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大容量サドルバッグのファーストチョイス「ORTLIEBのL」についてみんなが言っていること

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ちょっと大きめのサドルバッグが欲しい。そんな時、昔も今もみんながとりあえず購入候補にする製品。それが「オルトリーブのサドルバッグL」。CBNにも13件のORTLIEB サドルバッグLレビューがある。最初に書いてくれたのがyoshikunさんで2008年、今から10年前。当時の購入価格は¥6,515だったらしい。このサドルバッグ、私も実際に使っていて、レビューをアップしています。

大容量サドルバッグのファーストチョイス「ORTLIEBのL」についてみんなが言っていること

価格にはずいぶん幅があって、2011年にレビュー投稿してくれたUmeTKYさんはWiggleで¥ 2,200という破格の値段でゲット。これが最安値かな。でもこれは当時でもありえないほどの値段だったんだと思う。3ヶ月前に私が買った時は¥ 5,427。現在では概ね¥ 5〜6,000前後の製品だと思っていたほうがいい。あと最近は海外通販でオルトリーブ製品は買えないことがほとんど。

でも、そもそもなぜみんなこの「オルトリーブ・サドルバッグL」を買おうと思ったんだろう。下のお三方のレビューを読むとそれがなんとなく見えてきます。

背骨を折る大事故のせいで背中に常に痛みがあり、普通の状態でも痛みに耐えながら自転車に乗らなければいけない。そんな状態で、荷物を背負って、背骨に負荷がかかるような走ればすぐさまノックアウトされてしまう。(TORIAL)

輪行ツーリングでバックパックを背負って走ると、肩が痛くなってつらい。そこで、輪行バッグ、オーバーパンツ、日帰り温泉入浴キットぐらいが入る大容量のサドルバッグを物色。(UmeTKY)

いつもはウエストバッグのみで走って、時折そのベルトによる腹部への圧迫が気になってた。でも今回は全く気にならないことに気がついた。むっ?見てみると背中に回した時にウエストバッグがこのサドルバッグの上にうまい具合に乗っかってるじゃないか。(EricDolphy)

なるほど、みんなバックパックやウェストバッグのようなものに負担感があって、そのためにこのサドルバッグに目をつけたり、気に入ったりしていることがわかる。上半身でなるべくモノを担ぎたくない人がこの製品を選んでいる。上半身に故障があったり、故障がなくとも長時間のライドなら何も背負わないほうがいい、という判断。20kmの距離なら平気でも200kmになるとじわじわ効いてくるのが自転車の世界。

ロールアップの向きについては上向き派・下向き派とで分かれるようです。下はMinagi_Ichirinoさんの投稿から。

下向きにロールアップしたりする方も居るようですが、下向きだとリフレクターも見れなくなるし、なによりロールアップを開いた時に物を落としそうなので、自分としてはディフォルトの方向でロールアップするのをオススメですね。

大容量サドルバッグのファーストチョイス「ORTLIEBのL」についてみんなが言っていること
(©Minagi_Ichirino)

次にこのサドルバッグの収納性について見てみます。CBNレビューにはこんな意見がある。

チョイ残念なのは、中に仕切りやポケットがないことでしょうか。(yoshikun)

外装部品と内張りをビスで組み上げている構造なのだが、内側に大きなナットが多数突き出た状態である。サドルバッグでは実質容積に大きく響き、荷物が傷付いたり出し入れしにくかったりで良い事無し。(GPZ900R)

なるほどー。これも私も使っているのでよくわかります。仕切りやポケットがないことは、裏を返せば適当にモノを突っ込んでもいいということ。しかもこのバッグの場合、シートポストに接する部分にプラ板があてがわれているので何をどんなふうに突っ込んでも荷崩れしにくいのも利点。ただ内部のナットは大きくて、やはりちょっと邪魔なんですね。

