nadokazuは、一見、普通の中年生だが、実は人の脚力を読めてしまう能力の持ち主。
その能力のため辛い経験を繰り返し、心を閉ざして周囲から距離を置いていた。
あっ、いや…ごめんなさい。今の話、全部嘘です。
というわけで、今回の駄文はこちら!
週末、サイクリングに出かけるなら「土浦」!
「週末、どこで自転車に乗ろっかなー?(ぼっちで)」
こう考えたとき、真っ先に浮かんでくるエリアのひとつが土浦(茨城県土浦市)です。特に今年は2月から3月にかけて、毎週のように土浦に行きまくっていた気がしますね…。
それはさておき、どうして「土浦」なのか?
理由は言うまでもなく、「つくば霞ヶ浦りんりんロード(旧筑波鉄道コース)」の存在にほかなりません。整備されまくった快適路面の、片道40kmにおよぶ自転車歩行者専用道。しかも超弩級の平坦路ときたら、もはや「最高!」という以外の言葉が見つからないです。
そして土浦は、筑波山にも抜群にアクセスしやすい場所。ヒルクライムが大好きな変た…ガチ勢の方々にも、ご満足いただけるでしょう。さらに長距離修行がしたければ、総延長約130kmの霞ヶ浦一周コースだってすぐそこです。
つまり平坦、坂道、ロングライドまでのあらゆるコースが、脚に合わせて選び放題!土浦に行ってしまいさえすれば、あらゆる楽しみ方で自転車を満喫できるというわけです。
駅も!街も!自転車フレンドリーすぎて、最高にロックだぜ!!
土浦市は「自転車のまち土浦」を、スローガンに掲げています。土浦駅とその周辺、街中、サイクリングロード沿いなどなど、あらゆる場所に自転車乗り向けの施設が整備されまくりです。
サイクルラックを設置しているお店も多く、地元の横浜(一応、観光都市のはず)とは比べものになりません。なにしろ土浦市は、サイクリストへの優待サービスを行う「つちうらサイクリスト優待店」を、公式サイトで市が直々にリストアップしていたりします。
「自転車のまち土浦」は、掛け声だけじゃ全然ない。この取り組みっぷりは、ガチすぎです。
そして、ここだけの新たな事実が判明!
私が独自に実施した極めて精度の高い調査でも、「土浦は自転車で遊ぶのに、きわめてコストパフォーマンスが良い」という調査結果が報告されました。※日本陰キャ自転車乗り協会調べ 調査時期2022年12月(n=1)
まさに、関東随一の自転車フレンドリーな街。自転車乗りなら、もはや土浦へ走りに行かない理由がありません。
見よ!土浦のおそるべき自転車大歓迎っぷり!
上野発の常磐線列車に乗って土浦駅のホームに降り立つと、そこはすでに自転車大歓迎のデコレーションに彩られています。
自動改札機の幅は残念ながら通常仕様ですが、有人改札を使うよう案内がされています。輪行袋を抱えていても、改札の通過はラクラクです。
構内の東西連絡通路には、堂々の輪行作業スペースが設けられています。駅係員の方にお伺いしたところ、土浦駅の東西連絡通路は自転車の押し歩きオッケーとのこと。
なんということでしょう…!
土浦駅では屋内スペースで輪行袋から出した自転車を組み立てて、そのまま押し歩きで駅から出て走り始められます。帰りも押し歩きで連絡通路を通り、改札のかなり近くで収納作業ができる。
ということは、改札を出たら自転車を抱えて上下移動する必要がないのです!これはありがたすぎる!
