冬の荒川河川敷を走ります。右岸(河口にむかって右側)の清砂大橋のたもとの坂を登り、荒川の1番目の橋である荒川河口橋を眺めます。あの橋のむこうには、千葉県の南房総と、パプアニューギニア、そしてオーストラリア大陸があります。どれも天気が良い日でも見えませんが、想像すると楽しいです。
振り返ると清砂大橋。荒川河川敷にアプローチできる最も河口よりの橋。東京メトロの荒川中川橋梁が並んでいて、地下鉄東西線の列車が走っています。特に鉄道ファンというわけではないのですが、橋の下を走っているように見える列車が好きで、たまにこの構図の写真を撮ります。
荒川峠です。目には見えない透明な峠です。写真は江戸川区の旗ですが、この旗がバタバタとたなびいている時、その日は標高の高い荒川峠が出現していることを意味します。
荒川峠とは何か。UmeTKYさんによるCBNレビューを読んでみましょう。
荒川サイクリングロードに忽然と現れる伝説の激坂。
西高東低の冬型の気圧配置になると現れ、その斜度は等圧線の間隔の狭さに比例する。河口付近から上流を目指すライダーには、この旗が目印だ。旗が勢いよくたなびいている時は、その日のライドは心してかからなければならない。
この日の荒川峠は、最大斜度4%程度で大したことはありませんでした。強くもなく弱くもない北風の日。子どもたちが凧揚げを楽しんでいました。凧をあげやすい、程よい風だったと思います。
パリッとした寒い冬の、いい空気です。
荒川の河川敷工事は年度末の風物詩。とはいえ堀切以南の河口側でのこういう工事は少し珍しい。敷いてある白い砂利は粒が大きく、700x25Cのノーマルタイヤでは通過が困難です。グラベルロードだったらどうなんだろう。
というか自転車は降りて通行しましょう、という看板があるのでその通りにします。最近手に入れたSIDI SD15という歩きやすいSPDシューズが大活躍。これはいい。しょうがなく歩く、というより歩くのが楽しい。
堀切をすぎると、風景の雰囲気が少し変わります。より広々としてきます。突き当りにある小さい赤い看板はケーズデンキ。住所でいうと足立区小台1丁目。このエリアのランドマークのひとつです。
このあたりは舗装がきれいになってかなり走りやすくなりました。川沿いの枯れた感じの木々も良い雰囲気です。ちなみにあの鉄塔、「ジョジョの奇妙な冒険」に登場する鋼田一豊大(スーパーフライ)が住んでいそうな雰囲気です。
岩淵水門に到達しました。右端に見えているタワーマンションは「エルザタワー55」という名称で、場所的には埼玉県川口市。私が立っている箇所はまだギリギリ足立区。エルザタワー55はこのあたりのランドマークで、あれが見えてくると「もうすぐ岩渕」とわかります。
荒川といえば野球です。荒川河川敷道路では長年にわたり野球人と自転車人の対立が続いてきましたが、最近はだいぶお互いに配慮する雰囲気が出てきたような気もします。少なくとも10年前のような戦争状態はあまり見なくなりました。
岩淵水門を超え、少しだけ行ったところ。ここをまっすぐ行く場合、次のPOIは朝霞水門になるのですが、この日は予定があるためここで引き返します。ちなみに左手側は北区赤羽。JR赤羽駅もすぐそばにあります。
来た道を引き返します。岩淵水門。同じ道でも往路と復路とでは見えるものが違うので退屈ではありません。それにここからは追い風のご褒美が待っています。荒川峠のダウンヒルのはじまりです。
堀切で停車して川を眺めます。夏場は堀切駅前や岩淵水門近くのAMOA(荒川知水資料館)の自動販売機でドリンクを買ったりしますが、冬場は60km程度乗っても喉が渇きません。この日は何も飲まずに走っていました(本当は良くないんだろうけど)。
出発地点に戻ってきました。荒川河口橋と鉄塔をスーパーローキーで撮影します。
清砂大橋を振り返ります。
ここから数kmを走って帰宅。この日のライドは60km。交通量も少なく、走りやすい良い1日でした。お供のカメラはFUJIFILM X-T20にXF18-55mmF2.8-4 R LM OIS。
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