このナットについては改造を施すのが「通のサイクリスト」の定番作業になっていて、GPZ900Rさんがその具体的な方法を紹介してくれています。

用意するは“超低頭ねじ”。フラットで薄い頭のプラスネジで突出量0.9mm。
こんな素晴らしい部品が普通にホームセンターで買える日本って素敵。
M4の10ミリか、ワッシャ使う場合は12ミリ位が最適サイズ。
内側からビスを通しナットをかませると殆どフラット化して飛び出し無し。
実際のネジ頭は0.9ミリ厚だがPPのベースに少し食い込むので実際の突出量はさらに少なくなってしまう。
上手く外側にワッシャを使えば防水面でも問題無し。今のところ不具合無く使えて強度も大丈夫な印象である。前端のバンド台座は長ナットを内外から締め上げて対処した。大いに使いやすくなってORTLIEB全般にお勧めの改造です。

大容量サドルバッグのファーストチョイス「ORTLIEBのL」についてみんなが言っていること
(©GPZ900R)

いや、ほんとありがたいTipsです。こういうお役立ち情報をまとめて読めるのがCBNの魅力。この改造には「オルトリーブ サドルバッグマイクロ」のレビューでgabasuさんも情報提供してくれてます。

鉄板の改造である、ネジ交換をしたらどれぐらい入るの?をレビューしたいと思います。

必要な物は以下の通りです。

・M4 x10mm 超低頭ネジ
・ナイロンナット
・プラスチックワッシャー
・プラスチックテープ…

なるほど、M4の10mmの超低頭ネジがまず必要。とにかく絶対に必要なものはこれ。ワッシャーやテープの使用はお好みで。高い防水性能を維持したいならワッシャーは使ったほうが良さそう。

次にこのバッグの耐久性はどうだろう? これはReClimberさんが投稿してくれたんだけど、バッグ本体は6年経ってもピンピンしているんだって。壊れたのはバックル。やはりプラスティックや樹脂製品は紫外線の影響で先に割れるようです。

サドルバッグLが壊れたので、その点について書いてみます。…壊れた箇所は、バックルです。…ちなみに防水性能は保たれたまま6年の使用に耐えてくれました。とてもありがたい。それだけに、このバックルを替えるだけで良いのに、新品を買わなければならない事が、とても惜しい!と思います。

大容量サドルバッグのファーストチョイス「ORTLIEBのL」についてみんなが言っていること
(©ReClimber)

あとはサドル位置によって取り付けにくい人も出てくるかもしれないので、このあたりも要注意。

唯一ネガ的なことを書くと、サドルが思いっきり前乗りセッティングの場合はアタッチメントの取り付けに苦労するかもしれないということです。アダプター自体をレールに装着できても、本体が「カチッ」という音を立てて確実に固定されるためにはある程度本体が前に出る必要があります。(ManInside)

でもね、UmeTKYさんのように、サドルの穴をうまく利用してこのバッグを付けている方もいるので諦めないで!見た目はあまりスマートじゃないかもしれないけど、もしサドルを養生したいならもっと薄いテープのようなものを使えばいいと思う。

このサドルバッグはサドルレールの形状によってはアタッチメントによる取り付けができない場合がある。私が使っているSanMarco マントラがまさにそれ。あれこれ悩んだ末のとりあえずの解決方法がこれ。

大容量サドルバッグのファーストチョイス「ORTLIEBのL」についてみんなが言っていること
(©UmeTky)

あと私は「オルトリーブ・サドルバッグマイクロ」のレビューでも書いたんだけど、この「サドルバッグL」と「サドルバッグマイクロ」は組み合わせると運用がとてもラク。何でかって言うと、サドルに付けるアタッチメントは共通だから、バッグインバッグのようにして使えるという点。

大容量サドルバッグのファーストチョイス「ORTLIEBのL」についてみんなが言っていること

こんなふうに、身体に負担をかけずに多めの荷物を携行する選択肢として「ORTLIEBのL」は多くの人に愛されてきた。モノもいっぱい入る。さらに入れたかったら、ちょっと改造する。防水性能はピカイチ。耐久性も6年も持てば十分じゃないか。他のオルトリーブ製品と組み合わせることで利便性も増す。値段も過去10年で極端に変動していない。

うーん、これはもうどう考えても名品入りでしょう。勿論そんなにモノを持ちたくない人はより小さいサドルバッグにすればいいし、もっと荷物を入れたい人はより大型のシートバッグを物色すればいい。その中間地点として優秀な選択肢として存在するのが、この「サドルバッグL」。とりあえず迷ったらこれにすればいい、という絶大な安心感があるバッグなのであります。

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著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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