ちなみに土浦駅の自転車押し歩きオッケーエリアは連絡通路だけでなく、隣接する駅ビルの「プレイアトレ土浦」にまで及びます。
ブルーラインがしっかり引かれているし、許可されているとわかってはいますが、駅構内で自転車を押し歩きするのは猛烈な罪悪感に苛まれますね。
この「プレイアトレ土浦」はご存知の通り、コインシャワーにロッカー、自転車店などのサイクリングサポート施設が勢揃い。
デザインも洗練されていて、まごうことなきキラキラ自転車空間です。オシャレ自転車乗りの皆さんたちのリア充オーラに満ちていて、ぼっち中年には眩しすぎます。
「すまんが…その石をしまってくれんか…わしには強すぎる…」
パーカーのフードを深く被って、逃げるように反対側の東口へ向かいました。
西口のキラキラ感とはうってかわった雰囲気の、土浦駅東口。こちらサイドにも着替えブースとコインロッカーを備えた、「土浦駅東口サイクルステーション」があります。
歴史を感じさせる、内装と什器。照明も少な目ですが、むしろこっちのほうが落ち着く…という方もいらっしゃるでしょう。
それはさておき駅周辺だけでも、ここまで自転車乗り歓迎ムード全開の土浦。せっかく行くなら、疎まれる場所より歓迎される場所のほうが絶対にいいです。よーし、パパ今週末も土浦に行っちゃうぞー!
横浜からもラクラク日帰り圏内の近さ!だがしかし…!
さてさて、そんな土浦までは上野駅から普通列車でも1時間と少々。横浜からだって、ラクラク日帰り圏内です。それでいて、サイクリングの充実度はべらぼうに高いときています。土浦は最高だ…りんりんロードに住みたい…。
だがしかし!
そんな土浦でのサイクリングに、1点だけネガティブ要素がありました。
それは「朝早くから走ろうと思うと、早起きしなければならない」ということ(それ、どこに行くのも同じだろ!というツッコミ不可)。
ふだん使っているのは、上野駅を6時4分に発車する常磐線快速の水戸行き。この列車に余裕を持って乗るなら、4時半には起床したいところです。
朝から土浦で走るなら、早起きを強いられる。仕方のないことですが、意識低い系自転車乗りの自分にとっては天より高く・巨大な壁です。
「前泊」で、朝から土浦!早起き回避!
「眠いのに、布団から出なければいけない」それは人間が感じる、最上級の苦痛のひとつ。
そもそも人間の身体は、朝起きるようにつくられてはいません。布団にくるまって、限界までゴロゴロ・グダグダする。それこそが、最も健康的な睡眠です。そこで私は、世界の真実に目覚めて意識をアップデートしました。
「土浦に前泊すれば、すべてが解決する!」
前日のうちに移動を済ませて土浦に泊まってしまえば、少なく見積もっても2時間以上の睡眠時間が上乗せできるでしょう。もし寝坊したって、ダメージは極限レベルの低さです。
「でもでも、自転車を持ち込みさせてくれる宿泊施設なんて、そう多くないでしょ?」という懸念が湧き上がってきますが、行政の皆さまは、そんなのとっくにお見通しでした。
茨城県では「自転車を宿泊施設の敷地内(屋内/屋外)・部屋内に保管」そして「工具貸し出し・自転車の洗浄・作業用スペースの確保」を担保する「サイクリストにやさしい宿」という、認定制度が設けられています。
茨城県の公式サイトで検索すると、土浦付近を含めとんでもない数の「サイクリストにやさしい宿」がヒットします。茨城県さん、自転車乗りの誘致に本気出し過ぎでしょう…。
参考 茨城県県民生活環境部 スポーツ推進課 サイクリングいばらぎ 『サイクリストにやさしい宿』
参考 同『宿泊施設検索』
土浦で、実際に前泊してみた!
