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自転車からのカチカチ異音はどこから? 海外掲示板で見かけた事例を観察【灯台下暗し】

ロードバイクをはじめとするスポーツ自転車では誰もが一度は… いや、何度となく経験するはずの異音。カチ・カチ・カチ…、チッ、チッ、チッ…、ムギュ、ムギュ… 等々、その音の形容は様々。原因がなかなか突き止められないこともよくあります。海外掲示板を眺めていたら、こんな体験談を見かけました。

photo by Pavel Danilyuk

2017 CAAD 12から出る不快なきしみ・ボツボツした音の原因を、もう1年追い続けてきました。クランクを交換し、Wheels Manufacturingのボトムブラケットと新品のチェーンを入れ、カセットを分解・清掃し、QRレバーに注油するなど、考えられることは全てやりました。しかし、ノイズが止まりません。このバイクには乗りたくなくないと思うようになりました。

最終的に、チェーンを清掃していたところディレイラーの小さいコグのひとつをたまたま回していました。それがゆるくなっていて、汚らしかったのです。分解して、注油して取り付けなおしました。これでノイズが消えました。

出典 I f*cking did it! I found the creak! (どうだ俺はやったぞ!異音の元を突き止めたぞ!)

スレッドでは他にこんな体験談も寄せられていました。

  • カチカチ音(ticking sound)があまりに多くて悩んでいる友達がいました。ペダル一回転ごとに一回です。カチ・カチ・カチ・カチ・カチ・カチ… 彼はあらゆるものを交換しました。音は何週間も続きました。そして彼は気付いたのです。靴紐の先端がクランクアームに当たり続けていたことを…(116いいね)
  • (上の人に)私もそういうことがありました。あとフロントディレイラーのケーブルの端がクランクに当たっていたことも。すぐに発見しましたが、ペイントは削れてしまいました(13いいね)
  • (靴紐は)私もありました。そのため靴紐がドライブトレインから離れた右側にくるように結んでいます(3いいね)
  • 去年サイクリングガイドをしていました。「自転車が壊れていて異音がする」というお客さんが数え切れないほどいました。原因は靴紐か、かかとがバイクに当たっていたことでした(3いいね)
  • パニアのバックルを締め忘れたり、サイドポケットのジッパーを下げたままにしていた時に音が鳴ったことがあります。ラフな地形や速いターンの時にだけ、リアスポークを弾くくらいのちょうど良い長さになっていたのでした(2いいね)
  • ブレーキケーブルでも同じような経験をしました
  • ラフな地形にさしかかると、シートバッグの中のチューブレス・パッチキットがシートポストに当たっていたことが原因だったことがありました(9いいね)
  • BBが軋んでいるのだと思い、締め直したり、交換したり、大量のかじりつき防止剤を使ったりしました。その後ヘッドセットを交換したら、問題が解決しました(7いいね)
  • BBを3回チェックした後に、リアハブのサイドローディングが少しゆるかったことに気づきました(2いいね)
  • 私の場合はシートポストでしたよ。何ヶ月も気が狂いそうでした(3いいね)
  • 私の異音はクランク一回転ごとに発生していたので、BBではないかと心配していました。最終的にクリートのボルトがひとつ緩んでいたことがわかりました(3いいね)
  • お客さんのバイクで、リアホイールのスポークが全部緩んでいて、お互いを擦っていたということがありました。スポークを締めたら問題解決。あとラグのスチールフレームで、BBとシートチューブの接合部の溶接が忘れられていたというケースもありました(2いいね)
  • 私の場合はシートポストのウェッジに砂が入っていたことが原因でした(1いいね)
  • BB近くでブレーキホースを留めているジップタイが原因だったことがありました。チェーンステイがわずかにたわんで、ジップタイを動かしていたのです(1いいね)
  • フロントホイールのQRスキュワーのこともありますね、特に登りでは。ちょっとだけ強く締めよう(1いいね)
  • 断続的ですが、自分のペースにあわせて異音がすることがありました。大体はきつい登りでのことでした。ドライブトレインかなと思い、めっちゃ試行錯誤したのですが、サドルのレールがシートの残りの部分に接続されている部分から鳴っている音だとわかりました(1いいね)

異音が発生しうるエリア、原因を大まかに分類すると、次のようになるでしょうか。

  • 駆動系(クランク・ディレイラー・チェーン・BB・ペダル)
  • ホイール(スポーク・ハブ・QRスキュワーのゆるみ)
  • ウェア(の一部がどこかに接触する)
  • バッグ類(の一部がどこかに接触する。またはバッグ内のモノが他の何かに接触して音を出している)
  • 小物類の接触(上で挙げられているジップタイや、ケーブルがバッグ類に接触するなど)
  • サドルまわり(レールとヤグラから音が出ていることも)
  • 接合部への異物の混入(砂・土など)

…と、書きながらうまく分類しようと思ったのですが、結局全部じゃないか! ただ、多くの場合で「実は意外なものが原因だった」ということがあるようなので、クランクやBB・ハブといった手間のかかりそうなパーツの分解・清掃の前に、ウェアやアクセサリー・小物類、バッグ類が原因ではないかをチェックしてみるのは効率が良さそうですね。

読者の皆様もこんな思いがけないものが原因だった、という体験談などありましたら是非教えてください。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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