましい。

こんな島、関東地方には存在しません。新幹線代とフェリー代を注ぎ込んで訪れる価値、間違いなくあります。 わずかな滞在でしたが、小豆島のことを思いっきり気に入りました。絶対リピートしますよ!!

著者
などかず

美味しくご飯を食べることをモチベーションにペダルを回し、機材の性能に頼り切って「頑張らないことを頑張る」物欲系へっぽこ自転車乗り。リアルで自転車に乗れない週末にはZWIFTで合計100km以上のバーチャルライドを欠かさないものの、脚力や走行スキルについての言及は意図的に避けている模様。愛車はLOOK675、ブロンプトンCHPT3 V2、タイレルFX(これだけとは言ってない)。

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