そんなわけで、今週も金曜日がやってきました。週明け期限のタスクは大量に残っていますが、すべてを月曜日の自分に押しつけて業務終了!着替えて、土浦に向けて出発です。
平日の夕方なので、普通にラッシュアワー。特急の指定席で車両の端を確保したり、普通車グリーン席に始発から乗車するなど、輪行荷物が迷惑にならないよう調整が必須でした。
さてさて今回予約したのは、「星野リゾート BEB5土浦」。
土浦駅直結で、利便性抜群。そのうえ部屋に自転車を持ち込める「サイクルルーム」があって、安心感も絶大です。
ちなみに前述の『サイクリストにやさしい宿』を知ったのは、決済が完了したあと。部屋に自転車持ち込みオッケーのホテル、BEB5以外にいくらでもありましたね…。
図らずも露呈する、事前調査の圧倒的な不足。あ、いや、これ、あえて反面教師的な行動をとることによる、注意喚起ですから!(涙)
星野リゾートといえば、コーヒーショップで「ペペロプリプリパピプペポペロペパチーナのショートで!」とか、普通に注文できちゃう陽キャ様専用の宿泊施設(一方的な悪意による偏見)。自分みたいなミジンコが、足を踏み入れてはいけない場所です。
「星野リゾート BEB5土浦」もご多分に漏れず、キラッキラのリア充オーラがほとばしるオシャレ空間になっています。
この並んだ自転車は、ペダルを回すとスムージーが作れちゃうんですよ!ウェーイ!
ほとばしるハンパない場違い感。共用の自転車整備スペースや談話スペースなどもあるのですが、脇目もふらず部屋に閉じ籠もりました。
このまま他の宿泊者様の目に入らないよう、朝まで部屋を出ないでおこう…。
だがしかし!このホテルは、部屋も当然のようにオシャレ感満載のリア充空間。光属性の民にこそ、ふさわしい場所です。
部屋に籠もっていても全方位から繰り出されてくる、キラキラオーラの精神攻撃。おかしいな、休んでいるのにライフが回復しない…むしろ減っていく…。人生とはどこまでも地獄なのか…!
サイクルルームの目玉は壁のサイクルラックに設置した愛車を、バスルームから眺められるところ。
そのせいでベッドの隣にガラス張りのお風呂があるという、とんでもねーレイアウトになっています。ここは2人部屋なのですが、これに耐えられるのって、どんだけの関係性なの!?
「土浦前泊」だからこそ実現できる、2つの楽しみ方!
ホテルのキラキラ加減はともかく、土浦でサイクリングするなら「前泊」が最高!という点に、異論は無いでしょう。そして土浦には前泊するからこそ実現できる、2つの楽しみ方があります。
①霞ヶ浦で、朝焼けサイクリング!
琵琶湖に次ぐ、日本で2番目に大きな湖である霞ヶ浦。土浦からだとちょうど東側に湖面が広がるので、海のように広い水面に浮かぶ日の出が鑑賞できます。
早起きしてホテルを出たら霞ヶ浦沿いを走って、湖面に近い場所や、見晴らしの良い場所(例:霞ヶ浦総合公園の展望台)でご来光を拝む。こんな朝焼けサイクリングが楽しめるのも、前泊ならでは。
実際「BEB5土浦」では、オプショナルツアーとして「朝焼け絶景サイクリング」が設定されています。
参考 星野リゾート公式サイト 『【BEB5土浦】「朝焼け絶景サイクリング」販売開始』
夜から朝へ。新しい1日の始まり。眠っていた街が、動き出す瞬間(とき)。マジックアワーと朝焼けを経て太陽が姿を現す光景には、心が強く動かされます。今の時期だと限りなく0度に近い気温になるうえ、湖でキンキンに冷やされた風が吹き付けてきますが、寒さなんて吹っ飛んでしまいますよね。
というわけで、実際に行ってきました!オプショナルツアーに参加することも考えましたが、キラキラサイクリストの皆さまの中に陰キャ中年が紛れ込むのはご迷惑。いつものように、ぼっちライドです。
外はまだ真っ暗。VOLT800をハイモードで点灯させながら、霞ヶ浦沿いの道路へ。アスファルトタイヤを切りつけながら暗闇走り抜けて、チープなスリルに身を任せながら霞ヶ浦総合公園に向かいます。
駅から数キロしか離れていないので、汗ひとつかかずに到着。展望台に登って日の出を待ちますが、寒い…寒すぎる!
気温計は4度を表示しているものの、体感は明らかにそんなものではありません。冬ジャージに冬アンダー、冬インナーの完全装備が一切役に立ってないレベルです。
だがしかし!これも絶景のため…我慢…我慢や!石垣光太郎!!
そして、いよいよ日の出時刻が近づいてきました…。
アレ…アレ…?
ぶ厚い雲に阻まれて、朝焼けまったく無し!それどころか、地平線から出てきた太陽がどこにいるかすらわかりません。
早起きに耐え、寒さに耐え、待ち続けていたのにこの仕打ち。皆様は、天気予報と雲の動きのチェックをお忘れなく!(号泣)
②りんりんロード朝ラーサイクリング!
時間帯が早くて誰も走っていない、つくば霞ヶ浦りんりんロード(旧筑波鉄道コース)。快適平坦路面を独り占めして、向かう先は旧筑波駅前の松屋製麺所です。
いつもの電車に乗って行くと、真っ先に駆けつけても到着は9時近く。その時間だと、すでにお店の外まで行列が伸びています。でも前日に現地入りして出かければ、開店時間の朝7時付近に到着が可能。この日は、なんと待ち人ゼロ人!
それでは、さっそく入店して、朝ラーをキメるとしましょう。今日の日替わりは、驚愕のガッツリ系。その名も「松二郎」!!
山盛り野菜とにんにく、アブラ。きっちり二郎インスパイアの文法でつくられていますが、雑な感じは一切無し。キッチリ丁寧にまとめられていて、ちゃんと松屋製麺所の整った味です。これは…イイ!すごくイイ!
ぶ厚いチャーシューで、朝から暴力的なカロリーを摂取して元気百倍!土浦方面に戻ったら、そのあと霞ヶ浦を一周しちゃいましょう!ぐらいの走行意欲が、身体の奥底から湧き上がってきます。
松屋製麺所のラーメンが、ミニマムな待ち時間で楽しめる(たぶん)朝ラーサイクリング。これも、前泊ならではの楽しみ方だと言えるでしょう。
ちなみに私、土浦に戻ったあとは、そのまま品川に向かう電車に乗りました。
だって寒いんだもん!「このまま家に帰って風呂に入って、布団でダラダラしようぜ」という心の声に、抗えませんでした…。負け申した…。
「これ、前泊した意味なくない?」というツッコミは、厳に慎んでいただきたく存じます。
まとめ
土浦に前泊するプラン、控え目に言って最高でした。すでに土浦に到着していて、「明日は早起きしなきゃ…」というプレッシャーが皆無なのは素晴らしいです。
そのうえ移動や輪行に伴う負荷を受けていないので、翌朝のライド開始時点では脚もカラダもノーダメージのパーフェクトまっさら状態。早起き輪行によって発生する、ありとあらゆるネガを土浦前泊プランは丸ごと消滅させてくれます。これこそ「つくば霞ヶ浦りんりんロード」の、最強の楽しみ方にほかならないでしょう。
あと前泊するなら、オススメは圧倒的に金曜の夜です。その日の仕事を片付けるのが大変ではありますが、平日料金なので宿泊費がガッツリ割安になります。直前に部屋を押さえるのだって、土曜の夜よりは圧倒的に簡単です。
しかも!
今なら「いば旅あんしん割」が実施中です!宿代が大幅割引になるうえ、地域の指定店舗で使用できるクーポンがもらえてしまいます。金曜宿泊だと平日扱いなので、もらえるクーポンはなんと3,000円相当分!!
松屋製麺所で朝ラーしたぐらいでは、使い切れない額面のクーポン。憧れの回転しないお寿司屋さんに入ることだって、もしかしたら夢じゃないかも!?
こんな「得するだけ」としか言いようがない手厚い待遇があるなら、もはや前泊しない方が損!!
というわけで、「いば旅あんしん割」期間中の今がチャンス!全てのサイクリストは12月20日(火)宿泊分までの適用期間中に、宿泊つきで土浦に行くべきです!!